あけおめ | ナノ

※オチないよ! 

「じゃあ俺と涼でメシ作るから切るの手伝えよ」
「おう!」
「僕寝てる〜」
「まあ切るだけだしな……四人いれば十分か」
「俺は何をすればいい?」
「北斗はー……翔太が起きれるように見張り?」
「見張りか……」
「あんま深く寝過ぎないように」
「頑張るよ」
「じゃあ早速分担しましょうか!」
「かつらむきならワシに任せてくれ」
「……おれはしいたけを」
「じゃあ残りは俺と涼で分けて」
「おやすみなさ〜い」
「ねんねんころりよ〜」
「寝かしつけるな! 逆だ!」
「あっそっか……じゃあ俺が体験したちょっと刺激的なひと夏の話でもする?」
「レーティング考えろよ! そいつ14だぞ!」
「あっ」
「あっじゃねえ!」
「冬馬手ぇ止まっとるぞ」
「あ、すまねぇ……俺のせいか?」
「……しいたけ、切り終わったよ。手伝おうか?」
「子守をか?」
「……切る方だ」
「ああそっか。いや、俺は大丈夫」
「……涼、大吾?」
「ワシもう終わるけえ、向こうで翔太を囲むか」
「……囲むか。涼、後は任せたぞ」
「囲むって何の儀式するつもりですか?……任されました!」
「じゃあ残り切るか!」

「そこで俺は彼女に手を差し伸べてね」
「ちょっと北斗君本気で話すつもり?」
「ダメ?」
「ダメ?じゃないよ」
「おーいお二人さん。ワシらも来たぞ」
「……翔太さんを囲みにな」
「えっ怖い」
「いらっしゃい。翔太を囲んですごろくでもする?」
「やだよそんなの怖いよ」
「すごろくあるんか?」
「ないけど。作ろうか」
「すごろくするのは確定なの? 僕を囲んで? 作ってまで?」
「……紙とペンなら持っている」
「なんでそんな乗り気なの?」
「コマも必要じゃのう。マスを作る側と分かれるか」
「コマなんて紙に名前書けば良くない?」
「翔太も乗り気になったね」
「いや囲まれるよりマシでしょ」

「鍋出来たぞー」
「お、ちょうどすごろくも出来たところだよ」
「すごろく? まあいいや早く食おうぜ」
「冬馬君よそって!」
「自分でやれ!……ったく」
「えへへ」
「みんな料理が上手だね」
「冬馬くんみたいにカッコいい人がお料理出来るって、なんだか安心します」
「どういう意味だ?」
「お料理は女の子だけのものじゃないですから!」
「なるほど? 秋月君はイケメンを目指してるんだっけ」
「はい! 出来ればJupiterみたいなうんとカッコいいアイドルになりたいんです」
「……涼は今でも格好良いよ」
「ありがとう一希さん。もっと頑張らないと!」

「なんだよこのすごろく! 全然あがれねえじゃねーか!」
「ほとんど2マスおきに『スタートに戻る』があるよぉ……」
「誰だこれ考えたの」
「いやぁ作ってる時なんかテンション上がっちゃって」
「ね」
「ね」
「ねじゃねえよ!」
「とにかくマスを埋めたくなってしもうて」
「スタートに戻る以外で埋めろよ……」
「……次、冬馬さんだぞ」
「おう。奇数出ろ!」
「5! どれどれ……『チャオ☆』だ!」
「またかよ……チャオ☆」
「これいつ終わるんだろ」
「おまえらが作ったんだろうが」
「ぎゃおおおん! 一発芸〜!?」
「おー! 当たりじゃのう!」
「え〜? うーん……『恋をはじめよう』踊るとか?」
「人の持ち歌一発芸扱いするなよ」
「あっそういう意味じゃなくって……」
「いや分かってる分かってる」
「人の挨拶持ちネタ扱いするのも……」
「あっそれは悪い……チャオ☆マス作ったの誰だ」
「俺だけど」
「自分でやってんじゃねーか」
「涼君誰のパート踊るの?」
「冬馬くん」
「涼バク転出来たのか」
「あっいやー……側転で……」
「ワシがいつでも教えたるけぇの!」
「うん、ありがとう大吾くん! 僕頑張るよ!」
「……今踊るか?」
「食後にはキツいかな……また今度で」
「じゃあすごろく続けよっかー、早く誰かあがってよ」
「これあがれるのか?」
「正解を引き続ければいけるよ」
「クソゲーすぎる」

「あけましておめでとうございます!」
「じゃあ早速続きやるか」
「あれから時間が開けばすぐすごろくをやったけど未だに誰もあがってないんだよね」
「一番進んでるのは翔太か……3以外全部スタートに戻るだけどな」
「じゃあ行くよ……はいっ」
「4だね」
「あーあ。ねえこれ終わるの?」
「来年までにはなんとかしたいですよね……」
「今年の目標じゃのぉ」
「……トップアイドルを目指し、かつこのすごろくをクリアする」
「一番にあがってやるぜ!」
「負けませんよ! アイドルもすごろくも!」
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