おやすみなさい 今日は久しぶりな立海との練習試合。 今回は真田が見学者と言う事だった。 何故?と聞いたら真田は精神的に今、まいっていると言う事だった。 だったら仕方ないねと、氷帝側は真田の練習試合への不参加を許可。 本来なら自宅療養を勧めたいのだが、と柳は言った。 元々真田は欠席扱いだったのに、真田はやはり行くといったそうだ。 そして真田は何もせずに見学だけと言うのは良心が痛むと言うことだったので練習試合中は撫子のサポートに回ると申し出た。 勿論撫子にとっては二つ返事でおkするに決まっている。 だってマネの仕事は忙しいから。 「では!真田君、私のサポート頼んだ!!」 「うむ…。」 「もし、疲れたりしたら遠慮せずに休んでね、マスターの話だと真田君はなにか精神的に疲れてるって聞いたし。」 「……そのことなのだが、椿崎…相談が―――。」 「なぁ、撫子ー怪我してしもうた、手当頼むわー!」 真田が何か言いかけると忍足がコート内で叫んで撫子の名を呼ぶ。 どうやら 「あいあい!今行くよー!!真田君、やっぱり休んでて!あ!手持無沙汰が嫌なら皆が使ってる部室の掃除でもしててよ。 やっぱりコート内を走り回らせれないよ…。」 「………うむ。」 「あ、そこに一本だけでてるのは私のなんだけど真田君の今日来ないと思って作ってなかったんだ!だから真田君は私のを遠慮なく飲んでね!冷えてるから美味しいよ。」 「う、む…。」 その後も何か言いたげな真田をそこに置いて撫子は忍足の手当に走って行った。 「あー、あ、また派手にやったなぁ。」 「すまんなぁ。」 「長袖と長ズボンを履いててホント君は器用だね。」 「皮肉言わんと手当してぇな。」 「ハイハイ、…手当てするっつってもお前の手足包帯だらけじゃん。まずその包帯を取って流水で洗って、ちょっと部室の方で休んでてよ。」 「なんや、優しさが無いなぁ。」 「ちゃんと後から手当てしてあげるから。それに、もう少ししたら…。」 「撫子ー!ムーンサルト失敗しちまった!!思いっきり足捻っちまったからよ。部室まで運んで手当しれくんね?」 「ほらね。岳人ー!!よっしゃ、姫抱っこをしてもいいなら!!」 「…俺と随分態度が違うなぁ。」 忍足は呆れながらもいつものこと、と思って岳人を姫抱きして部室へと向かっていく撫子の後を追う。 部室の扉を足で蹴破り、岳人をソファーの上へ。因みに向かいのソファーではジローが寝ている。 忍足は包帯を取って、血を流水で流す。 「む、二人ともどうしたのだ!?」 真田が部室で掃除をしていたらしく。 大層驚いた顔で二人を見つめた。 「日常的な怪我だよ。最近皆注意散漫なのかな?忍足なんて新しく怪我をするところがないくらい怪我作ってるよね。」 「撫子ー!俺もだぜ!!体中痣だらけ!!」 「ホント、皆最近頑張ってるよねー。私も頑張らなくちゃね。」 真田が会話に耳を傾けている間にも撫子は手早く傷の手当。 安静にするように言って、部室を後にする。 「椿崎先輩!宍戸さんが怪我を!!」 「はいな!って君も頭から血が出てるじゃないか!!いつものことだけど!!」 「そうです!いつものことなんで俺のことなんていいんです!!」 「長太郎、俺の怪我だって日常だぜ!まずは自分の心配からしろ!」 「お前ら言い合う前に大人しく私の手当を受けろ。このBLCPが、」 「…すまん。」 「すみません…。」 救急箱を広げて的確に処置。 流石、毎日手当をしているのは伊達じゃないってやつか。 「おい、椿崎。」 「何さ。」 「俺様達の手当をしろ。」 達のと言われてみると跡部は片目を押さえており、その指の間からは赤い液体が流れていた。 日吉は右腕を何かで抉った痕が見受けられた。 「お前らはどうしてそうなった。物凄い流血事件、病院にかかる並。」 「アーン?理由が必要か? 俺はインサイトを使ったんだが…今日は調子が悪くて、指突っ込んだ。」 「………破滅へのロンドを受けた時にラケットが折れて自分の不甲斐なさに嫌気がさして折れたラケットを腕に刺しました。」 「…………またお前らは……とりあえず一緒に部室行こうか。 樺地、片足折れて自分すらもまともに支えることが出来ないかもしれないけど、跡部を支えてあげれる?」 「ウス…。」 跡部につき従うように位置していた樺地に指示を出して四人で部室の方へと移動。 「お二人さん怪我人追加したんでー、おい忍足お前医者の子だろ?ちょっと手当してあげてよ。」 「俺も怪我人なんやけどなぁ。