青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第144話


そして今準決勝、コートで相手チームを待っている。
ここにいるのは撫子と宍戸、樺地と跡部、後は準レギュラーのメンバー達。

撫子が宍戸に話し掛ける。

「ねぇ宍戸はS3だけどプレッシャーとか有る?」

「ねぇよ。前の奴らと、俺が全勝すれば勝ちだしよ。それにこんな都大会ごとき跡部が出る必要性ねぇだろ。」

さっさと終わらしてぇ。

「お?宍戸も跡部の実力は認めてるんだね?デレ期だな!!」

うん、宍戸…君は左になる要素が無いね!!跡部に鳳…君の右レーダーにはある意味で一寸の狂いもないよ。

「なっ!?…当たり前だろ、跡部は伊達に200人の頂点にいる訳じゃねーぜ。
そういう椿崎こそ…俺もって事はお前も認めてんじゃねーのかよ。」

「グッ…あげ足を取るのが上手くなったじゃない…。」

「俺を何時までもなめてたら痛い目見るぜ。」

「…なんだよ…ちょっと前、女子との無理やりチュー事件では半泣きになってたくせに。」

「テメ、黙ってろ!!」

「嫌でプー。黙りましぇーん。」

「宍戸、何時まで喋ってんだ。アーン?」

跡部がが宍戸を呼ぶ。

「おぉ、わり今行く。」

呼びかけに応えネット際へ移動。

おねがっしゃーす!!!

開始の挨拶が大きく響く。

相手校はノーシードの不動峰、
メンバー達は楽勝だと言いながらコートの外へ。

そして撫子は一人感じ取っていた。


やばい…あの学校、テラ強い!!
絶対強い、凄い…凄いよ……部長の橘?君から…総攻臭がする!!

オーダー表をガン見。

え、橘君以外二年生!?嘘っ!?
あーっ…どうしよう、絶対チーム一丸だよ。うちの学校みたいなレギュラー争い無いだろうし…。
すっっごい和気藹々として…橘君…ハーレム作ってるよ。

知ってるか?好きな人を喜ばせるためなら人は死に物狂いなんだぜ…。

「氷帝集合!!」

挨拶から戻ってきたメンバー。
撫子の呼びかけにすぐ集まってくれた。(跡部以外)

「いい?あの不動峰、ぜっったい強いから、絶対油断しちゃだめだから!!」

「「「ハイ、姉御!!」」」

「ウム、良い返事だ。各自アップする事!!
では…行ってよし!」

一回やってみたかった榊監督の決めポーズ。
撫子の行動一つ一つが冷え切ったコートを溶かす。


始まった試合、
楽勝で勝つかと思われた試合で二連敗。

試合をした本人たちも信じられないといった様子だ。

撫子も気が気じゃない。

次は宍戸と橘の試合。

「宍戸!!」

「あ?なんだ?」

宍戸を呼び止める。

「宍戸はあの橘君と当るけど、勝てよ。勝って樺地君や跡部に繋げろよ。」

「んなこと分かってんだよ。
まぁあっちはノーシード校だぜ?レギューラーの俺が負ける訳ねーぜ。」

「それが油断って言うんだよ。
むしろあんたは受けスペック高いんだから橘君…は総攻めのはず、にやられちゃうよ。」

色んな意味で、

「は?また暗号かよ、まぁ見とけって。」


勝つからよ、と笑った宍戸。
そんな姿を撫子は見送った。






「嘘…。」



結果は、宍戸の敗退。
氷帝学園は不動峰に負けてしまった。

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