※ほんのちょびっとだけラストに一カラあり 松野家のトイレはラブホではありません ニートってのは実に暇なもんだ。 平日の昼間からゴロゴロして、ご飯を食べてまた寝る。 そんな刺激のない生活をしていると、性欲すらなくなってしまうというのが一般的なニートなんだろう。 けど、僕の場合は中途半端に女の子と遊んでいるのが刺激になるのか、性欲はむしろ溜まる一方だった。 なら遊んでる女の子と一発ヤればいいじゃんって話だけど、そこまでいったことはないし、僕もその気はない。 だって可愛い女の子とお話して遊ぶだけで、僕は兄さんたちと違ってリア充だなーって優越感を感じられて楽しいし、癒されるんだ。男だらけの家にいるよりはよっぽどいいしね。 で、この行き場のない性欲はというと…。 「…起きて、おそ松兄さん」 「ん…んー?」 皆が寝静まった深夜、僕は耳元でおそ松兄さんに呼び掛ける。 おそ松兄さんは眠たい目を擦りながら、僕が何を言いたいのか分かっているかのようにニヤリとした。 「なに?」 「えっと…と…トイレ…」 「あー……ん、」 それが僕らの合図。 本当にトイレについてきてもらうときはチョロ松兄さんを起こすんだけど、ムラムラして仕方ないときはおそ松兄さんを誘うんだ。 おそ松兄さんは布団から出て皆が寝入ってるのを確認してから、二人でこそこそとトイレに向かった。 「今日ぐらいかなって思ってたよ」 「わかっちゃった?」 「だって夕飯のとき俺の方ばっかチラチラ見るんだもん。気づくよ」 「やっぱり敵わないなあ、おそ松兄さんには」 僕らがこんな関係になったのは学校を卒業してニートになっちゃってすぐだったかな。 他の兄弟が出払ってて暇そうに一人寝転がってたおそ松兄さんに、暇なら抜きっこしようよって半分冗談で言ったのがきかっけだった。 半分というのは、僕は前からおそ松兄さんが好きだったからで、あわよくばえっちなことがしたかったんだ。 そう大きくもない家で、同じ部屋で毎日一緒にいたら、愛が芽生えてもおかしくないよね。 実の兄弟で男同士ってのは問題かもしれないけど、好きになっちゃったんだから仕方ない。 もちろん僕は男が好きと言うわけではない。可愛い女の子が好きだ。 でもそれとこれとは別。 おそ松兄さんは特別なんだ。 「んで、今日はどこまですんの?抜くだけ?」 「んと…お、おそ松兄さんの好きにしていいよ」 なんてね。最後までしたいんだけど、自分からは仕掛けない。 たまにはちょっとした駆け引きだ。さあどうでるかな。 「好きにって…まあトド松次第かな」 「なにそれ!」 「最後までしてほしかったらそのように煽ればいいんじゃないの?」 「む…いじわる…」 「長男なめんなよ末っ子」 通用しないか。 いつも僕より一枚上手なんだから。 僕がクスクス笑うと、おそ松兄さんはスイッチが入ったかのようにキスで口を塞いできた。 「ん…っ」 身体を引き寄せられて密着すると、もう興奮してたまらない。 さっきから半勃ちになっていた僕のソレは、すっかり膨らんでしまった。 「もうビンビンじゃん」 「だ、だって…」 「だって何?」 「早く…ほしいんだもん…」 「うーん…20点」 「えー点数制ー?」 「100点が出たら欲しいモノあげるよ」 おそ松兄さんだってしたいくせによく言うよ。 でも待ちきれない僕は、自分からパジャマを下ろしておちんちんを扱き始めた。 「やらしいなー。そんなにしたかったの?」 「うるさいよ…」 「顔、真っ赤だけど」 「誰のせいだと思ってるの」 「俺のせいだね。責任とって付き合ってやるよ」 おそ松兄さんは僕のおちんちんの先をぐりぐり弄りだした。 当然、自分でするより人にしてもらった方が気持ちいい。 思わず上ずった声が出てしまう。 「ぅあ!