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「謙也、そろそろ中に入るばい」

「中に入る」の意味が一瞬理解できなかった。
挿れる気だと気づいたのは、バイブが抜かれて千歳がベルトを緩め始めたから。
ズボンから取り出したそれは長くて太い凶器のようで、目の前にして一瞬で血の気が引いていった。

「いやや!むり、あかん!」

「いっつも二人の咥えて喘いどるなら問題なかと、ほら」

もう体力がほとんどなくなった俺は当然抵抗する力など残っていない。
千歳にされるがまま、足を持ち上げて大きく広げられてしまう。

「やらしかね、」

「う、あ、ややあ…」

「もう先っぽ入ったばい」

「いっ、あ!や、いたい…っ」

千歳のが中に入ってくる。
こんなことを言ったら失礼かもしれないけれど、二人のより太くて固い。

「ひあ!いた、い、や、ああ!」

「きつかねー」

千歳のが大きすぎるからきついと感じるのだろう。
こっちはとにかく痛いだけなのに。
けれど逃げたくても、手錠がガチャガチャ鳴るだけで逃げられない。

「ここも弄ってあげんとね」

「ひん…っ!」

ローターが性器の先端にあてられ、強すぎる快感に身体が強ばる。
そっちまで弄られたら、傷みなんてどこかへ飛んでいったかのように気持ちよくなってきてしまった。

「あぁあ…!やや、あ、あ…っ」

「やらしか声ばあげて…我慢できなか」

「ひ!?ややあッ!うごか、んで…っ、ひあ!あああぁあ!」

激しすぎるピストン。
痛いのと気持ちいいのが、交互に繰り返し脳に伝わってきて、このまま失神してしまうんじゃないかというほど意識が朦朧としてきた。
いっそ気絶してしまった方が楽だと思う。
それでも、たまにいいところを擦るとギリギリのところで現実に引き戻される。
それが辛い。

「んあ、ああ、あ、あああ…」

「顔もトロトロばいね」

「ふ、あぁ…あ、ひ、あ…ッ」

「やらしかぁ」

俺の顔を見ながらくつくつ笑ってくる。
てっきり痛みに苦しむ顔だと思っていたのに、そうではないらしいことがわかった。
千歳の腰を打ち付けるスピードが速くなるあたり、余程いやらしい顔をしているのだろう。

「謙也、中に出すとよ」

「いや、やあ…っ、や、ああッ!」

ごぽり、中で音がして、熱いものが拡がっていく感覚がした。
引き抜かれるとやはり精液らしき液体が溢れ出た。
息を整え、ふと横を見ると、蔵と光も最後までする雰囲気になっていた。

「光、今日は挿れてええ?」

「…バックが、ええです」

「ん、」

四つん這いになった光に蔵が挿入する。
驚くほどすぐに入っていったあたり、割と頻繁にしているらしかった。

「あんっ!ぶちょお…っ、あぁ…ッ」

「光も、だいぶ慣れてきたなぁ…」

「あああ…、きもちええです…っ」

思わず生唾を飲んでしまうほどに扇情的な光景だった。
それは千歳も同じだったようで、二人を見て不適な笑みを浮かべると、さっきまで俺の中に入っていたバイブを持って蔵のアナルにあてがった。

「あっ、ちとせ…っ!?」

「あれ、すぐ入ったと。白石も光に掘られとるとね?」

「や、ああ…っ、ああ…!」

「感度もよかとね」

バイブが蔵の中に埋め込まれてスイッチが入ると、光の喘ぎ声に蔵の喘ぎ声が重なる。
蔵の声は色っぽくて、やらしいどころの話ではないくらいだった。
光の中に挿入しながら玩具に犯されている蔵と、それを眺める千歳と俺。
異様な空間だ。
それでも二人の行為から目が離せない。
光の声と卑猥な水音がやらしくて、下半身がきゅんとなる。

