武居「今日のラッキーアイテム」 | ナノ

武居「今日のラッキーアイテム」

※下ネタ

武居
誰かエロ本持ってねえ?

志藤
朝から最悪な話題だな?

武居
占いで出てんだよ、今日のラッキーアイテム。

伊勢崎
面白すぎるだろ……! どんな占い?

武居
新設の占いサイト。

志藤
どう考えても適当だろ、それ……。

武居
それを確かめるために今日はエロ本持って過ごすんだよ。

志藤
無茶苦茶だなあ……。

伊勢崎
でもさあ、高校生がエロ本持ってるわけなくね?

武居
つってもな……指揮官今朝は居ねえし……。

志藤
居たら頼むつもりだったんか〜い。

武居
お前だったら年齢確認通れんじゃね?

志藤
いや、買わないぞ?

武居
チッ……どうすっかな……。

伊勢崎
東エリアなら落ちてないかな?

久森
うう、すごい偏見だ……! 否定はしないけど……あ、おはようございます。……すみません、立ち聞きみたいになっちゃって。

志藤
朝からアホですまん……。

武居
東行って学校まで戻んのはキツいな……。

久森
け、検討している……。

斎樹
おはよう。

頼城
おはよう、諸君!

武居
お、いいところに。おい斎樹。

斎樹
なんだなんだ。朝からどうした。

武居
お前の持ってる医学書で一番人間の全裸が載ってるやつ貸せ。

斎樹
……は?

武居
占いに出てんだよ。

斎樹
占いか。それを信じることは否定しないが……全裸だと?

伊勢崎
こいつのラッキーアイテム、エロ本なんだってさ。

斎樹
医学書はエロ本じゃないだろう……。

武居
なんでもいいんだよ、辻褄が合えば。

久森
(合ってるのだろうか?)

斎樹
ま、貸してもいいが、ここに置いてある本に望みのものはないぞ。

志藤
つうか、それでいいなら敬の昆虫図鑑はどうだ? たまに交尾の図が載ってたりするよな。

斎樹
う、昆虫の話はよしてくれ……。

伊勢崎
うーん……合宿施設には置いてない!

武居
他の奴らまだ起きてこねーの?

志藤
一年連中が来る前に終わらせろよ、一孝。

透野
おはようございます。一年……呼んでた?

志藤
あー、おはよう、光希。いや、なんでもないんだ。

透野
話、少し聞こえました。エロ本……って、僕、知ってるよ。

御鷹
光希……!?

志藤
寿史、居たのか。

御鷹
居ます……。

久森
めちゃくちゃショック受けてる……。

透野
クラスの子がね、見せてくれたんだ。みんなワクワクしていて……でも僕はよく分からなくて、ざわざわして……ちょっと、不安だった。

御鷹
光希。大丈夫だよ。そういうものに興味を持つタイミングは人それぞれだから、心配しないで。興味を持たなくたっていいんだ。

透野
寿史くん。分かった、僕はきっとまだなんだね。

久森
良い話だ……!

伊勢崎
おー、解決?

三津木
あ、光希くん、先に来てたんだね。

透野
おはよう、慎くん。

北村
おやおや。心優しい慎くんはボクごときのことまで迎えに来てくれちゃったけど、光希くんが先に行ってて悲しい?

三津木
え? ううん。

佐海
お、結構もう集まってますね。

霧谷
ん……巡くん、おはよう。

頼城
おはよう、柊。

霧谷
紫暮じゃない……。

武居
一年連中が来たか。おい、誰か……

頼城
武居。悪いがその話は控えてもらおう。

志藤
ま、それが当然さな。

武居
保護者どもめ……。

佐海
何の話してたんですか?

志藤
いや、こっちの話。

透野
エロ本だよ。

佐海
え!?

三津木
わわっ。

北村
おやまぁ。

御鷹
光希!?

透野
あれ、だめだったかな……寿史くん、僕、間違った?

御鷹
……ううん、だめじゃない……かな?

