Trick or treat!!



今日はハロウィンや。
けど、俺はお菓子をなんも持ってきとらん。
なんでかっちゅーと、去年、俺が持ってきたのをええことに部員みんなに集られて、俺は一つもゲットできんかったからや。
今年こそは絶対お菓子ゲットしたる。

「おはよー」

部室に来ると、白石と千歳と光がおった。
そういえば、白石には飴ちゃん大量にとられたっけ。
んで、千歳にはクッキー。
光にはなぜかぜんざいおごらされた。
よし、今年はまずこの三人からお菓子奪ったる。

「あ、謙也。おはよ」

「おはよ。ええもん持っとるなあ、千歳」

千歳の手には醤油味っぽい煎餅。
ハロウィンやっちゅーのになんてムードのないやつや。
でもたぶんこれしか持ってきとらんよな。
どうしよ。
ちらっと他の二人を見ると、白石は飴ちゃん持ってきとるみたいで、口の中でコロコロしとる。
光はなんも持ってきとらんみたいやけど、ドリンクでもおごってもらおか。

「ほな俺ら先に行っとるわ」

「おー」

「煎餅片付けたら俺も行くばい」

「はいはい」

白石と光は先に部室を出ていって、千歳と俺は二人っきりになった。
部活までまだ時間はある。
どうしようかな。

千歳が持っている煎餅をもらう
白石を追いかけにいく
部活後、光にドリンクおごらせる