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BASARAトリップ


主とどっかの学校でトリップ。
……甲斐の国がいいかな。

天下統一を目指して進め、みたいな。
むしろ俺が天下とる、みたいな。


部活中の浮遊感
目を開ければそこは、赤いモフモフをつけたダンディなおじ様がいらっしゃった。

「……………。」

クールになれ俺、
また滝様の仕業だろう。

うん、もう慣れた。


考えることを止め状況を確認。

今回は―――――――あー、こいつらとトリップか。

で、今は両手を後ろ、縄で腰辺りをグルグルと拘束されてポッケからメモは取り出せない、と。

「そちらは空から降ってきたが…何者だ?」

凛々し声がする。

「……。」

さてどう答えよう。
下手したら帰る前に佐助に殺されるよね…うーん。

「大将ーもう殺してもいいんじゃないですかー?こいつら喋る気なさそうだし、」

「ちょっ、待って…下さい!!」

「ねぇ、君が隊長?こっちも暇じゃないんだ。さっさと喋ってくれないかな?」

張り付けただけの笑顔で聞いてくる。
+喉元には苦無。

あ、気持ち悪い笑顔ってこういうのを言うんだ。
おk把握。

じゃない!!

「苦無をどかすことは可能ですか?」

「あはー、不可能♪」

楽しそうだなオイ!!

「ちょっと!!女子にまでそんなの向けないでよ!!
向けるならあいつの首にしてよ!!」

後ろの方で自分を罵る声が聞こえるが、気にしない。
自分の保身が優先に決まってんだろ。

「「「…え?」」」

「は?」

さっきまでの張りつめた空気がなくなった。
新しい空気は戸惑いの空気。

「おぬしは…女子だったのか?」

「え…あ、はい。生物学上立派な女子です。」

またか…なんでみんな間違うんだよ。
髪…長いのに。
慣れたけど、

「嘘は言っちゃいけないよ。」

「……ホントですよ…。」

「んーどれどれ失礼しますよっと。」

佐助はそういうと苦無を持っていない方の手を伸ばしてきた。
その手の行先はというと?

「?」

フニ、フニフニ

「!?」

左胸部。

うん、ナチュラルに揉んでんじゃねーよ。

後ろの奴らの空気が凍った。
心の中で佐助の無事を祈り始める。

「あ、本当に女の子だわ。」

「破廉恥ー!!」

真田が叫ぶ。

ブチィっ、

さて、なんの音でしょう。

拘束していた縄が引きちぎれた音?
堪忍袋の緒が切れた音?

答えは両方。

「っざけてんじゃねーぞ猿ぅ!!!」

重思いっきり力任せに顔を殴り飛ばした。

「ぜー、ぜーっぜー。」


パチ、パチパチ…

信玄と幸村は拍手をしていた。
飛んで行った佐助を心配するかと思っていたが…
どうやらこの世界の佐助は忍びのかっこよさよりも、オカン成分配合の忍びだそうだ。



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