青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第151話


青学も氷帝も帰って行った。
まだ早い時間。
その場で解散になったため撫子はついでにこの辺りを散歩することにした。

「初めてストリートテニス場って見たな。
東京にはこんなのが辺りにいっぱいあるのか?流石都会!!…っと。」

ある公園の前を通り過ぎていたらテニスボールが公園の方から飛んできた。

「…ん?」

ヒョイッと拾い上げる。

「す、すみませーん…って椿崎さん!?」

「んお!?鳳君!?」

最近練習に顔を出していない鳳と遭遇。

「あ…っと、ボールありがとうございました。」

片手を差し出してきた。
きっとボールを返してほしいのだろう。

「あ…はい、これ。
…もしかしてさ……宍戸とここで練習してる?」

「え!?………すみません!!」

逃げるように走り出した。

「あ、ちょ…待。」

いきなり走り出されたら追いかけたくなるでしょう!!

もしかして愛を育んでるなう?
それならなおさら観察しなきゃじゃん!!

追いかけるとテニスコート的な物があった。

「おー…ここにもストリートテニス場が…。」

コートの隅に目をやると鳳に怪我を治療されている傷だらけの宍戸が居た。

「ちょっ宍戸!!」

あわてて駆け寄る。

「ゲッ…んでここに……。」

「鳳を追いかけてきたわ!!」

「長太郎…っ!!」

「すみません、すみません!!」

ペコペコ謝りながら消毒していく。
しかしあまりやったこと無いのだろう、ガーゼが曲がったり包帯が所々緩んでいる。

モタモタモタモタ…。

「あー!!見ててイライラする!!鳳代わって!!」

「ハイ!!」

選手交代。
撫子はテキパキと消毒していく。

「……ふぅ…終わりっと。」

「…………とよ。」

宍戸が何か呟いた。

「あ?なんだって?」

「っありがとよ!!」

顔を真っ赤にさせて言う。

「!?どう致しまして。」

ヤダ可愛い!!
やっぱ生意気野郎のデレはハンパないわ。

「んで…悪かった…。」

「へ?何が?」

「準決勝の時…顔…殴って……悪かった。」

「あぁ、別にどうでもいいよ。もう治ったし。」

「へ!?椿崎さん殴られてたんですか!?」

鳳が驚く。

「うん…あれ?気付かなかった?」

「え、でも準決勝の次の日傷ありませんでしたよね?」

「あ…そっか、私化粧で誤魔化してたんだ。」

コンシーラー塗ってリキッドファンデ塗って…。

「綺麗に消える物なんですね。」

「最近のメイクは凄いよ?顔面耕してる並だよ?」

ホント、仁王なんて整形したんじゃね?って言うメイク技術だからね。

「なんでそんなに平気なんだよ!!」

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