頼城
ま、高校生の話題としては相応しくないが……疑問に答えるという点では正解だ。気に病むことではない。

斎樹
頼城、柊の耳を押さえるのやめてやれ。

透野
そうなんですね。良かった。

佐海
……なんで朝からそんな話……。

伊勢崎
かに座のラッキーアイテムがそれなんだって。

三津木
た、大変ですね……。

佐海
武居さん……。

武居
いや、俺が欲しくてやってるわけじゃねえし。

志藤
欲しがってるのは事実だろ。

霧谷
紫暮! 離して……!

頼城
おっと、すまない。

??
ヒヒ……。

佐海
……あ、なんか嫌な予感。

武居
この声は……。

浅桐
ヒッヒッヒ! 話は聞かせてもらったァ!

久森
うわーっ! 扉が!!

武居
出たな悪魔!

佐海
悪役の出方じゃないっすか!

浅桐
あ? てめぇら凡愚に天才の知恵を貸してやろうってのに大したお出迎えだなあ?

武居
いらねえ! 帰れ!

浅桐
まあ聞け。エロ本の定義とはなんだ?

武居
定義……?

浅桐
求められるのはすなわち実用性! つまり『使えれば』エロ本ってことだ。

志藤
そうか……?

久森
生々しい……。

浅桐
つーわけで、化石。これ『使って』こい。

武居
……はあああああ!?

浅桐
使えりゃそれがエロ本だ。

武居
無理だろ、これなんだ? エンジンのカタログか? 使えるわけねえだろ。

浅桐
あァ〜? これだから化石は……。

武居
てめえはこれ使えんのかよ!

浅桐
興味ないんでね。

武居
こんの……!

霧谷
紫暮……! なんなの……!

透野
ふふ、寿史くんの手、あったかいね。耳がぽかぽかするよ。

北村
……いやぁ、過保護だねぇ。ボクごとき誰も守っちゃくれないってのに。

志藤
耳塞ぐくらいならしてやろうか?

北村
ひえ〜! 勘弁してよ〜!

戸上
待て、浅桐。『誰が使用したか』は関係ないのだろう?

浅桐
いたんか宗一郎。まァそうだが?

戸上
ならば……俺が試そう。

佐海
聞きたくない!!!

三津木
えっ!? わっ、良くん、待っ……。

頼城
……二人で行ってしまったな。

志藤
まあなんていうか……仲間の話はなんか……想像したくないよなあ……。

戸上
そうか。

久森
うーん、それなら僕も退席したい……あれ、そういえば矢後さんは?

伊勢崎
勇成? 最初から机の下で寝てるよ。

久森
えっ……うわ、本当だ。おーい、矢後さん。

矢後
ふわあ……何、飯?

久森
いえ、ご飯にはもう少しかかりますが……そこで寝てると踏まれますよ。

矢後
んなくだんねーことで起こすな。ソファーで寝直す。

久森
あーもう……。

武居
おい矢後。お前エロ本持ってねえ?

矢後
あ? ガキか?

武居
ラッキーアイテムなんだよ。

矢後
知らねーよ。

武居
クソ、万策尽きたか……?

矢後
……最近この辺で見たな……ドブかどっか……。

武居
あ!? おい! 詳しく話せ!……駄目だ、寝た。

北村
ドブかあ。ドブと言ったら底辺の住処だよねぇ。

武居
何か知ってんのか?

北村
いや〜? いくらボクら底辺がいつも下向いて歩いてるからって、ドブの中身まで覚えてられないよ!

武居
どっちなんだよ。

??
武居さん!

武居
ん?

佐海
あ、あの! 外のドブで、泥まみれだけど、それっぽいのが……!

三津木
汚れが酷くて、拾えなかったんですが……。

頼城
拾わなくて正解だろう。

武居
っしゃあ!! 行ってくる!!

頼城
おい武居! 条令違反だぞ!

志藤
あの一孝は止められんわな。ここは一つ見逃してやってくれ。

頼城
むう……しかし、朝からなんとも品のない……。

伊勢崎
オレは面白かった!

志藤
今日の占いサイト、二度と参考にしないといいがな……。

??
っしゃー!! あったぜ!!

伊勢崎
一孝、楽しそー……羨ましい……。

志藤
お前は行くなよ、白星の品位完全に下がるから。

北村
今さら?

透野
ふふ。楽しいね。エロ本のこと好きになれそうだな。

御鷹
あ、あんまり好きにならなくていいかも……。

20210625


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