青春デストロイ!? 第180話 「乾でん、ち…さん。マス…ターなんか、分かった?」 息も絶え絶えだ。 「ふむ…撫子さんはじっくり見た技なら返すことが出来ている。」 「へ?」 「この表を見てみろ。」 と記入していたノートを見せてもらう。 技名の後に○や×がかかれている。 「あー…ホントだ。」 氷帝はほぼ返せているのに対し、四天宝寺や青学、立海の技には比較的×が多い。 「撫子さんのプレイスタイルはオールラウンダーだな。」 「わー、今頃分かってもおっせぇ…。」 「高校でやれるだろう。」 「あー…。」 「何面白いことをしているんだい?」 「幸村君!?」 幸村が威風堂々と登場。 「ん?今誰のことを呼んだんだい?」 「…精市君。」 「柳、それ見せてよ。」 「あぁ、構わない。」 実験結果を幸村に見せる。 「ふーん…椿崎さん、俺と試合しようか。」 「え!?いきなり!?」 「たくさんラリーして身体暖まったでしょ?」 「暖まってはいますが…心の準備が……。」 「え?そんなの要る?」 「や、要りません。」 「だよね。大丈夫、始めからイップスは使わないから。」 ……後から使うんですね。 撫子は意を決してコートに入る。 「撫子さん。」 乾が話しかけてきた。 「……なんだい?」 「しっかり見たことのある技なら返球出来るということは、その技自体も模倣出来るかもしれないぞ。」 「……やってみる。」 「サーブ権はあげるよ。」 余裕の証、 まぁ当たり前ですよね。 「どーも。」 えーっと…ナックルサーブは止めた方が良いから……ネオスカットサーブで、 「っしょぉ!!」 なんとか打て、幸村のコートへ。 幸村は見送った。 「あれは…氷帝の鳳の技。」 「あ、撫子さん!!打てましたね!!」 「君が教えといてくれたからだよ!!」 確かに教えて貰うフラグは立ててあった。 「やるねー。」 「…滝……ってお前ら試合しろよ!!何見てんだよ!!」 いつの間にかギャラリーがたくさん。 わー、おめめがいっぱいだぁ。 もう色んな意味で馴れ始めた撫子は周りの様子をシャットダウンして次々技を繰り出す。 超高速ライジングカウンター タンホイザーサーブ 破滅への輪舞曲…は成功はしなかった。 ナックルサーブ その他諸々、一度は見たことのある技達。 特に氷帝の技が多い。 「教授、これはどう見る?」 「ふむ…博士と同意見だ。 撫子さんは踊ってみたなどの動画で模倣する力を培うことだ出来たんだろう。」 「これは樺地や仁王のようなコピーテニスと言うことか…。」 「いや、流石にパワーまではコピー出来ていないし、コピーできる技にも限界が見られる。男が相手となると、力では勝てない…テクニックは丁寧だからテクニック重視ならいい成績が残せるレベルだ。」 [mark] [mokuji] |