青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第130話


白石と財前が向かい合う。

「部長、なんで俺を見てくれないんすか。俺こんなにっこんなに!!」

「財前、それ以上言わんといて、俺かて…我慢しとるんやで?」

「え?」

「俺らまだ学生や、光の望む言葉を今言ったらなんの重みもなくなってまう。
やから俺はまだ…言わへん。
けどな、俺も光の事、好きやで…。」

「蔵ノ介さんっ。」

一寸劇終了。

「キャーッ!!!!
素敵!!素敵すぐる!!流石エクスタさん!!私が言ったる、んんーエクスタシー!!」

「キモいわ!!」

謙也が叫び水をさす。

「あ、謙也君…。」

そう言えば謙也は腐ったネタが嫌いだった。

「椿崎は腐女子やったんか、あー…ヤダヤダ。
ホンマ、意味分からん。俺、帰るわ。」

席を立ち上がる。
しかし、またもや撫子に服の裾を摘まれる。

「謙也君、ちょっと話そうか?
こちらとて意味もなく罵られる理由が見つかんないんだけどな?」

「お待たせしました、ご主人様!!お料理をお持ちしました!」

丁度、メイドさんが注文した料理を持ってきた。

「ほら、座りなよ。料理が冷めちゃうよ?」

黒い笑顔を発揮。
謙也は黒属性に対して耐久がないため速攻で座り直した。

「撫子…なんや今一瞬、滝に…。」

「伊達にいっつも黒いオーラを当たっている私ではなーい。
経験上再現することは出来るのだよ。」

メイドさんは仕事だ、仕事。
自分の役割は果たさなきゃ、という使命感で重い空気が流れようと、ぶっ潰して任を全うした。

「ご主人様、では良いですか?
お料理をもっと美味しくする呪文を一緒に唱えてくださいね!!
せーのっ!!」

「「「「萌え萌えキューン!!」」」」
「…………………。」

そしてメイドさんが去っていく。

「さて、食べながらでも話しましょうか?」

「……おん…。」

「で、なんで嫌いなのかな?BLはともかくとして、百合まで…。」

「やって………なんか、嫌やん。」

「何を言ってんだ!?全男子は百合を愛するべきだろ!!」

「撫子ー、それこそ偏見やでぇ。」

「そういや、みんなは謙也君がなんで嫌いが知ってんの?」

「あ…知らんわ。」
「俺も知らんです。」
「…………。」

忍足だけ反応がなかった。

「ん?忍足は何か知ってるな?」

「…………心を閉ざしているので聞こえません。」

「あらやだ、なんていとこ思いなの?
…謙也君は喋る気ある?」

「無い。」

「ですよねー。」

しかしここで諦める私ではなーい。

「…ねぇ、もし私がこの心を閉ざしてるコイツをオープンザハート出来たら聞いても良いかな?」

「ええで!!心を閉ざしてとる侑士を覚醒させるんは俺かて無理やしな!!」

「おk把握。」

撫子が忍足の横に移動。
耳元で何か囁いている。

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