青春デストロイ!? 第142話 「まぁ、宍戸はおいといて。 別に権力を持ってる家でもなかったし、注文してからやっとここに届いたわけ。 分かった?」 「っ…跡部、滝…みんなありがとう!!」 滝の話を聞いて撫子は嬉しくなった。 仲間だって、友達だってずっと思ってきていたが、それを証明する物は目に見えないもので、見えないけど確かにそこに絆があるって思っていたけど…。 それが目に見える形でここにある。 仲間の証のレギュラージャージ。 「泣くんか?ん?泣くんか?」 「泣くわけ無いじゃん、バカ!!」 でも涙腺が少々緩んでいることは秘密。 「なんや…期待しとったのに…。」 ニヤニヤしていたのはそれが理由か。 撫子は一息ついた後、 おもむろにレギュラージャージを袋から取り出し広げる。 そしてユニフォームを制服の上から着て、中でブラウスのボタンを外す。 ボタンを外せたら袖から腕を抜きブラウスを外へ、 そしてユニフォームの袖に腕を通す。 あっという間にユニフォームスタイルに変身。 「ねぇ!!似合う?」 「うおー!撫子カッコE!!」 言いながらジローが抱きついてきた。 「ありがとうジロー!!」 撫子も抱き返す。 美しい友情だなー。 「なぁ…撫子、自分何した?」 「ぉお!忍足、どや!!似合う?」 「あ、あぁ似合っとるけど…自分ホンマ今、何した?」 「…ユニフォーム着た。」 「椿崎先輩…男の前で…着替えるのはどうかと思います、よ?」 鳳に言われ気付いた。 「あ……一時のテンションに任せると怖いねー、全っ然気にしてなかった。 まぁ見えなかったでしょ? いやーこの脱ぎたかって便利だよね。」 「撫子にはちょっと節度を教えなきゃいけないかな?」 「やーよ、いくら滝様でも…これでも私お淑やかに出来るよ?」 「そのお淑やかさを今発揮したらどや…。」 「ヤだよ。お淑やかにする理由が見つからないよ。 それに、素の私を見せれるのは東京では君達だけだから誇って良いと思うよ?」 「……………嬉しいこと…言うてくれるやん…。」 「ま、確かに今更椿崎にお淑やかにされてもこっちが反応に困るぜ。」 「やったらついでに言わせてもらうわ…。」 「ん?なんだい?」 「着替えるときは下着になってから新しい服を着ようや!! そう、二次元の美少女アニメの着替えシーンみたいに!! それなのに、今の脱ぎ方…萌えもクソも無かったわ!!俺の夢壊さんといてくれる!?」 「……もしかして…スク水の時も真っぱになってからスク水着替えてると思ってる?」 「おん。」 ドキッパリ。 「「「…………。」」」 流石にどん引く忍足以外。 [mark] [mokuji] |