あ、にいさん…っ」 「しー…声でかいよトド松」 「ごめ…きゃう…ッ」 そんなこと言っといて、さっきより強い力で押し潰された。 高い声が出ちゃって、思わず両手で口を塞いだ。 絶対わざとだ。んでもって楽しんでる。 僕は声を出したい方だから、家のトイレでするのは結構辛い。 ラブホに行ければこんなことにならないんだけど、パチンコ勝ったときしか行けないしなあ。 「はあ、はあ、にい、さ…」 「なあに?」 「おそ松兄さんのも…」 「うん、」 おそ松兄さんも自分のおちんちんを取り出して、僕のと合わせた。 一緒に扱くと、二人分の先走りが垂れて、ぐちゅぐちゅとえっちな音が聞こえる。 こんな状況、もう興奮してたまらない。 「あ、あ、にい、さんの、っ、こすれ…っ、きもち、い…」 「うん…俺も気持ちいよ」 「ん、はあ、あぅ…」 だんだんと硬度を増していくおそ松兄さんのおちんちんを見れば、気持ちよくなってくれたのが分かる。 早くその勃起したおちんちんを僕の中に入れてほしい。 「に、にいさん…なか…」 「はいはい、じゃあ後ろ向きなよ」 言われるがまま壁に手をついてお尻を突き出すと、おそ松兄さんは僕の身体を崩れないようしっかり支えて、唾液を絡めた指をゆっくりと入れてきた。 「ふああ…っ」 「トド松、」 「ぅ、ごめんなさい…」 入ってきた感覚に身体が震えて、つい声が大きくなっちゃう。 頑張って唇を噛み締めていると、ご褒美のように二本目が入ってきた。 「ん…ん…んん…っ」 「なあトド松、これ欲しい?」 「にいさ、あ、もう、」 おそ松兄さんのおちんちんが擦り付けられると、中がきゅんきゅんして、もっと奥に太いモノが欲しくてたまらなくなる。 早く、早くおそ松兄さんので掻き回してほしい。 「あ、ッ、も、がまん、できな…っ」 「早いなー」 「にい、さ、あ、あ、も、ほしい…、い、いれてよぉ…」 「60点かな?まだ足りないねえ」 「い、いじわる、しないでぇ…ッ」 さっきから指先がイイところばっかなぞってきて、おちんちんからポタポタと精液が床に溢れる。 これ見たら僕がおそ松兄さんを欲しくてたまんないって分かるはずなのに、まだ意地悪してくる。 早くしなきゃ誰か来ちゃうかもしれないのに、なんだってこんなことするの。 ここはラブホみたいにゆっくりできるとこじゃないんだから、もうちょっとサクッと致そうよ。 「ほら、がんばって」 ずるいぞ、僕にばっかり委ねて。 でも仕方ない。頑張らないと貰えないんだし、急がなきゃいけない。 とりあえず、潤んだ目で甘えた声を出してみるのはどうだろう。 「あんっ、あ、あ、はあ、にいさあん…」 「そんな目で見られてもねえ、70点」 だめか。なら、これならどうかな。 「お、にいちゃん…っ、」 「あ、それいいね」 やっぱりね。お兄ちゃん呼びしてたのは小学校低学年のときだけだもんね。 しっかし露骨に硬くなった気がするなあ。もしやショタコンなんじゃ。 まあなんでもいいけどあと一押し。 僕は精一杯やらしい言葉を考え、恥ずかしいのを堪える。 「ぼ、ぼくの…っ、おしりのあなに…、おにいちゃんの…っ、ふといおちんちんいれて…っ、ぐちゃぐちゃに、してぇ…」 「へへ…しょうがないなあ…100点あげるか」 「あ…ッ!…ッ、く、ふ…っ、ッ!」 挿入されると喘ぎ声が大きくなっちゃうから口を塞がれて、指とは全然違う太さのモノが抉じ開けるようにして入ってきた。 やっと繋がることができた快感に、僕は嬉しくてきゅうきゅう締め上げる。 「すっご…中きっついよ」 「んッ!ん、んん!」 「ごめんな…お前、焦らすとここいい感じになるからさ」 「んぅう…っ、ん、ふ、んん…ッ」 それはラブホ行った時にしてよ。 家のトイレじゃ焦らしプレイは楽しめないでしょ。 もうちょっと時間かけてした方が絶対気持ちいいのに。 「うし、動くからな」 「はあ…っ、ん、んぅ…!」 