紫陽花みたいなひと 2011/06/18 00:33 ずっと前に撮った紫陽花ですが^^; 紫陽花の花言葉って「心変わり」なんですよね。 で、それに関する短編をちと蔵で書いたんですがあまりにも短かったのと以前書いた話に似ちゃったのと拍手にしては暗い文なのでmemoとここに投下しときます。 相変わらず浮気性ってかヤリ●ンの千歳×救われない白石の話です。 ほんと暗いドシリアスなのでラブラブなちと蔵じゃなきゃイヤ!な方はお戻りください>< あ、あと温いですがエロです(笑) 千歳は、すぐ心変わりする。 付き合った女の子なんて何人いたかわからないし、セフレだってきっと山ほどいる。 こいつのせいで、何人の女の子が影で泣いているのだろう。 しかも本人に悪意はないから余計にタチが悪い。 来るもの拒まず、去るもの追わず。 まさにその言葉がぴったり当てはまる。 「白石、」 それでも俺は、少し荒い吐息混じりに名前を呼ぶこの声が好きだ。 こんな最低な男でも、その瞬間だけは真っ直ぐ俺だけを見ているとわかるから。 そして、貪るように掻き乱してくるこの行為もまた然り。 俺は本当にこの男が好きだった。 「あ、はぁ、ちと、せ…っ」 「白石ん中、よかとよ…」 「んっ、あ!」 男相手なんて初めてだったのに、今じゃもうすっかり気持ちよくなってしまった千歳とのセックス。 荒くて激しくて、あっという間に終わってしまう、女相手にできないような抱き方をされるけれど、別にそれは嫌いではなかった。 単純に、それは独占欲からだと思う。 「あ…っ、や、あっ」 「白石、好いとうよ…」 「んっ、おれ、も…、あッあッ」 何回キスしても、何回身体を重ねても、本当の意味での「好き」は手に入らないのに独占しようなんて馬鹿げている。 俺だけが違う抱き方をされるのが嬉しい、間違いなく身体がそう感じていることが悔しい。 「白石…なかで、よかと…?」 「ん…ええ、よ…っ、あ、あっ」 「…ッ」 「あ!あぁあっ!」 終わらないで、まだこうしていたい。 イッた瞬間、脳内の片隅でそう言うのが聴こえた。 「にしても白石はよく俺についてくるとね?俺なら無理たい」 「ああ…せやなあ…」 期待させて、落として、悪意のない傷つけ方をする千歳に、自分でもよくついていけるなと思う。 けれど、何人もの女の子を相手にしていても結局俺のところに戻ってきて、俺が付け入る隙を与えてくれているから。 今はそれでいい。 それだけで満足だ。 でも、もし、もしその隙が埋まってしまったら。 「……千歳が好き」 いやだ。 そんなのいやだ。 だからどうか、離れないで。 捨てないで。 心変わりしないで。 そんな意味を込めた俺の言葉を聞いた千歳は、ふふ、と笑うと頬を撫でてきた。 俺はその温かい手にすりよって、いつ離れるかもわからない体温を、身体に染み込ませるように感じていた。 日記 |