青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第120話


――さん―撫子さん―――

「ん…、あー……イタタタタタ…。」

撫子が覚醒すると頭に強い痛みが走った。

「撫子さん、この指何本だ?」

柳が指を三本立て聞く。

「…、三本。」

「撫子さんは何処の学校に通っている?」

「岡、…氷帝。」

「ここは何処だ?」

「……立海テニス部部室…。」

「なぜ頭が痛いか分かるか?」

「えー……っと…あぁ、金ちゃんが打ったボールが頭にぶつかったんだっけ?」

「よし、意識ははっきりしている。しかし病院に行った方がいいぞ。」

「うん…明日行くよ。保険証家だし。あ、ダメだ明日日曜だ…。
まぁいいや、ところで今何時?」

「午後4時だ。」

「なッ!?嘘、練習試合は?」

「終わって今俺達は撫子さんの覚醒を待っていたんだ。」

撫子が周りを見渡すと制服に着替えていた立海メンバーと四天宝寺メンバー。
四天宝寺メンバー学ランも持ってきてたんだ。

学ラン萌え。

じゃない。

「あのさ…なんで赤也君と金ちゃんと財前さんが正座?…あれ?学ラン?」

三人が床に正座をさせられていた。

「それは…俺……撫子さんを騙してたんすわ…。」

財前が黒い長い髪を引っ張って短髪になる。
ウィッグをとった。

「ハァ!?」

「俺が財前光(ひかる)言います。光(ひかり)なんて人物存在しません。」

「え…。」

「騙しとってホンマすんませんでした。」

正座からの土下座。

「…なんで…騙す必要があったし。」

「椿崎さん、ほら今回の事件のきっかけだよ。
赤也と財前君の、」

幸村が言った。

「赤也君と財前君……あ!!」

思い出した。と言うように撫子もウィッグのズレを確認しようと手を頭に持って行ったがウィッグを被ってなかった。

あっれー?地毛…。
これってバレて……。

「あぁ、もう気にしないで、向こうもマネージャー居なかったようだし、こっちもあっちも嘘マネージャー自慢をしてただけみたいだから。」

「え!?…私の努力が…。」

「ホントごめんね?うちの赤也が巻き込んじゃって。」

幸村が正座している赤也の足をグリグリと踏みにじる。

「い!?」

「幸村君が謝った!?」

「……なんか失礼だな。
謝るさ、まさか怪我を負わせちゃうなんて予想外だもん。」

「あー…。」

常識ってあったんだ…。

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