まぁしゃーないわ。 ……跡部ぇ、目への攻撃だけは止めぇ言うたろ?角膜が取り返しのつかんことになったら失明する言うたやん。」 「平気だ。角膜なんていくらでも買って来る。」 「…金には敵わんなぁ。」 忍足が跡部の治療を担当して、撫子が日吉の傷の止血を行う。 「はーぁ、氷帝みんな自滅かよー。最近多いよ!折角練習試合組んだっていうのに…。」 「アーン?その代りテメェがしっかり他校の情報を収集すれば±ゼロだろうが。」 「まぁ、そうとも言う。じゃぁ私は立海の方へ行ってサポートしてくるから。君らはここで大人しくしときなよ。」 「待て!!椿崎!」 撫子が部室から出て行こうとしたら大きな声で真田に呼び止められた。 「なにさ?」 「俺も、…俺も我が立海のサポートに同行してもいいか?」 「…別にいいよ?」 改めて二人は立海が練習をしてるコートへと足を運ぶ。 「やぁ、椿崎さん遅かったね。」 「すまないね、幸村君。 ちょっとうちの学校のメンツ怪我しまくっちゃってさ。だから今日は立海の不戦勝ってことで!」 「何それ、だったら俺たちがここにわざわざ来たのは無駄足だったってこと?」 「んー…まぁ、そうともいうが……そういう君達こそ死屍累々じゃないか。」 そう言って辺りを見れば立っているのは幸村だけで他のメンツは地面に突っ伏していた。 「フフフッいつものことだよ。」 「じゃぁ、こっちもいつものことだよ。」 「お互い様ってわけか。」 「そういうこと、で…みんなはどうしてこうなった?」 「ただ、皆で赤也のナックルサーブを順番に受けてたり、柳生のレーザービームを受けてたり、後は練習で自分たちで打ってたりしたら、ボールが四方八方に暴れてさ。 みんな当たっちゃって、こんな風になっちゃった。」 「わぁお、それは痛い。」 「……その声は撫子さんか?」 地面の方から聞こえてきた柳の声。 「ん?マスターなんだい?」 「そこに立ってると…赤也の特攻が来る確率96%…。」 「マスター…そんな這いつくばって言われてぼぅッ!?」 「へへへへ、撫子さんどもっす!!」 本当に後ろから赤也が特攻してきた。 その反動で撫子は顔から地面にこんにちはすることになった。 「…おう、今のは…ちょっと痛かったかな…?」 「え、マジッ!?すみません!!怪我どっかしたっすか!?」 赤也は撫子を自分の目の前に立たせて撫子の両肩を掴んで怪我がないか探す。 「まぁ、さっきの衝突での怪我はないけど、今は両肩が痛いかなぁ?」 そう言って苦笑を見せた撫子。 視線をやると赤也が掴んでいるところから血が滲んで服を汚している。 赤也が爪を立てて掴んでいたせいだ。 「あ、スンマセーン。でもそれは意図的っす。」 「知ってる、そんな気がした。」 撫子は赤也の行動を咎めることなく、普通に会話を続けた。 「椿崎ー。」 「何?っぅわ!?」 「そういえば昔ようこんなことせんかったか?」 仁王が話しかけながら何をしてきたかと言うと、自分でもっているラケットを撫子に振り上げて頭めがけて振り下ろしてきたのだ。 「そういえばよくやったねぇラケットチャンバラ。あの時は仁王敵だったし容赦なかっただろうねぇ、私。」 「ホンマじゃ、どんだけ俺が怖い思いをしたと思っとんじゃ。」 「その言葉、そっくりそのまま返してやる。 柳生君、ラケット貸して?」 「ええ構いませんよ。選手生命を絶たない程度にお願いします。」 「イエッサー!」 撫子と仁王が向かい合ってラケットで殴り合いを始めた。 小学校の頃もしていたと言うが、その時とは体格も力も動きも格段にレベルアップしており、見ていて飽きない物であった。 互いに振り下ろされるラケットをすんの所でかわすが避けきれずにあたってしまう事もしばしば、 「仁王、ちょっとタンマ。」 「何じゃ?」 「ジャージ脱いでもいい?これ以上ジャージが血に塗れるのは勘弁。」 「了解じゃ。」 「サンキュー。っと見せかせて!!」 撫子は光の速さでジャージを脱いで先制攻撃。 「って脱ぐの早ッ!?」 「レイヤーの早着替えなめんな!!」 ジャージを脱いだことにより撫子は半そでになってより攻撃を受けやすくなったと言いたいところだが、撫子の両腕は包帯でグルグルにまかれてあって皮膚は露出していなかった。 「何じゃ?その包帯は、また厨二かの?」 「ちゃうちゃう、純粋に怪我してんの。 最近みんなさっきの赤也君みたいに爪たててくんのよ。あとはカッターを押し付けてきたり?」 