青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第158話


跡部にあんな事言っちゃったよ。
一番八つ当たりしてたのは、私じゃないか。
一番動揺したのは私じゃないか。
なんだよ、あれ。ホントなんであんな事言ったんだ私、
なんで突き放すようなこと言ったんだろ。
マネージャーなら支えてあげなくちゃいけなかったのに…

跡部が正しいじゃないか、
跡部は部長なんだよ。今まで散々重いプレッシャーをかけられて、
全国行けて当たり前みたいな空気の中で君臨しなくちゃいけなくて、
一番、辛い跡部を私は八つ当たりの対象にしちゃったんだよ。
私が一番傷は深くないのに、
試合に出た訳じゃないのに、
なんで…なんで私は、優しい言葉をかてやれなかったんだろう。

言葉は沢山知ってるのに、それを言えないだなんて…私はバカだ。

あの場から逃げるようにダイナミック直帰するとか私は弱虫か。


悶々と考え事をしていると岡山に着いた。

久しぶりに家族や、友達に会って撫子はセンチメンタルなんて何処かに飛ばした。
跡部の事は、ずっと忘れられなかったけど。

何日か経って、
友達とカラオケに行って痛ソンを歌っているとケータイが鳴った。

「あん?誰だよ。」

ちょっとゴメンね?

友達にそう言って部屋から出た。

着信は忍足だった。

………どうしよう。出るべきか?
……うん出よう、きっとあれだ。新ジャンルに手を出したとかそんな熱い思いを伝えるための電話だろ。

「……何?」

「あ、やーっと出よった。
早よ出ろや。」

「うっさい、私は今友達とカラオケに居るんだよ。私が気持ちよく歌ってるときに電話してくるとは何事だ。」

「え、何それ羨ましいやん。撫子のプチリサイタル、友達そこ代われ。」

「だが断る。
で、何の用?新ジャンルにでもハマった?因みに私は未来日記にはまり中。由乃は良いヤンデレ。恍惚のヤンデレポーズは神作画『大丈夫、ユッキーは…はァん…由乃が守ってあげる。ねえ、ユッキー……』ってね。」

「いや、そんな報告するために電話したんとちゃうわ。
でもいいよな未来日記激しく同意。撫子、ご馳走様でした。」

「じゃあ何さ、私東京には夏コミ始まる直前に帰るから。」

「あ、そうなんや。
でも今すぐ帰ってきぃ。」

「は?なんで?」

「俺ら、全国大会行けるようになったんや。」

「……………は?」

「やから全国大会行けるんや。開催地枠やけどな。」

関東大会一回戦で負けたのに?
開催地枠とかマジチート。

「マジ!?うわー!?おめでとう!!
開催地枠万歳!!マンセー!!」

「せやから戻ってきぃ。」

「よし!!分かった、これから帰る。
今日の晩にはそっちに着くよ!!………ぁ…。」

「ん?なんや?」

「私…跡部にあんな事言っちゃったんだけど…なんて顔で会えばいい?」

「あー…大丈夫や。
跡部もあの後、柄にもなく反省しよったで?」

「え、マジか。」

「ホンマや。まぁ…撫子も思うことがあってあんな事言ったんやろうなって皆で納得したしな。」

「…すんませんした。」

「じゃ、そう言うことや。
練習は明日の朝からや、待っとるで。」

「おk把握。」

そして通話終了。

「さて…氷帝に帰りますか!!」

一緒にカラオケに来ていた友達に理由を話し帰宅。
親を説得して駅へ、速攻で新幹線に乗り込む。

「第二の我が家よ!!私は帰ってきた!!」

宣言した通り夜に到着した。
時間も遅い、サイト更新はサボリ明日に備えさっさと寝ることにした。

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