(3/3) そんなこんなで何回イッたかわからないほど絶頂を繰り返して、とうとう白澤さんがガチ泣きし始めた。 さすがにヤり過ぎてしまったか。 諦めて抜いてやると、中からドロリと大量の乳白色の液体が溢れ出た。 「あ、うう…っ、ひっく…出しすぎ…お尻もヒリヒリするぅ…」 「ここまでヤッても口を割りませんか」 「ぐすっ、い…言わない…。ムカつくから言いたくない…」 白澤さんはもう足に力が入らないらしく、シーツがいろんな液体でびしょびしょに濡れていてもお構いなしにうつ伏せに枕を抱え涙を滲ませている。 「わかりました。もう聞きませんから」 「…あんなひどいことしといて詫びの一言もないのかよ…うう…」 「貴方が悪いのですよ」 「なっ!お前はいつも僕のせい、に、する…う…」 起き上がってきたところで頭を撫でると再び枕に沈んでいった。 べッドインの先制攻撃以外にも、こうすると黙るんですよね。 本人は不満な顔をしているけれど、無自覚らしく本当は私に撫でられるのが好きなようだ。 「…なんか僕のこと子供だと思ってるでしょ」 「逆ですよ。今の状態の貴方は介護を要するお年寄りだと思ってます。自力で歩行困難でしょう」 「ぐぬぬ…」 白澤さんは枕を噛みながらこれでもかというくらい眉間に皺を寄せているが、返す言葉もないらしい。 「ね、一個だけ教えて」 「なんでしょう」 「ちょっとはさ、嫌だったりするの」 白澤さんは枕に顔を埋めて、小さな声で聞いてきた。 あまりに私が言わないものだから恥を忍んで聞いてきたのだろう。 仕方ないですね。本当は桃太郎さんを介して、私がそのことについて腹を立てていたと白澤さんの耳に入れたかったのですが。 直接言うのは癪に障りますが、少しだけ付き合ってあげましょうかね。 「……さあどうでしょう…。でもまあ、イラッとはきますよね普通に」 「ふ、ふーん、そっかあ、フツーにね、ふーん…ふーん…ふふ…」 白澤さんは一度顔をあげると実に満足げな顔をしてまた枕に顔を埋めた。 なんていい顔するんだ。本当にこの人は単純だ。本当に扱いやすい。 まるで叱って欲しくて悪さする子供じゃないですか。 「それってぶん殴りたくなるって事ですよ。分かってます?」 「ふふふふ…殴られるのは勘弁だけど、ふふ…やっぱりそうなんだねえー」 「…ああ、まだもう一回戦ご希望でしたか」 「またこのパターン!?それだけは許して!」 ねえ白澤さん、私が気づいていないとでもお思いですか。 私は閻魔大王の第一補佐官ですよ。日々の業務で嘘を吐く亡者は飽きるほど見ているんです。 それに今さら貴方の女性関係のことでとやかく言うつもりもありません。 ずっと女性と遊んでないと死ぬ病気かなんかだと思ってましたし。 「許しません。股開けオラ」 「イヤー!」 でもまあ、私に妬いて欲しいなどと思っている貴方に振り回されてやるのも存外悪くないので、しばらくはこのままにしておきましょうかね。 →→→ |