もしも幸村様(黒)がオタクで主の大ファンだったら ペテンとの初めてのあわせがあって、 つまり、仁王とのボカロあわせを氷帝でした後の事。 一件の着信。 「んあ?……仁王…。 もしもしー、何の用だい?」 『あー…おまん明日、暇か?』 「…うん。明日は部活なしでネトサーフィンしようかなって思ってんだけど…?」 『あー…頼む、明日立海まで来てくれんかの?』 「あーん?却下、メンドクサイ。」 『そこを頼む!!』 「だが断る!!私にメリットなど無い!!」 『仕方ないのぉ、本当は黙っとれ言われたが…任務を遂行するためじゃ。 耳の穴かっぽじってよう聞きんしゃい!! おまんに会いたがっとる奴とは、ビクジブや笑顔動画で名を馳せとる【神の子】じゃ!! どうじゃ!?これでも会わん言うんか!?』 「よし、今から立海に行けばいいのか?おk把握。」 『いや、明日じゃ言うとるやろ。 食いつきよすぎぜよ。』 「バカ野郎、釣られんでどうする。そんな神なお方のお誘いを私が断るはずないだろ!!さぁ!時間を言え!!今すぐ!ハリーアップ!!」 『分かった、分かった。明日9時に立海で。』 「イエッサー!あー、もう仁王にしてはいい仕事すんじゃん?練習時したときに教えてくれればよかったのに!じゃーねー!!美容の為に寝るわ!」 『あ、ちょ待ッ―――ブチッ 「ん?なんか言いかけてたような?まぁ、明日聞けばいいか。しかし神の子様かぁ……。」 『神の子』とは笑顔動画にてボカロPVを作成したり、手書きMADを描いてみたり、映像中心に活動しているユーザーである。 どの作品も細部まで描き込みされており、よくよくぬるぬる動くPVを作っている、細部まで細かく。 撫子はそのPVを使って歌ってみた動画をうpしていたりする。 また、「すべてはここから始まった」といった笑顔内での流行の先駆けとなったりしている。 そんな実力もありHNに神の子と使っていても不自然ではないのだ。 そして、作られた動画は黙ってマイリスが多い。なぜならば高クォリティーすぎてコメントを残すことが至難の業過ぎるからである。 またそれに使用した絵はビクシブにうpしており、もちろんそこでも人気を博している。 そんなお方に撫子は会えるのだ。 寝て起きて、次の日。 撫子は立海に着いた。 「仁王!さっさと神の子様に会わせろ!!」 「…心の準備はええか?」 「あ?いいに決まってんだろ。 会わせろよ、ホレ。」 仁王は何か言いたげだったが、撫子のさっさと会わせろと言ったオーラに圧され部室へ。 「ん?部室で待っているのか?」 「プリ………連れてきたぜよ、幸村…。」 仁王は部室の扉を静かに開けた。 そこには幸村だけが椅子に座って扉の方を見ていた。 「ん?やぁ、撫子さん。ようこ――」バタン!! 撫子が勢いよく扉を閉めた。 閉めて、仁王の方を目を見開いて見つめる。 「……………………おい、仁王…まさかとは思うけど、神の子って…幸村君?」 「…おぉ……。」 「ホントにホントにホント?」 「ホンマじゃ、ガチじゃ…。」 「嘘だッ!!!」 「ホントじゃ!!」 撫子と仁王が低レベルに言い争う。 「ホントだよー?」 そんな言い争いの中に幸村が飛び入り。 扉を少し開けて目だけを覗かしている。 「「!?」」 実に怖い。 「いきなり閉めるだなんて酷いじゃないか。 どういうことかな?」 「いや、あの…その、ね?驚きすぎて……。 あと、あの神の子様に会えるなんて思ってもみなかったので…。」 「今更なんちゃって敬語はいいよ。気持ち悪いだけだしさ、 とりあえず、撫子さんは部室の中へどうぞ? あ、仁王は外周行ってきて。」 「何でじゃ!?」 「え?皆行ってるよ。お前だけ練習サボる気?」 「いってきまぁああす!!」 仁王は幸村から放たれたオーラに圧されさっさと外周へ。 残された撫子。 「フフフッ、さぁ撫子さん中へどうぞ?」 「………はい。」 抗う術など見つからず、撫子は大人しく部室の中へ。 ……岡山に居るお母さん、お父さん、私撫子はここで朽ちるかもしれません。 先立つ不孝をお許しください。 「ちょっとちょっと、撫子さんなんて失礼なこと考えてんの? 俺、なんか悪いことしたかなぁ?」 