青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第190話


簡単に挨拶をして解散となった。
撫子は宣言したとおり売店へ。

「えーっと……。」

店内を物色。
そしてお目当ての物を発見して購入。
その後に自分の部屋に戻った。

戻った瞬間にベッドへダイブ。
このフカフカなベッドがたまらない。

コンコン…

「ん?」

扉をたたく音聞こえた。
扉の方へ行って開く。

「どちらさんー?って舞長さんじゃないか。」

扉を開けた向こう側には手塚が立っていた。

「あぁ…部屋にいたのか。」

「うん、今さっき帰ってきた。」

口振りからすると探し回ったようだ。
すまんね。

「これから生放送なんだが…出てくれないか?」

「あぁ、了解。場所は?」

「俺たちが泊まっている部屋だ。」

「……は?」

そんなおおっぴらに踊るつもりなんですかい?
部長の威厳はー…?

「大丈夫だ。みんな出払っている。」

しかしいつ帰って来るかわからない状況であることには変わりない。

「……そうでした、舞長さんの動画はスリルがあってなんぼでしたね。」

「そう言うことだ、移動するがその格好でいいのか?」

撫子はただいまジャージ、
ちなみに手塚はそれなりな服。

「あー…どうしよう、ジャージしか持って…あったわ。昨日着た軍服がそこに…。」

昨日から放置していた軍服がそのあたりにポイッと置かれていた。

「昨日みたいなのにしていくから先に行っといて。」

「あぁ、頼んだ。15分後に始まる予定だ。」

「りょー。」

いったん別行動。
撫子はさっさと着替えてすぐに合流。

「お待たせー、今回踊るのは千本桜、ハッピーシンセサイザ、腐れ外道とチョコレゐト、パンダヒーロー、サイバーサンダーサイダー…でいいんだよね?結構あるね……。」

「あぁ、センターはその畳のラインだ。
量については撫子さんにとっても平気だろう。」

そう言うと手塚はおもむろに馬の被り物を被った。

「ブフゥ!!」

「何だ?」

パソコンを手際よくいじりながら聞いてきた。

「ッべ、別に?」

いや、あなたのいつものかっこいい姿からその馬の被り物をいきなり被られたら、吹き出すしかありませんって。
むしろ吹き出さなかったらおかしいレベルだと思います。
…よくそんな視界が狭すぎる被り物でパソコンいじれるな。

「よし…撫子さん、始めるぞ?」

「何時でもバチ来ーい。」

そして始まるダンシングタイム。
間違えたら終わりと行うハラハラ感と誰が来るのではないかというハラハラ感がなんとも言えず楽しい。

マジメに踊ること数曲。
生放送は終わった。

「乙ー、」

「あぁ、協力してくれて助かった。」

被り物をとって撫子と向き合った。

「いいえー、こちらこそなんとも言えないハラハラ感があって楽しかったんでー。」

ドローだ。

「そうだ、例の曲の振り付けも考えてみたんだが…今伝えても大丈夫だろうか?」

「マジで!?今教えてくれるんなら教えて!!」

手塚はあの約束を覚えていてくれたようで、考えてきたそうだ。
体もいい感じにほぐれているし手塚による振り付け指導が始まった。
カウントを一緒にとりながら踊っていった。

[ 191/392 ]

[*prev] [next#]
[mark]
[mokuji]