Calmly 今日は、久しぶりに千歳とショッピングモールに買い物に来とった。 新しいヨガマット見に行ったり、シルバーピアス見に行ったり、気に入ったのをお互い買ってご機嫌やった。 やのに、ショッピングも楽しんだしさあ帰るかっちゅーとこで千歳に強引に手を引っ張られて、俺らは今、店内のトイレの個室に2人で入っとる。 3つある個室のうち、真ん中の個室やった。 「なんなん、中3にもなって連れションか」 「しっ」 「は?」 千歳に静かにするよう言われて黙ると、足音が近づいてきた。 そのままトイレに入ってきて、足音の主は用を足して出ていった。 「蔵、今日はここでせんね」 「はあ!?」 「我慢できなか」 「ちょ、あかんて!こんなん人来るやんか」 「そのスリルがよかと」 「なに言う…ん…っ」 千歳はにっこり笑うと、俺の首に手を回してきた。 「ここでせんね」がヤることを意味しとるのは明らかや。 それでも公共の場でヤるなんて、考えること自体アホや。 けど、猫を撫でるように優しい手つきで触られて思わず声が漏れた俺もおかしい。 こんな状況でもしっかり感じとる。 「ん…っあ…」 「蔵、声抑えて」 「……ッ」 歯をくいしばると、いつもみたいに声出せへんからか、それとも誰か人が来そうっちゅー緊張感からか、いつもより気持ちええかんじがした。 「あ…、ん…っ」 「声出とるばい」 「……―ッ」 声出すなて言うたのに、千歳の手は俺の股間に延びてくる。 そして、ズボンのベルトを緩められた。 まさかほんまにする気やないやろな。 こんなんあかんて、声出すなっちゅー方が無理やで。 せやけどやっぱ冗談やないみたいで、ズボンと下着が床にずり落ちた。 何されるんて思ったら、急に扱かれて声が出てしもた。 その瞬間、また人がこっちに向かってくる音がした。 「ッあん!」 「蔵、声」 「あっむ、り…ああっ」 「しょんなかね…」 「あっあ…んむ…」 深くキスされて、唇を塞がれる。 それでも、くぐもった声が出てまうから意味がない。 千歳もそれに気づいたのか、今度は俺のシャツを捲って、端を口元に持ってきた。 「噛んで」 「シャツ伸びるやんか」 「声我慢できん蔵が悪か」 トイレに入ってくる音がして、仕方なくシャツを噛み締めた。 それでも千歳は手を止めてくれんかった。 シャツが捲り上がったついでに乳首まで弄られて、堪えるのに必死や。 見つかったらマズイんやったら、止めてくれたらええのに。 「…ッ、」 息を殺して、人がでていくのを待つ。 声どころか、呼吸すらもでけへんくて苦しくてしゃあないのに、先端を揉んでくる千歳の手。 千歳が上から唾液を垂らすと、滑りがよくなってめっちゃ気持ちよおなった。 こんなんされたら、もう声なんか我慢でけへん。 「ふ、ぁ…っ」 「くら、」 「ッ…」 気づいたときには唾液でベタベタになったシャツが口から離れて、声が出とった。 それと同時に、靴の音が遠ざかっていて、ちょうどさっきの人は出てったてわかった。 聞かれずに済んでよかったわ。 ほっとひと安心する間もなく、今度は千歳の指が後ろの口を撫で始めた。 「あ…ッ?」 「指入れてよかと?」 「ちょ、ちょい待ち!最後までするん?」 「えーだってもう勃ってしもたけん」 「はあ!?ふざけんなや!こんなとこですんの嫌やで!」 「はいはい、ごちゃごちゃ言わんと足広げなっせ」 「ちょ、まっ…やあ、あ!」 焦らすように1本目の指が入ってきた。 挿入感に背筋が反射的に反って足がカクカク震える。 壁にもたれとらんかったら、ずり落ちてまう。 「ん、あ、ふあ、あ…っ」 「ほらシャツ噛んで」 「ふぐ、う―…ッ、う、んん…」 シャツをまた噛ませられると同時に容赦なく指が増やされて、追い詰めてくる。 中でバラバラに動く指が気持ちええのに、それでも決定的な快感にはならんくて焦れったい。 それに、こんなところでこんなことをされて気持ちよくなってしもた自分が恥ずかしくてたまらない。 「蔵、顔真っ赤ばい」 「うぅ…っ、う、んんん!」 そりゃシャツ噛んどったら息でけへんから酸欠になるで。 