ゆっくり腰を動かし始めると、ピリッとした痛みと中を侵略される快感で頭がいっぱいになる。 ボーッとしてクラクラして、何も考えられない。 声、確実に漏れてるよね。 「あー…きもちい…」 「ん、はッ、は、あ、ん…」 「トド松もきもちい?」 「うん…っ、ふ、ん、ぅう…ッ」 コクコクと頷くと、更に奥に入れてきた。 全部入ったところで、動きが激しくなって、口を塞ぐ手の中に涎が溢れる。 「ヨダレすごいけど…そんなにいい?」 「はぅ、う、はふ…、ん、んん…」 すごくいい。 気持ちよすぎて、何回も出たり入ったりする度にだらしなく開いた口からトロリと涎が零れた。 俺もすっげー気持ちいいよって、おそ松兄さんが言うと、口から手が離れて、ガッチリ腰を掴まれた。 息は苦しくなくなったけど激しくされて声が漏れちゃう。 でも自分で塞ぐ余裕はないし、いいのかな。 「にいさん…っ、こえ、あ、もれ…ッ、あ、あッ!」 「いいよもう…いまさら…ん、やば、もう出そう…っ」 「はあ、あ、ん、ん、にい、さ、あ、ぼく…も、でちゃうよぉ…」 「あ…っ、出すよ…っ」 「あッ!でちゃ、あんっ、あ、や、あ、ふあああッ!」 おそ松兄さんも溜まってたのか、中にいっぱい出されたのがわかった。 一番奥で出された熱い精液を感じながら、僕も射精した。 どうしよ、よすぎてすごく声出ちゃった。 「んもー、トド松声大きすぎ…」 「む、おそ松兄さんが悪いんだよ」 「いやー気持ちよくて、まいっかってなっちゃって」 「うん、僕も…」 「へへ、好きだよ」 「僕も、好き…おそ松兄さん」 部屋に戻ると、暗い中で一松兄さんが布団の上で膝を抱えていた。 いつ起きたんだろう。 なんだか嫌な予感がする。 「あれ、起きたの?」 おそ松兄さんも感づいたように震えた声で聞くと、一松兄さんはため息を吐いた。 「うん。さっきトイレ行ったんだけどさー」 「えっ」 「結構声もれてるから気をつけた方がいいよ」 「は、はい…」 ですよねー。そのうちバレるとは思ってたけど、いざバレるとめちゃくちゃ恥ずかしい。 ドン引きだよね、兄弟とえっちとか。 明日から顔合わせ辛いなあ。 けど、一松兄さんは予想外のことを喋りだした。 「たまには俺らにも使わせてよね」 「俺ら?」 「バッ!一松!」 カラ松兄さんの慌てた声がして一松兄さんの相手が誰なのか分かっちゃった。 ああ、もしかして二人もそういう関係なの。 僕らだけじゃなかったってのは変な安心感あるけど、他の兄弟がしてるのって、想像もできないや。 「あー…ごめん明日は使ってよ」 「使ってって、兄さん!うちのトイレはラブホじゃないんだよ!」 「明日だって。我慢できないよね。今からする?」 「す…する…」 僕のツッコミもむなしく、暗闇でもわかるくらい顔を赤くしたカラ松兄さんは、一松兄さんに手を引かれて部屋を後にした。 仲が悪いと思ってたんだけど、所謂ツンデレってやつだったのかな。 しかし四人カミングアウトって、大丈夫なの松野家。 これはもう孫はチョロ松兄さんに任せるしかないね。 「なにやってんの、おそ松兄さん?」 「ほんとに聞こえんのかなーって」 二人が行った後、おそ松兄さんは襖を開けて廊下を覗き込んだ。 気になるのはわかるけど、邪魔しちゃ悪いでしょ。 「盗み聞きは止めようよ」 「いやでも…結構聞こえるね」 「マジ?」 「うん」 「うわあ…」 本当だ。カラ松兄さんの声がちょっと聞こえる。 確かに、兄弟の喘ぎ声って聞きたくないね。 「次から気をつけような…」 「そうだね…」 パチンコ勝ったら一松兄さんたちにちょっとあげてラブホ行ってもらおう。 ―――――― 2015.11.9 たぶんチョロ松は起きてる十四松は爆睡。 トド松が性的すぎて衝動的に書いた。 ちゃんとラブホに行った続きの一カラ。 戻る top |