novel16 | ナノ

「今何時?」
「えっと……6時50分ですね」
「おー結構頑張ったな! お疲れ」
「お疲れさまです。ハヤトたちが来るまで休憩しますか」
「おー。運動の後のドーナツは格別だよなあ」
「はあ、そうですか……あれ、それチョコレートですか?」
「え? そうだけど」
「発声前のチョコレートは禁物ですよ……声出ませんよ」
「ええっ」
「練習終わるまでおあずけですね。そもそもそんな甘いもの食べて、運動するの大変じゃないですか?」
「ドーナツなら大丈夫。でも今日チョコ系ばっかだ……」
「残念でしたね」
「はあ……」
「ほら、シャンとしなさい」
「腹減った……朝練するから朝飯軽くしてきたし……」
「僕のお昼少し食べますか? コンビニのですけど」
「えー悪いよ……でも貰う……」
「はい、ちゃんと体起こして座って」
「はーい」
「どうぞ」
「ジュン食わせて」
「何か言いました?」
「何でもない」
「食べ過ぎないようにしてくださいね? 運動と発声あるんですから」
「分かってるって。……。ごちそうさまでしたっ。ありがとなー。お昼足りなかったら金出すよ」
「結構ですよ。余るかなと思ってたので」
「まあ遠慮するなよ。じゃあハヤトたち来る前におさらいしとくか」
「はい」
「頑張れ頑張れジューン!」
「えっ……えっと、頑張れ頑張れ春名さん!」
「もやし脱却!」
「……進級!」
「マラソン完走!」
「学年トップ!」
「目指せ誠司さん!」
「偏差値70!」
「いや無理だろ」
「お互いさまですよ」
「ムキムキのジュンとか嫌だなー」
「僕は勉強の出来る春名さん好きですけどね」
「最後のとこだけもう一回言って」
「ちゃんと頑張ったら何度でも言いますよ」
「じゃあお互い東京マラソン出場と進級を目指すってことで」
「僕のハードル高すぎませんか?」
「はは! さー練習練習! もうハヤト来るだろ!」
「えっ僕ほんとに目指さないとダメですか? 春名さん? ちょっと! 春名さん!?」

(オチないよ!)
20170811
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