りんご味のコーヒー@
「お、」
「なによ」
「いや、また今の今まで眉間にしわ寄せて唸ってた。」
「気にするな。」

困ったものだ。斉藤さんは元来気難しい人らしくいつもうんうん考え事をしているらしい。斉藤さんの姿だったらそんなところもかわゆすだけど、私の顔でやってもきもいだけだ。

「で、今何してたの。」
「…社会の授業中!ビデオ見てたんじゃない!」

ほんとに大丈夫かしらとぼやく友人に心の中で大丈夫じゃないかもねと呟く。きっと斉藤さんのことだからテレビがめずらしかったんじゃないかな。テレビを見ながら首をひねってる斉藤さん萌え!!って、あれ。

「新撰、組。」
「そ!先生がマニアだから今見てたの!!」
「ふーん。その間私喋った?」
「んー?なんかぶつぶついってたから寝言じゃないの?」
「そっかもね。あ、昼休み?私先生に用あるから職員室行ってくる。先食べてて――」
「あっそ。分かったわ。」

「あき、なんじゃって――?」
「先生に用あるから先食べててって――」
「別に言われんでも先食べるがな。」

「せんせーい!新撰組マニアないつも何故か白衣来てるそろそろ結婚適齢期逃しちゃうぞ的な日本史のせんせーい!!」
「その余計な説明はいらんわ!で、なんだ?質問か?」
「うん、そう!!」
「!!そうかそうか!やっとお前もまじめに勉強する気に……」
「新撰組って最後どうなったの!!」
「……おい、それはさっき五分前までビデオで見てたと思うが……?」
「忘れちゃった☆TEHE!!」
「あーやべー、ちょうなぐりてー。」


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20111011

担任は日本史の先生。



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