青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第177話


そして撫子も動きだそうとしたが服を背後から掴まれていた。

「?」

振り返ると、リョーマと財前がダブルで居た。

「「一緒に回っても良いっすか?」」

「!?良いっす!良いっす!!」

上目遣い×2で簡単に落ちた撫子。
財前とリョーマの足元でお互いの足を踏みあっているという現実は見えていなかった。

「撫子さーん、俺もええか?」

と白石。

「ええよー。」

「では、私達もいいですか?」

と、柳生と仁王。

「いいです、いいです。」

そんな感じで、濃いメンツとの探検となった。

とりあえず、近場から。

「あ、ゲーセンがあるや。」

「ホンマやな、…メッチャ種類あるやんか、遊びきれる量やないで…。」

「蔵さんってあんまゲームしなさそうだよね。」

「せやなー…。」

「撫子さん、俺は音ゲーよくしとりますよ。」

財前が会話を断ち切るように乱入してきた。

「あぁ、確かに。私もゲーセン行ったら絶対音ゲーはするよ。
ポップンとか太鼓の達人とか、後ボカロとか。」

「レベルは?」

「もちろん全部MAXで、」

「俺もっすわ、対戦しません?」

「するに決まってる。またここに来ようね。」

新たに約束を取り入れ、次の場所へ。
エレベーターで階を移動する。

「のぉ、椿崎?
ホテルの一階全体がスタジオってどうなっとるんじゃ?」

一角が洋風、一角が和風、一角が中華風、一角が異次元な感じのするところがあり、
それぞれセットがハンパない。

「…跡部財閥のやることさ、何でも有りだよ。」

悟りきった表情で仁王を宥める。

「別に良いではありませんか、好都合ですよ。」

「や、じゃがの…この付属されとる衣装にはかなりの偏りを感じるんじゃが…。」

と、指さす先には二次元を愛するものなら見たことがあるであろうというコスチュームがハンガーにかけられ鎮座していた。

「仁王…つっこんだら負けだよ。」

「…プリ。」

「撫子さん、ここでダンスの撮影をしてもええですよね?」

「いいよー!!機材ならいっぱいあるから高画質なのが撮れるんじゃないかな?」

そしてまた、移動。
いっぱいホテル内をまわってここが本当にホテルの中なのか、と疑いたくなるばかりだった。

ついでと言わんばかりに外にも出てみた。

「うわー!!プールだ!!」

「せやなぁ…ここで遊んでもええんよな?」

「いいっしょー、みんなとプール…筋肉の乱舞ッ!!みんな!!絶対にプールで遊ぶぞ!」

メラメラとわき上がる闘志。
下心がかなり見え隠れしていたが、気にしない。

「撫子さん撫子さん、テニスコートっす!!」

リョーマに裾をクイッと引っ張られ、そんな動作に萌え萌えしながら視線を移す。

「ホントだ、あるねー!!」

表情筋ダルンダルンである。

「おや?そろそろ12時ですよ。
あの部屋に戻りましょう。」

柳生の一言で移動する。
団体行動では5分前行動が基本。
さらに運動部と言うこともあり、みんなはキビキビと行動。

団行動 乱す者は たるんどる

と言うわけで、元居た部屋に戻ったメンバー。

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