Good night, sweet dreams. | ナノ

Good night, sweet dreams.

 夢をよく見る。
 それだけならいい。だけど最近は悪夢続きだ。寝覚めは最悪に近い。まだ眠いのに気分は重く、ベッドに入っているのが嫌になって、起こされるのを待たずリビングに入っていくと母親が驚いた顔をした。しかしそれも何度か続くと彼女も慣れて、顔洗ってきなさい、とこちらを見もしないで言う。きっと成長だと思われている。悪夢のせいなのか高い体温のせいなのか、寝汗で濡れたパジャマが気持ち悪い。だから一人で服を着替えて、前髪も上げて、朝食の席に着く。なるほど成長かもしれない。もっともようやく普通になったとも言えるが。
 いつだって眠い。学生の頃はそんなもんだよ、と笑ったのは父親だったか、事務所の誰かだったか忘れた。北斗だったかもしれない。事務所では年齢不詳とはいえおそらく成人がよく床で眠っているので、翔太も遠慮せずソファに横たわる。そして夢を見て、じっとり湿った背中の不快感で起きてしまう。睡眠不足が続いている。人並みには寝ている気がするが、それ以上に睡眠が必要なタイプなので。成長期だし。
 眠るのが怖いなんてことはない、と思う。ただちょっと憂鬱なだけ。悪夢を見たらどうしようと、僅かな不安がいつも心に巣食っていて、だから余計に夢見が悪いのかもしれない。今までどうしていたんだろう? 暖かい布団も柔らかい寝間着も、なんだか居心地が悪い。
 冬馬君はきっと夢なんて見ないんだろうな、と思う。夢を見る前にぐっすり寝付いているんだろう。もちろんそんな訳ないと知っている。これはただの、理想の押し付けだ。どうか夢なんて見ないで。


  オールラブインザドリーム

「おはようございまーす」
 冬馬が事務所に入ってきた声を、翔太はソファに寝転がったまま聞いている。何をするでもなく目を開けたまま横になっているが、どうも眠る気になれない。そのまま冬馬が鞄を置いて更衣室に向かっていく音だけを耳で追いかける。
「翔太はまた寝てんのか?」
 着替えて戻ってきた冬馬はぼやきながら向かいのソファにどさりと腰を降ろす。
「起きてるよ」
 転がったまま応える。翔太と目が合った冬馬は一瞬固まり、それからよほど驚いたのか大声を上げて立ち上がった。よく通る声が事務所中響き渡って、電線の鳩が飛び立ち賢がお茶をこぼしそれを踏んだ龍が転び涼も転び社長がパッションと叫び返した。にわかにざわつく事務所に冬馬は慌てて頭を下げまくる。翔太は顔をしかめる。
「冬馬君うるさい」
「おまえのせいだろ、起きてんなら言えよ」
「今言ったじゃん」
「それもそうか……」
 冬馬は再びソファに座り直す。
「あ、じゃあ早いけど先ストレッチでもしとくか」
「オッケー」
 座ったばかりの冬馬はまた立ち上がり、翔太も身体を起こした。レッスン室に向かいながら、ふと斜め前を行く冬馬に問いかける。
「冬馬君って夢見るの?」
「夢?」
 夢。それがアイハブアドリームの夢でないことなんて明らかだ。教科書の最後の方に載っている英文を思い出す。ほとんど覚えていないけど。
「そりゃ見るだろ。あ! そうそうこの間なんかでかいロボットに乗ってさあ」
「小学生じゃないんだから」
 目を輝かせて、身振り手振りを織り交ぜて張り切って語り出す冬馬に呆れた視線を向けると、彼はむっとした顔を作る。
「夢なんて自分で選ぶモンじゃねーんだから仕方ないだろ」
「そうかなー?」
「そういうおまえはどんな夢見るんだ?」
「ナイショ」
「不公平だろ!」
 冬馬が掴みかかってくるのをかわして、さっさと追い抜いて駆け出す。そうか、冬馬君も夢を見るんだね。勝手に裏切られたような気持ちになって、でもそれが理不尽なものであると知っているので飲み込む。それから答えなかった問いに心の中で返す。君の夢だよ。
 夢の中で冬馬はいろんな表情を見せた。笑っているときもあれば怒っているときもあり、撮影でさえ見せないような顔をしているときもあった。ただ泣いていることだけはなかった。そして大抵翔太と二人きりだった。彼の部屋や事務所や海辺で二人ぼっちで、世界はきっと二人のもので、時間はきっと止まってしまって、永遠を手にした二人はそのじつ独りきりだった。当然だ。夢なのだから。
 それは平和な夢だったけれど、きっと間違いなく悪夢だった。初めてそんな夢を見た朝、目が覚めてすぐ翔太は深く、多分生まれて初めて、絶望した。こんな夢なんて見たくなかった。
 ──こんな、恋をしているみたいな。