しかもいつ人が来るかわからんし、緊張する。 せやけど、この状況にドキドキしとるのは確かやった。 「蔵、舐めて」 そう言われて首を横に振ったけれど、千歳はちんこ取り出して準備万端やった。 こんなとこでフェラさせるとか、千歳も大概ド変態や。 けどさっきの仕返しするにはちょうどええ。 少し屈めば、身長差があるおかげで、楽に咥えることができた。 「ん…はぁ、」 「…くら、」 「ふあ、…は、ん…」 「…あ、誰か来そうばい!」 これはチャンス。 そう思って、わざと音たてて舐めてやる。 「ちょ、いかん、蔵…!」 焦ってる焦ってる。 まあ、人来たし止めてやるか。 でもこれくらいじゃ仕返しにならへんし、せめてイカせてやりたいな。 「―――ッ!?」 弱い先端だけを舌先でぐりぐり舐めると、イキそうなんか、千歳が俺の頭を掴んだ。 そのまま攻め続けると、口の中のちんこがビクビクってして、千歳はイッた。 苦い味が口いっぱいに出されたけど、こんなところで吐き出したら大変やからちゃんと飲み干した。 なんやいつもより量多い気がする。 「はー…今のはたまがったばい…」 「せやろ?さっきの仕返しや」 「そんなら、今度は俺の番たい」 今出したばっかりやのにまだ物足りんらしい千歳に後ろを向かされ、立ちバックで一気に突っ込まれた。 前も扱かれて気持ちよくて、もうこうなったら声を我慢するとか忘れて喘ぐしかない。 「あッあか…ん!あっあああッ」 「声大きか…」 「む、り…ぃあっあ、や、声出る…っ」 前もそんなんされたら無理や、不可能に等しいで。 それなのに突然、千歳は指を俺の口に突っ込んだ。 「うぐ…うぅぅ―…んう!」 「蔵、また人来る」 「うぅ!?……っ、――っ!」 スニーカー独特の鈍い音が近づいてきた。 また小便やろって思ったら、足音はどんどんこちらに近づいてきて、隣りの個室でバタンて音がした。 これはさすがにやばい。 他にも個室空いとるやんか、なんで隣の個室に入るん。 って、あ、ここ3つある個室の真ん中や…。 なんで真ん中にしたん、もう最悪もいいとこや。 もちろん隣の個室とこっちの個室の天井は壁で隔たれとらんから、ちょっと声を出せば天井から聴こえてまう。 これはさすがに千歳も隣の人が出ていくのを待つやろ。 と、思っていたのに。 「……っ、すまん…!」 「――!?…ッ、〜〜〜〜ッ!」 千歳は俺の耳元で小さく謝って、いきなり激しく突いてきた。 なんで急にとか、激しすぎるとか、声を堪えるのに必死でそんなん考えとる余裕もない。 こんなところで声なんか出したら、絶対覗かれる。 どないしよ、もう声出そう、限界。 「――――ッ!!!!」 一番奥を突かれて中に生暖かい精液が出され、俺も千歳の手に精液を吐き出した。 隣の人がおるのに、俺らは射精してもうたんや。 イッた後、すぐに隣の人は出て行ったみたいやけど、俺らがヤッとるんわかって気遣って出て行ったんとちゃうか。 「はぁ、はぁ、はぁ、」 「あ、はぁ、この…ドアホ!」 「すまんばい…蔵が急に締めるから…」 「締めた覚えないわ!」 「隣の人入ってきて、ほなごつ締まったばい」 千歳が、手についた俺の精液をトイレットペーパーで拭いながら言うた。 締まったばいとか言われても、自分じゃわからへんし。 「ばってん、蔵もいつもより興奮しとったと?」 「うるさいわ…」 まあ、確かに興奮しとったかもしれんけど。 それにしても、こんなとこで中出しするなんて最低や。 面倒やけど、とりあえず掻き出さなあかんな。 店のトイレでヤッてしかも後処理するとかもう、どんだけやねん。 俺らちゅーか千歳が性欲旺盛すぎるわ。 そう思いながら後ろの口に手を伸ばすと、千歳が俺の腕を掴んでにっこり笑った。 「……もう1回だけやで…」 千歳は嬉しそうに笑って、また俺を後ろ向かせた。 やっぱり訂正。 なんだかんだで付き合ってやる俺も、性欲旺盛かもしれへん。 ―――――― 2010.11.15 ヤッてるだけですすいません…! でも声堪えながらするのってなんだかたまらないです。 シチュエーション的においしすぎると思います! 戻 表紙 |