覚悟を決めて幸村の方をみるとそこには自称爽やか笑顔をしている幸村はおらず、眉を下げて不安そうにこちらを見ている幸村が居た。 「!?……フー アー ユー?」 吃驚して咄嗟に出た言葉がコレ。 だって幸村が別人過ぎて撫子の脳内が追いついていないのだ。 「俺は、幸村精市だよ。あと神の子でもある。 で、俺…撫子さんのファンなんだ!」 「なん…だと!?」 「撫子さんってさ、ものすごくかっこいいじゃないか!!前からファンで俺がこの世界に入るきっかけになったんだ。 どうしても撫子さんと関わりたくて、でも俺って作曲も出来ないし何も出来なかったからね。俺は絵だけが得意だったんだ。だからPVをいっぱい作って、撫子さんの目に留まってくれたらなぁってね。」 「幸村君がこっちの人だったことに驚きを隠せない撫子です。 でも光栄だなぁ、私がきっかけでこんな神を笑顔動画に君臨させることが出来たと思ったらね。 あ、いつもPV提供ありがとうございますー。」 「こっちこそ使ってくれてありがとう。」 ニコっと笑う幸村。 そんな幸村の笑顔にノックアウト寸前の撫子。 幸村君マジ神の子様!! こんな表情も出来たのね!! 萌えるじゃないか!! そうだ、萌えと言ったらあれだ、私のファンってことで私が幸村君と誰かを絡ませて妄想することも許してくれるかもしれない!! 「あ、それはダメだからね。」 「うわー、ナチュラルに読んできたー。そして絶望したー。なんでだ!! 私、もっと喜ぶよ!!もっと神の子様を崇拝するよ!!」 「んー、それとこれとじゃ話は別かなぁ? 確かに俺は撫子さんのファンだけど、そんな俺にデメリットしかないことを許すだなんてとてもとても……。 それに撫子さんが俺のことを崇拝してることは分かってるから。」 「ワォ、神の子様めちゃめちゃ計算高い。」 「あ、そうだ。一つのジャンルなら許してあげる。 俺×撫子さん!」 「そんなバカな!!そんなもの妄想するはずないだろ!?私が右ってそんな需要のない物私が書くはずない!!」 「えー、残念だなぁ。 あ、俺が描けばいいのか!!」 「やめてくれ!!本気だ!!」 「え?俺に指図するの?」 「実にすんませんでした!!でもやめてくださいお願いします!!」 「えー、でも撫子さん右のイラストって需要あるんだもん。 そうだ、折角生の撫子さんが居るんだ。資料資料。」 幸村はそんなことを言いながら撫子を写真に収める。 「ちょ、待っやめ。」 「拒否権なんて認めないぞ☆」 「わー、幸村君が言ったら強制力高ーい……。 ちょッなにす!?」 調子に乗った幸村が撫子の上に覆いかぶさる。 「ん?記念に押し倒しておこうかと…しまった、カメラが構えれない。」 「そうそうそうそう、しまったね。ので早く退いて下さい。 怖いです、マジ怖いです。」 「………確か柳生…オーイ、柳生ー、こっち来てー。」 柳生と言うカメラマンを召喚しようする幸村。 きっと数分後には柳生が駆けつけるんだろうね。 そんな短い時間の間に撫子はここからの脱出を図る。 が、無理ぽ。 「……ねぇ、撫子さん。」 「…なにかな?神の子さん。」 「既成事実作ってもいい?」 「ハァ!?お前、バッカじゃねーの!?」 「あ、俺その言葉で傷ついたー。あーぁ。」 「ゴゴゴゴメンナサイ!! 柳生くーーん!!助けて、とりあえず、早く来てぇえ!!」 その後、すぐに駆け付けた柳生によって撫子は救い出された。 柳生が常識人でよかった……と撫子は心底思った。 そして、今回神の子つまり幸村と対談できたことは良かったのだが、当分は会いたくない、つか会わないと固く誓った。 が、そんなものは例の二人、将来的に三人組には効くことのない誓いだったそうな。 ―――――――――― 300000hit企画第1弾 羅刹様リクエスト「もしも幸村様(黒)がオタクで撫子ちゃんの大ファンだったら」でした。 どうでしょう!! 幸村のキャラがブレ過ぎましたが、とりあえず黒いと信じたい。 練詠の中で幸村(黒)は肉食&魔界系男子です。手は早いと信じてる← あと、この設定は本編で出したかった設定を丸侭ここで公開← だってもう幸村はパンピとして出しちゃったんだもん。 あと黒属性のオタクって怖い← [mokuji] |