 恋ってなんだろう。君が好きです、みたいな単純な言葉でよく表せるものだ。綺麗なだけじゃない、執着とか嫉妬心とか暴力性とか、ぐちゃぐちゃした汚いものをたくさん孕んで、それを恋なんて可愛らしい言葉に押し込めてしまうのがそもそも汚らしい。
 みんなの弟には相応しくない。
 翔太は生まれつき「弟」としての才能がある、と周囲は言ったし本人もそう自覚している。それは姉が大勢いるからとかじゃなく、もっと感覚的な話だ。愛され上手と評したのは誰だっただろう。これも忘れた。翔太にとって周囲の人間はそれほど重要ではないので。
 そう、弟キャラを抜きにしても、誰か一人に固執するなんて御手洗翔太に相応しくない。翔太が今までに作り上げてきたキャラクターだ。軽やかで愛らしくてほんのちょっとわがままな、国民的弟アイドル。最初にその肩書きを付けたのはメディアだったか前の事務所の社長だったか、それも忘れたが肩書き自体は気に入っていた。
 壊したくない。執着なんてしたら一度にすべて台無しだ。だからこれは恋とかそういうのじゃなくて、だって冬馬君みたいに目立つ人は夢に見たっておかしくないし、だから違うんだ。絶対に。
 それでもまだ夢に見る。冬馬が笑った顔を目覚めてもまだはっきり覚えている。僕らにそんな風に笑ったことなんてないのに。想像でつくり上げた彼だと知っていても八つ当たりした。何よりそんな彼を想像してしまえたことが最悪だった。
 君に出逢わなければ、僕は完璧でいられたのに。


