青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第182話


予定通りお風呂に入る。
部屋にもユニットバスがあったが、大浴場があるならそっちを利用するしかないっしょ。

「ひっろーーーー!!」

50人は余裕で入れるんじゃねーの?レベル。

「え、え?広すぎない?ホントに私一人で入っていい系?
子猫ちゃん達もくれば良かったのにぃ!!なんでお家のご用事がドバーッと入ってやがんだぁ!!日本のバカァ!!」

そんな文句を叫ぶ。
文句を垂れ流しても誰も受け取ってくれない。
撫子は大人しく髪を洗って身体を洗って湯船につかる。

「あー…極楽、極楽。」


「撫子さーん!!」

「む、リョーマの声!?」

声がしたような方向に目をやると壁が天井まで届いていない箇所があった。

「あ、もしかしてつながってるー?」

「みたいっす!!そっち一人っすよねー、俺行ってもいいっすガハッ!?」

最後まで言い切る前に言葉がきれた。

「アホちゃうか!?」
「コラ一年、俺差し置いて撫子さんと入ろうとするとかええ度胸やないか。」
「財前、それアウトや。」

「ちょ、四天宝寺ズ!!今リョーマ殴った!?リョーマァ!!」

「ちゃうちゃう、今殴ったんは謙也のいとこ君や。」

「おしぃたぁりぃい!!」

「ちょ、濡れ衣や!!」

「くっそ、私はなんで男じゃないんだ!!男だったらそっちに行けるのに!!……あ、仁王!!」

「なんじゃ?」

「イリュージョン教えて!!」

「…なんでじゃ?」

「ちょっと男体化をはかろうかと…。」

「や、それ外見男でも中身はしっかり女じゃろ。」

「……俺、中身は男だぜ!!」

「…柳生…俺否定できん。タッチじゃ。」

「ぇえ!?私ですか!?…椿崎さん、少しは慎みたまえ。」

「…柳生君は流行の肉食女子は嫌いかね?」

「な、そ…は……。」

「ギャハハハハハ、柳生君のムッツリスケベェ!!」

「椿崎さん、あまりうちの部員をいじめないでくれるかな?」

「申し訳ございませんでした幸村様ぁ!!」

「こっちはこんなぎゅうぎゅうで入らされてるのに、椿崎さんは広々入れているわけだね。羨ましいなぁ…。」

「先生男子が女子より若干多すぎです!!ふざけてすみません。
…幸村様……こちらにお越しになりますか?」

「え?いいの?」

「「「「いいわけあるか!!」」」」

男子の声で大合唱。

「わーぉ…。」

「椿崎、もう出た方がええんとちゃうか?狼が一匹どころか多すぎるでこれ…。」

「謙也君、忠告ありがとー。出ることにするわ。じゃみんな後でねー。」

もう少し長く入っていたかったが、
また、入りに来よう。

撫子は浴槽から出て脱衣所へ。
ドライヤーも完備の脱衣所。
他にも自動販売機も置いてある。
パーフェクト過ぎるだろ。

Tシャツを着て短パンを履く。
髪の毛を乾かし、また一つに髪をまとめてから外に出る。

外に出たら丁度和服に身を包んだ忍足が男湯から出てきた。

「ウッハァ!!色気パネェ!!hshs…鎖骨、胸筋、足首hshs…。」

どこへ行くにも一緒のデジカメを起動させ、素早く収める。
今日一日で何百枚撮っただろう。
腹チラフォルダを作れるぐらい撮ったと思う。
メモリーをありったけ持ってきていて良かったと切実に感じた。

「何でやぁ!!」

「hshshshshs…何がだい?」

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