青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第179話


「…なんか、すんません。」

「いいよいいよ、終わったことだから。
それよりリョーマ!!ツイストサーブ打ってみて!!」

「ぇえ!?」

「折角だから記念だよ。」

「撫子さんがそう言うなら…。」

ラリーを止めリョーマがサーブを打つ体勢になる。

「全国一位の人と私ラリーしてるんだよねー、今思えば。
うわー!!そう思うと興奮してきた。みんなのサイン後で貰おう。」

「いきますよー!!」

「バチ来い!!」

ボールが高くあがりサーブが打たれた。
撫子に飛んでくる。

「ッんぃ!!」

顔をそらして、ボールを打ち返す事に成功した。

「撫子さんすごいっす!!」

「返った?返すこと出来た!?ヒャッホー!!」

返せる事が出来たと言う事実に舞い上がる。

「撫子さん、少しいいか?」

ラリーが途切れたところで乾が話しかけてきた。

「なんだい乾でんちさん?」

「撫子さんはテニスを三年前には止めたとあるが…本当にそれ以来テニスをやっていなかったのか?」

ノートを片手に言う。

「うん、無いよ。この春までテニスに関わることがイヤだったしね。」

「……撫子さんのテニスの実力に興味がわいた。少し試させてはくれないか?
教授も興味があるだろ?」

「あぁ、先ほどのラリーには目を奪われた。」

撫子の後ろから柳の声がかかった。

「ぅお!?マスターいつの間に背後に…。」

「今の間だ。」

「お、俺の背後に立つな!!」

「…善処しよう。
では実験を始めようじゃないか。」

いそいそと乾と柳は他の人に自分たちの周りに集まるように指示を出し始めた。

「え…拒否権無しっすか。」

一度も肯定してないぞ。

仕方ないからちょっとドリンクを飲んで来ることにするよ。

飲んで戻ってくると柳に手招きされた。

「なんだい?」

「これから実験を始めるにあたり方法を伝えておく。」

「あー…。」

「撫子さんにはこれからラリーをしてもらう。
相手をローテーションで替えてな。
そして撫子さんにはその相手の技を受けてもらい、その返球結果を見たいんだ。」

「ふんふん、とりあえず普通にラリーをすればいいってことだよね。」

「あぁ、そう言うことだ。」

「よし、仕方ないから請け負ってやろう!!」

「請負人か…。」

「ちなみに人識はリョーマね!!んで、いーちゃんは光君!!」

「そうか……では始めは…。」

「俺っす!!」

リョーマが元気よく手をあげた。

「越前さっきも言ったように八割の力で良いからな。」

「ウィーッス。」

「リョーマか…リョーマの技ってツイストサーブとドライブBとかだよね?」

リョーマの技を一通り受けて、
一人目の実験が終了。

「越前、お疲れ様。次―――。」

と言うように必殺技を持っているメンツ全員を相手にした。


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