  あなたのいる場所

 随分ひさびさに冬馬の家を訪れる。最近はまた忙しくて予定が合いづらくなっていた。北斗はまた後で合流してくるはずだ。
「メシ用意してくる」
「待ってまーす」
 翔太は勝手に冬馬のベッドの上に転がって、顔も上げずに手を振る。冬馬はキッチンに消え、残された翔太は仰向けのままさかさまに部屋を眺める。
 慣れてしまったが改めて見ると奇妙なくらいに殺風景な部屋だった。というか家全体が。隣室には彼が趣味で集めたフィギュアやなんかが整然と飾られていて、キッチンに行けばこれも集めたりあるいは贈られたりしたスパイスが並んでいるが、それだって生活感を感じさせるかと言えばそうでもなく、かえって無機質な印象さえ与える。人が生きている気配はつくりものじみている。モデルハウスみたいだ、と翔太はやっと相応しい言葉を見つけ出した。
 唯一、人の生活を思わせるのが壁に貼られた写真だった。彼らが事務所の合宿で撮った写真と、かつてサッカー選手だった双子のポスター。
 たった今冬馬がどこかに消えてしまったとしても、きっとこの部屋には何の変化ももたらさないだろうと思った。家主の不在に気付きもしないまま、この状態を穏やかに保ち続けるのだろう。今すぐどこへでも行ってしまえる、何も持たない彼をかろうじてここに繋ぎ留めているのはたった二枚のインクの乗った紙切れでしかない。
 僕がいるのに。
「オイ、運ぶの手伝えー」
「はぁい」
 キッチンから呼ぶ声に応えて、ベッドから降りた。相変わらずメニューはカレーだ。二皿のカレーを両手に掴んで、サラダを運ぶ冬馬に先んじる。ローテーブルに皿を置いて顔をあげて、息を飲んだ。
 ちょうど部屋の入り口のところに立つ冬馬に、蛍光灯は光を投げかけてその髪にうっすら光輪を描いている。サラダボウルとスプーン二本を掴んでエプロンまでしているくせをしておかしなくらい絵になっていて、それはアイドルというよりはもっと、浮き世離れして高潔なものであるような気がした。
 天使の輪が連想させた訳の分からない考えを慌てて振り払う。ああもう寝不足だから。頭が鈍くなってるんだって。
「なんだよ?」
「なんでもなーい」
 中腰のまま固まった翔太に冬馬は訝しげに尋ね、翔太は軽く答えて腰を下ろす。
「この部屋、物ないよね」
「そうか?……タンス見たのか?」
「見てないけど? なになに何かあるの?」
「ねえよ! 絶対見るなよ!」
「怪しいな〜」
 翔太は笑って、それからカレーに手をつける。
「おいしい!」
「へへっ! 当然だっての」
 冬馬も笑う。相変わらず髪の上には光の輪が乗っかっている。前髪を上げている翔太にはできないものだ。今までなんとも思っていなかったそれが気にかかる。
「冬馬君って空飛べたりしないよね?」
「は? なんだよ急に。……試したことはない」
「飛べるかもしれない?」
「まあ……可能性はゼロじゃない……かな」
「どこにもいかないでね」
 着いていけないところに。
 彼が示す道を走り続けてきた。彼が道を描いてくれるから、どこまでだって迷わずに行ける。今でもそうしてきたしこの先だってきっとそうだ。でも彼が、不意に空を飛んだりしたら普通の人間である二人は着いていけない。二人に羽根はない。たった三百分の一の重力に捕まったまま、空を見上げることしかできない。
「行かねえよ。空なんて何も無いしな」
 珍しく消極的な否定の言葉を吐いて、冬馬は食事を続ける。
 そうだね、と翔太は笑った。だけど冬馬の言葉を信じてなんかいなかった。どこにも行かないはずがない。自分たちはもっと遠いところを目指さなければいけないから。この場所でそう誓ったから。だから恐れているのはどこかに行くことじゃない、どこにも行けないことだ。
 その晩の夢は笑えるくらいそのままだった。前を走る彼が空へと、まるで透明な階段でも昇るみたいにして飛んでいく。翔太は必死に手を伸ばして、それでも届かない背中を見上げて息を切らして追い続けた。

