労働する

「さ、斉藤さん…。大丈夫?」
「………」
「斉藤さん!なんで無視するの!具合でも悪いの!?」
「……具合は悪くはないから、静かにしてくれ。客が逃げていく。」
「だ、だって…!」
「あき……。俺は大丈夫だから、休み時間ごとに店まで走ってくるのは止めてくれ。」
「だって斉藤さん、美しすぎるんだもん!!危ないかもしれない!」
「危ないわけあるか!俺は男だぞ!」

「よう。煙草売ってるかぁ?」
(っげ。島の外の不良だ!)
「煙草は売っていない。」
「しけた商店だなぁ…おい!」

ガシャーンッ!!

「ちょっとあんたたち!何してんのよ!!」

いきなりやってきた島の外の不良はいきなり商店にやってきていきなりコーラの入った段ボール箱を蹴飛ばし始めた。

「……客人、無礼は止めてもらおうか。」
「あぁん?」
「なんだ、てめぇっ!?」

ぷしゃああああっ!

げらげらと笑う下卑た声とともに床へ落下したコーラを斉藤さんに向かって噴射した。…って、噴射したあぁあああ!!

「てんめぇごるぁ!!国宝級の美しさに向かって何してんだぁぁああ!」
「あぁ!?うっせえ女だな!!」
「死ね!お前死ね!!斉藤さんに10000回謝って死ね!」
「てめえが死……あぁ?」
「さ、斉藤さん!?」

私が低レベルな男と低レベルな言い争いをしていると、私の前に斉藤さんが一歩進んで出た。手には店に置いてある護身用の木刀を持っている。そして。

「ぐぼぁっ!!」
「……え?」

すさまじい音とともに目の前の男が一人倒れた。そのすぐ前にはいつのまにか斉藤さんが立っていた。すぐ、一瞬のことだ。

「うわ、すご……」
「なんだこいつっ!?」
「と、とりあえず逃げるぞ!」
「一生くんじゃねえぞぼーけ!!」
「あき、言葉遣いが悪いぞ。」
「さ、斉藤さん……」
「これで分かっただろう?」
「え?」
「俺は大丈夫だ。」
「……はい。」


斉藤さんは美しくてめちゃくちゃ強かったです。



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20111213




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