「マネージャーも大変じゃのぉ。」 「そうでもないよ。慣れたらね。」 「キェェエエエエエエエエエ!!!」 「「!?」」 真田がいきなり大きな声を発して、その声に驚いた撫子と仁王は動きを止めた。 「なにさ?そんな大きい声出して、ビビったじゃねーの。」 「お前らはやはり変だ!!おかしいぞ! 何が楽しくて自分を傷つけたり、他人に傷をつけたりしてるんだ!! 部活に必要な行為ではないだろう!真面目にテニスをしたらどうだ!? 椿崎もマネージャーなら、間違った行動をしている部員を止めることが出来るだろ!!」 「弦一郎、変なのはお前だぞ?そんな価値観を持っている人はこのメンバーの中では居ない。お前の方が異質だ。」 「椿崎は自傷も他傷もしてないではないか!!俺は、俺が変になったのではにゃふぃ……ッ!?」 真田は叫んでいると思ったらいきなり足に力が入らなくなったように地面に倒れ込んだ。 何故か呂律も上手く回っていない。 「あー…真田君、私のドリンク飲んでくれたんだ。」 「あ、ぁ…。」 「ごめんねー、言い忘れてたけど私、薬やってるんだぁ。ドリンクに入れちゃってたり…。 あ、安心して?薬って言っても大量に摂取しちゃうだけだから、麻薬とかじゃないよ?因みに今日はチザニジン塩酸塩ねー。簡単な話、筋肉弛緩剤ぃー。気持ちいいでしょう?フワフワしてさぁ、あー…羨ましい。」 「う…はぁ………?」 「撫子ー、撫子ー!俺もう疲れちゃったC。」 ジローが目を擦りながら登場。 「そう?だったらみんなでお休みしようか?」 「マジマジ!?丸井君達も一緒!?」 「おう!俺達立海もついでに休むぜ!!」 「嬉C!!撫子ー!部室行こう、みんな準備してるから!!」 「フフフっ、みんな行こうか。真田も休むだろう?」 「…っ………。」 皆は部室に向かう。 真田は意識を失ってその場から自分の力では動けないからみんなで支えて運ぶことになった。 ――― ―――――― 「…う、っ……ここは?」 真田の意識がログインした。 「おお!真田君回復早いね!私だったらあと30分は昏倒してるのに、まだ体は動かないと思うから無理に動かそうとしないでね。疲れるだけだから。 あ、部室綺麗にしてくれてありがとうねー。みんな床に横になっても汚くねぇって喜んでるよ。」 撫子は窓に何かを張りながら真田に話しかけた。 「何を…しているんだ?」 「んー?目張りの最終チェック的な?」 「何故…そんなことをしている。」 「アーン?そんなの決まってんじゃねーか。この世の柵から解かれるために決まってるじゃねーか。」 「せやでぇ、みんな疲れとってなぁ。折角やからみんなで逝こう思うてな。」 「ねー!ホントは俺らだけで逝こうって話だったんだけど、いいタイミングで立海との練習試合があってー、丸井君も俺の誘いに乗ってくれたC!!」 「まぁ、俺らも飽きたしな。丁度いい。」 「さて!密閉完了!!滝に幸村君、練炭に火つけてくれる?」 「うん、分かった。」 そう言って灯される大量の練炭。 広い部室が一酸化炭素に包まれるまで何分かかるか。 それまで、最後の雑談としゃれ込むか。 「…あれ?そういえば真田君全然騒がないね。止めんかぁあああ!!とか叫ぶと思ったのに?」 さっきまで散々自傷行為はダメだだのおかしいだの言っていたのに今は何も言わない。 「む?なんの問題がる?死にたいのなら死のうではないか。わざわざ死にたがりな行為をするお前らは変だと思っていただけだ。」 「………アハハハハハハハ!なーんだ、真田君は別に精神的におかしくなってないじゃん。」 「弦一郎、それを言ってくれないと俺達も変に誤解したままだったぞ。」 「…すまない。」 「ねぇ、皆睡眠薬飲まないの?流石に苦しくなってくると思うけど。」 幸村が睡眠薬を手のひらいっぱいに持っていた。 それを拝借。 そして、飲む。 「じゃぁ、みんな……おやすみ。」 ―――――――――――――― 400000hit企画第8弾 腐り堕ちた銀の月様リクエスト「青春シリーズで病みグロ狂気系/氷帝、立海/全員死にたがりor病んでる/総鬱BadEND希望/真田さん多め」 初めて青春シリーズで死ネタ扱った。と言うよりこんなに世界観が狂ってるの初めて書いたかもしれない。 一応補足、氷帝は自傷病み、立海は他傷病み、主は薬病み?、真田は自殺病みです。簡単に言うとね。 話がパンパン飛んでちょっと分りにくいものになっちゃったかも。 自殺 ダメ、絶対。 [mokuji] |