青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第206話


「椿崎さん、妄想するぐらいなら俺達と水中バレーしない?」

片手にビーチボールを抱えた幸村を筆頭に立海メンバーが寄ってきた。

「ん?精市君ではないか。
水中バレーねぇ…ミスったら罰ゲーム、とかないよね?」

「んー…それはどうだろう。やってみてからのお楽しみかな?
で、やるの?やらないの?イエスorハイ?」

「ja!!」

「…やるねー、椿崎さん。」

「精市君、滝のセリフはパクらない方がいいよ?」

「フフ…次から気を付けるよ。」

撫子は水中バレーに誘われてやることに、
適当に円になって幸村のサーブ。

「まず俺からね、真田行くよー?」

「よし、来い幸村。」

「ハイ、ドーン。」

ドカン、ギュララララ。

あり得ない音を立てながら幸村の放ったボールは真田に襲いかかる。
受けて立とうと身構える真田。

「フンッ…グワァ!?」

案の定受け止め切れなかった真田はボールと共に中を舞った。

「うわー…精市君出オチー…。」

その光景をすでに真田周辺から避難済みだったメンバーが見学していた。

「精市くーん、レベルを人並みに下げてくれますぅ?」

「バレーボールって相手をノックアウトさせたら勝ちなんじゃないの?」

信じられない俺ルールを口に出して下さった。

「…は、い?」

「え?違うの?」

「ちょ、この子どうしたの?」

「ちょーっと椿崎いいか?」

ブン太が呼ぶ。

「なんですかね?」

「幸村君の俺ルールは立海では適応されるんだよ。
抗うとろくなことねぇぜ?」

幸村被害者の会、会員丸井ブン太。
これ以上の犠牲者を出さないようにと、
後は昨日のことの謝罪を込めて、警告。

「……。」

「悪いことは言わねぇ、出来るなら他の学校のとこで遊んだ方が良いんじゃねーの?」

「………そう…しようかな。第二の真田君みたいになるのは嫌だし…じゃ、そう言うことで!精市君さらば!!」

逃げるが勝ち。
今だけは逃亡も、格好悪くはない。


自分の救命第一。
と言うわけで逃げ出した撫子。
次々と犠牲者を出している幸村のバレーボール。只今真田と、赤也がのびてます。そろそろブン太もヤバめである。

「さて…どこに行こうかな……。」

四天宝寺、青学……氷帝は只今取り込み中…と。

「わー、撫子さん避けてー。」

後ろから呼ぶ声がした。

「え、ぅえブッ!?」

後ろから不二の乗っている浮島が撫子に向かって流れてきた。
撫子は避けることが出来ず、水面から出していた頭も水中に埋めることになった。

すぐに水面から頭を出す。

「ゲホッ、ガハッ…ズッウヘッ…鼻に水がっ!イッテェ!!」

「ギャハハハハ、鈍くさいっすね!」

耳障りな声が聞こえた。

「あ゛あ?」

「ごめんねー、桃がエンジンを止めなくてね。」

不二が若干の謝罪をしてきた。

「…うん。周助君は許す、が…桃尻、テメェは俺を怒らせた。」

「なんで…そんな事あんたに言われなきゃなんねぇんだ?ミーハー女。」

「ミーハー、ミーハー…ハンッ馬鹿の一つ覚えか。もっと頭の言い話し方したらどうよ?」

「なんすか?自分がミーハーだって認めるんすか?」

誰も止めない言い争い。
何故誰も止めないか、理由は二つ、ただ単に興味がない。もう一つは、不二や滝の魔王御三家の圧力による。

訳:だって面白いでしょ?

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