「おはようございます」
「おはよ、冬馬君」
 事務所に入ってきた冬馬に、ソファからひらひら手を振ってやると、冬馬は真剣な顔をして翔太のひたいに手を当てた。
「おまえどっか悪いのか?」
「なに、急に」
「最近昼寝してるとこ見ねえから」
「なにそれ」
 今まで散々迷惑がっていたくせに、今度は寝ていない方が心配ときた。
「大丈夫でーす。ちゃんと寝てまーす」
「ならいい」
 冬馬は向かい側のソファに腰を下ろす。
「北斗は?」
「いるよ」
「おわあああああ!!」
 不意に背後から声をかけられた冬馬はよほど驚いたのか大声をあげて立ち上がる。よく通る声が事務所中響き渡り、一拍おいてこだまでもするかのようにどこからかパッションと叫び返された。いつものことなので無視して、冬馬は振り返って北斗に噛みつく。
「急に出てくんな!」
「呼ばれたから」
 給湯スペースから出てきた北斗はマグカップ片手に肩をすくめる。
「冬馬も飲む?」
「自分で淹れる」
「そう。いってらっしゃい」
 座る北斗と入れ違いに立ち上がって給湯スペースへ向かう後ろ姿を見送る。コーヒーにまで凝りだしたとは聞いていないが、本当にこだわり始めたら止まらないだろうな、と予想はついた。
 翔太はあくびをして、両手を頭の後ろで組む。
「北斗君はマジメに恋してるの?」
「え? 誰に?」
 唐突な質問に北斗はまばたきをする。翔太は眠たげな目をしたまま、退屈そうに答える。
「エンジェルちゃん」
「難しい質問だね。人によって捉え方は変わるんじゃないかな」
「北斗君としては?」
「ノーコメント。ダメ?」
「ふぅん」
「何かあった?」
「何にも。本当に何にも」
「そう」
「北斗君みたいにさあ、プレイボーイって言うの? そういう人にうんと好かれたら、嬉しいだろうね」
「どうかしたの?」
「どうもしないってば」
「そう」
 北斗は少し微笑んで、カップを傾ける。
「でも、そうだな。エンジェルと俺じゃ住む世界が違うって、みんな分かっているだろうから」
 目を伏せて呟く北斗に、翔太は半分閉じかけていた目を開く。
「それって嫌味? 北斗君と普通の人じゃ釣り合わないって?」
「まさか。多分その逆だよ」
 北斗は笑う。そこに冬馬が戻ってきた。さっきまで座っていたところを過ぎて、翔太の隣に座る。北斗と並ぶと狭いので。
「何の話だ?」
「翔太君もお年頃って話だよ」
「違うって。……ていうか冬馬君、それコーヒーじゃなくてココアじゃん!」
「別になんだっていいだろ!」
 少し頬を染めて怒鳴る冬馬を見て、翔太は声をあげて笑った。


  まわってひかってほしになる

 星が降ってくる。きらきら光りながらまっすぐに地面に向かっていると思えば空中で柔らかく軌道を変えて、冬馬に集まっていく。星かと思ったそれは雪になって触れるそばから溶けて消えていく。重力の中心も熱源もきっといつだって彼だった。
 ふわふわ真っ白に光る雪をその身に集めながら気にも留めず冬馬はまっすぐ翔太を見つめてきた。いつの間にか雪は羽になって辺りを舞っている。天使と人間じゃ住む世界が違うって?
 冬馬の唇が動くのが見えた。ああ、待って、言わないで。夢の中でそんなことを言わせるなんて、そんなの。
「翔太──」

