もしも真田がオタクで腐男子だったら 「撫子、さん…俺が皇帝だ。」 「え。」 「「…………………。」」 撫子は皇帝こと真田弦一郎が目の前に居る。 『皇帝』とは笑顔動画、コスプレコミュニティーの古参。その二つのサイトを知っていたら必ず知ることになる。この位有名なユーザーなのだ。 コスでは大人びた顔つきと威厳のある顔つき、そして鍛え上げられている体格。色気が半端ない。代表コスはBASARAの小十郎(第二衣装hshs)。 笑顔動画ではこぶしの効いた歌声が人気である。 撫子は奇跡的にその皇帝とメールのやり取りをしてやっと、やっと皇帝の予定が付いたことでペテンとのあわせを蹴って皇帝とのあわせをイベントですることになった。 ちなみにタイバニの虎徹とバーナービーのあわせをする予定だったのだ。 のだが、まさか、まさかあの、あの真田とは思わない。 思えるわけがない。だってあの真田だよ?「サブカルなんてたるんどる!!」とか言いそうじゃん? 「えっと…真田君、が皇帝様…でいいのですかね……?」 「あぁ、俺が皇帝だ。俺と撫子さんは部活中で会っただろう。俺のキャラは堅物で通ってるから、なかなか本当のことを言い出せなくてな。」 「ってことは…マスターも、仁王も…知らないの?」 「把握はしていないと思うが…ツッコまれたことは無い。」 「…ですよね……。」 「さぁ、時間も限られている。衣装に着替えてからまたここに来よう。」 「…イエッサー。」 撫子は着替えて戻る。 哀愁漂うバニーができた。皇帝は色気のある虎徹だ。うむ…いい。 二人が再び出会い。少し歩けば写真を頼まれ、また少し歩けば写真を頼まれた。 皇帝の人気が窺える。 「ところで撫子さんはウチの部員で掛け算をしているようだな。」 「ぶえ!?何故バレたし!?」 「バレバレだ、俺たちを見る目に邪な思いが含まれている。気づかない方がどうかしているだろう。」 「……実にさーせんした!!でもこの先自重はしませんよ! でも皇帝さんを対象にしてほしくないと言うのだなら真田君は掛け算から外します!!嫌ですけど!」 「いや、別にいい。俺もしているからな。」 「え。」 本日の驚き2度目。 「王道ではジャッカル×丸井だろう。この二人はダブルスしかやってないからな。あと仁王×柳生、柳生×仁王…これは決めかねるものがあるが、俺的には柳生×仁王だ。柳生はだんだんと紳士の仮面が外れてきてるからな。 あとは蓮二と赤也と幸村だが、この三人はオールラウンダーで右側だと思うのだが…撫子さんはどう思う?」 「え…え、え?ちょ、待っ真田君って腐ってたの!?」 「腐っているな、しかし俺はやはりNL派だな。 そうだ、言うなら俺は仁王×撫子さんと蓮二×撫子さんと幸村×撫子さんをおしているのだが撫子さんはどれがいい?」 「ハァ!?」 「仁王とは幼馴染で王道CPだろう?蓮二とは気が合うのだろう?幸村とは怪しい雰囲気だと思っているのだが…。」 「ちょっと待ったぁああ!!!いや、私をからませるな!私には嫁々がいるんだ!!」 「その声は撫子かのー?」 「「!?」」 後ろから声がした。 振り返ってみればそこには虎徹がまた居た。 「……仁王?…つーかペテンさん?」 「おう、残念ながら俺以外も居るぜよ。」 と仁王がさらに自分の後ろをさすとそこには、 「へー、椿崎さんってこんな恰好もするんだねー。」 「撫子さん、今度はブルーローズをしてくれたら嬉しいな。」 なんと幸村、柳。 「え…マスターはまだ分かる。なんで幸村君が?」 「え?おもしろそうだったから。」 「…………そっか。」 「で?そっちの緑っぽい服を着ている人は誰なのかな?」 真田です。 でもバラしたくなさそうだったし、黙っといた方が良いんだよね。 うわ、いつの間にか目にマスク当ててるし、それを付けても隠せない大人の色気渋いぜ!! 「え…………っと…皇帝さん…です。」 「ほー、椿崎は皇帝さんとのあわせをするために俺の虎徹を蹴ったんか、まー君悲しい。」 「黙れ、まー君なんて一人称止めろし、俺の腹筋が崩壊するわ。」 「仁王せんぱーい!置いてかないでくださいよー!!……………ってあれ?撫子さん?」 「おお!赤也君も来てたのか。」 「はいっす!仁王先輩に誘われて、まぁ実は今日学校で英語の補習があったんすけどブッチして来たんすよ!」 「あちゃー、赤也君小悪魔じゃ―――「たるんどる!!!!!」 「「「「は?」」」」 「あ…。」 「先生方がお前の為に考えた補習をさぼるだと?全くもってたるんどる!!! 確かにイベントは一期一会だが、学業を疎かにするとは何事だ!!」 「……真田副部長……?」 「……ッ!?しまった!」 「あーぁ。」 「皇帝って…真田じゃったんじゃな……俺は真田を崇拝しとったんか…プリ………。」 「新たなデータだが、これはショック以外の何物でもないな。」 強制的に立海メンバーにバレた皇帝=真田。 誤魔化しようがないぞ! 「フフフフー…真田ぁ、俺に隠し事をするなんてやるじゃないかー。」 穏やかな口調の幸村だが、その表情には似つかわしくないオーラを放っている。 「や、そのだな…別に隠していたわけでは……。」 「言い訳なんて聞きたくないなー。フフフフフフ……。」 幸村が真田に早歩きで近づく。 真田もそれに合わせて後退する。 そして撫子の視界からログアウト。 「皇帝…いや、真田君。頑張れー……。」 うん、庇うなんてしないよ。 だって私も自分の命が大切だからね。 それに私何にも悪くないし、 「……ペテンさん、今からでもあわせする?」 「…おお、しようかの。」 ――――――――――――――― 200000hit企画第7弾 腐り堕ちた銀の月様リクエスト「もしも真田さんが実は主を凌駕するほどのオタクだったら」でした。 いやー、真田がオタクで腐男子。妄想するのが楽しかったです。 全く想像つきませんけどね!! [mokuji] |