「財前はこっちね」

今度はローションにまみれたローターを拾って、光の性器の先端にあてた。
光の身体がびくんと跳ね上がる。

「んあっ、や、あぅ…っ」

「ははっ、財前のここぴくぴくしとると」

「やや、ん、あん…、ひあっ」

「あっ、ひかる…っ…そんな締めたら、あか…っ、あっ、ああ!」

蔵はもう腰を動かすことができないほど感じているらしく、ビクビクするだけになっていた。

「あん…っでる…ひか、なか、出すで…っ」

「や、なか、は…っ、ああ、あぁ…」

蔵の身体が震えて、光の中に出したんだなとわかった。

「もー、中はあかんですよ。俺まだ出してへんのに」

「千歳がしてくるんやからしゃあないやろ、堪忍してや」

「やです。あ、じゃあ謙也さんに突っ込むのは俺でええですよね?」

「えー、まあしゃあないもんなあ…」

蔵は少しつまらなさそうな顔をして、了承した。
光はこっちに向かってくるなり意地悪な顔をして俺の足を広げた。

「謙也さーん、お待たせしました」

いや、別に待っていない。
けれど、二人の行為を見て興奮したらしい俺の性器はすっかり勃ち上がってきてしまった。

「俺らの見て勃っとるやないですか、謙也さんのえっち」

「う、う…」

「んじゃ、いきますよー」

「あっ、ふあ…っ、あ、ああ、あ…」

くちゅ、と音がして光のものが入ってくる。
いつも入っているものなのに、心なしか苦しくない。

「ちょ、千歳先輩のデカすぎ…謙也さんのアナル緩なってしもたやないですかー」

「え、それはすまんばい!」

「まあええですわ…っちゅーわけで、ちゃんと締めてくれんと俺イけないんで」

奥に入ってくるものを必死に咥えても、全然感覚がない。
苛立ったのか、光は一気に腰を押し進めてきた。

「んあッ!あああぁ…っ、あ、は、あ」

「ほら謙也さん、頑張って」

「や、ああ、あ…、」

「俺がイくまでヤるつもりなんで頑張った方がええですよ」

「う…あ…はぁ、あ、あ、あ…」

これでも締めているつもりなのに財前にそう言われるということは、よほど拡張されてしまったことになる。
それにさっきの疲労もあって、上手く身体が動かない。

「財前も食べたかね」

千歳は光の後ろにきて腰を掴んだ。
何をする気だろうと見ていると、いきなり光の身体がビクッと動いた。

「や!?千歳先輩、なん…っ、ああッ!」

「財前のここもよか具合ばい」

「い、あ!や、あぁ、ああ…!」

いきなり光が俺の奥に入ってきて、しかも光まで喘ぎ出した。
まさか、千歳も光の中に挿入したのか。

「ちとせっ、せんぱ…っ、やや、おっきいです…っ」

「そげん言われるといじめたくなってしまうとよ」

千歳が激しく打ち付け出すと、その衝撃で光の腰も動いて更に奥に入ってくる。
それが前立腺を擦ってきて気持ちいい。

「あんっ、ひあ、あああっ!」

「や、ひか、あっ、や!はあ、ああ…っ」

「いい眺めばい」

光の後ろで楽しそうに腰を振るだけの千歳に突かれながら、光は涎をたらしながら喘ぐ。
光も感じているのか、中がビクビク動いているのがわかる。

「二人ともええなあ…謙也、俺のも咥えてや」

「やっ、あ!うく、う、うぅうー!」

蔵のも、なんて余裕ないのに口の中に容赦なく突っ込まれる。
頭を動かせる余裕がないと思ったのか、蔵は自分から腰を動かしてきた。

「ふ、うっ、う、う…っ」

「ほら謙也のすきなローターやで」

「んんん!う、んぅ…!」

「ちょ、けんや、さ、キツイって…っ」

「ん、ぅ!ふぅ、うッ!」

ローターが乳首にあてられて身体が跳ね上がる。
それで中が締まったのか、光はさっきより激しくしてきた。

「けんや、さ…っ、イク…!」

「俺も出そうばい、」

「んう、う、うう…っ!」

「あ、あああっ!」

そして、そのまま中出しされた。
千歳も光の中に出したみたいで、身体を震わせながら小さく喘いだ。
まだイッていない蔵は、俺の顔の上で何回か扱いていた。

「謙也、」

「んっ!」

蔵の精液が飛び散って顔にかかる。
部室は精液臭さで充満して、俺たちの息で窓は曇っていた。

「光、千歳のそんなよかったん?」

「むっちゃデカかったっすわ」

「ふーん…なら千歳、次は俺としよや」

「よかと、相手になるばい」

そんなことを言いながら、二人はキスをし始めた。
やっと開放される、そう思ったのはほんの一瞬だった。

「謙也さんは俺と玩具で遊びましょうか」

手の空いた光は、さっきの透明なチューブを取り出して俺の中に埋め込んできた。

「ひ、ああ!つめた、あ、」

「すご…」

中からローションがドロドロ溢れている。
それが床に落ちていって、きっと水溜りのようになっているだろう。

「たまには四人もええなあ」

「また呼んでほしか」

また、なんて。
この先のことを考えると頭が痛い。
半端ない疲労で抵抗しなくなった俺は、ただ気持ちいいという感情に流され続けた。















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2011.5.31
百合っていうよりもはや乱交になってしまいました\(^o^)/
そして千歳が絶倫(笑)
風雅さまリクエストありがとうございました!

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