「翔太」
 揺さぶられて翔太はうっすら目を開ける。ここはどこだと見渡せば冬馬の部屋だと分かった。そうだ、三人で集まっていたんだった。何かと便利だし、居心地もいいしご飯もおいしいし。そしてなにより三人はこの場所に集まる時間を大切にしていた。
「うぅん……北斗君は?」
「もう帰った。おまえも帰るなら急がねぇと電車なくなるぞ」
「泊まる……」
 半分寝ながら翔太が言うと、仕方ねえな、と冬馬は肩をすくめる。この部屋にいると冬馬の髪にはまた綺麗に輪ができる。ステージライトのように強すぎないせいかもしれない。強い光に当たって真っ赤に燃えるように輝く髪の方が似合うと思う。
「電話貸すから早くかけてこいよ」
「うん……」
「起きてんのか?」
「うん……」
 寝ぼける翔太に、なんか久しぶりだな、と冬馬は笑う。
「そうだ、夢見たか?」
 問われて先ほどの夢を思い出す。多分今までで一番悪い夢だった。あの先はどんな言葉が続いたのだろう。自分は彼に何を望んだのだろう。
「見た」
「へえ。どんな?」
「……冬馬君が飛んでっちゃう夢」
 嘘をついた。厳密には嘘ではないが。いいかげん自分一人で抱えているには重すぎて、だって翔太は──本人も忘れかけていたけど──まだ子供だったから。
 冬馬はまばたきして、首を傾げる。
「俺が? 前もそんなこと言ってたな」
「うん」
 翔太は小さく頷いて、冬馬の枕を抱え込む。
 飛んでいってしまったらどうなるんだろう。
 離れたくなかった。そうしたら大事なものを見失う気がして。
 冬馬君がいなきゃ、僕は僕でいられない。姉か兄がいないと弟が存在できないみたいに。だって憧れてしまったのだ、あんな風になりたいって。だから僕は君でできてる。
 君に出逢えたから、僕は自分のかたちを見つけられた。
 きっと冬馬にとっては翔太は仲のいいメンバーくらいでしかないことは分かっていた。分かっているけど、それってなんだか不公平だ。相手にとっても、自分が想うのと同じくらい大切な存在でありたい。それこそ存在の定義を預けるくらいに。それが無理な願いと知っていても。
「……僕も羽根が欲しいな」
「……分かんねえけどさ」
 冬馬は真剣な顔をして、ベッドの側に跪いて、翔太を見下ろす。
「俺が飛んでくとしたら多分、おまえたちが着いてくるって信じてるからだよ」
 冬馬のまっすぐな視線は、ちょうどさっきの夢と同じようだった。
 悪夢と名付けてずっと目を逸らしてきた。本当は幸せな夢だったのだ、ずっと。
 翔太は冬馬に恋をしていた。


  Good night, sweet dreams.

 結局その日は泊まっていくことにして、翔太は冬馬の高校のジャージを寝間着代わりに貸してもらった。いそいそと冬馬のベッドに潜り込む。冬馬は一瞬呆気にとられた顔をして、それから慌てて翔太の布団をはぎ取る。
「寒いよ冬馬君」
「いやおまえ布団出してやるから! そこ俺だから」
「いいよ一緒に寝ようよ。抱きしめてもいいよ?」
「いやいらねぇよ……」
「酷い……冬馬君僕のこと嫌いなんだ……」
「泣くなよ!」
「ぐすっ……ひぐ……」
「あああああもう仕方ねえな」
「わーい!」
「嘘泣きじゃねーか!」
 翔太は笑う。ふざけて布団の端を持ち上げてみせると、冬馬は呆れたように笑って、電気を消した。布団に潜り込んでくる。場所が落ち着くまで二人して布団を引っ張り合ったり寝返りを打ったりして、背中合わせの格好で落ち着いた。
「……おまえ最近寝れてねえの?」
「どうだろ……」
 背後から静かな声が聞こえる。暗闇の中で目を開けたまま、翔太はゆっくり答える。
「でももう大丈夫」
「大丈夫なのか?」
「多分」
 翔太は目を閉じる。本格的に眠る態勢をとる。久しぶりに、何も気にせずに眠れる気がした。この部屋はなんだか安心する。物はないけど、今までのたくさんの思い出がそこここに気配として漂っている。どうして気付かなかったんだろう。彼をここに繋ぎ留めているのは写真なんかじゃなくてそれに付随する気持ちだ。それでももし飛んでいくならどこまでも着いていってやる。この部屋でまた新たに増えた誓いだ。彼の信じる自分になりたい。
 恋をしたって、自分が何かに変わるわけじゃない。当然相手も変わらない。また同じような夢を見るかもしれないけど、今度はきちんと向き合ってやろうと決めた。
 だって大切だから。冬馬のことも自分のこともあの日の憧れも今の気持ちも何もかもが。楽しいことも苦しいことも、そういうのを恋って言うんでしょ。
「おやすみ、冬馬君」
「ん、おやすみ翔太」
 挨拶を交わして、翔太は眠りにつく。その寸前で祈る。どうかいい夢が見られますように。
 彼とならどんな夢だって見られると思った。
20170117
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