青春デストロイ!? 第118話 残されたメンツ。 「白石部長。…どういう事っすか?」 財前が何のことだ?と聞く。財前は白石が部員に話したときは居なかったから。 「そういや話しとらんかったな。」 撫子の壮大な過去(嘘)を話し始める。 立海組はもう一度聞くことになった作り話に静かに肩を震わせることになった。 「そんな…過去が撫子さんにあったんや……。」 「ん?財前、いつの間に椿崎さんを名前で呼び始めたんや?」 「あ…。」 「そうだ財前さん、椿崎さんと友達になってあげてよ。」 「友達やなんて当たり前やないっすか。」(撫子さんは俺の嫁。) 「……フフッ面白いね君。」 「………撫子さんの手伝い行ってきます。」 財前も部室を後にする。 「なんかすまんな、あんな素っ気ない態度で…。」 「ううん、良いよ気にしてないから。 財前さんもあまり人と関わらない子なんだね。」 「あぁ、…せやなぁ……。」 「もしかして椿崎さんみたいにトラウマがあったりするのかな?」 「や、無いで。 あの性格は元々や。やから俺も出会ってすぐ友達になるなんて予想外や。」(財前って男やったな。さっき百合の花畑言ったけど…でも外見は今おにゃのこだから問題あらへんな。) 「この練習試合組んで良かったね。」 幸村が白石に微笑む。 面白いものがたくさん見れたよ、ありがとう。 「あぁ…せやなぁ。」(財前だけ被害被ったけどな。しかし自業自得や。) 「じゃあ俺達もそろそろ試合するかい?」 「おん。」 話がまとまりやっと午後の試合。 撫子の脳内では掛け算の嵐が巻き起こるでしょう。 「さて、午前中に作ってぬるくなったボトルを流水に晒すか…。」 中のドリンクは飲めるのに、温いってだけで捨てるのはもったいない。 だからもう一度冷やす。 そこ、手抜きだなんて言わない。 「後はースコア付け…は少年達にやってもらおう。」 何事も経験だ。 決して撫子自身が面倒くさい訳ではない。……と思う。 「撫子さん。」 財前が部室を出て来たようで話しかけてきた。 「…何?」 一応クールキャラにしておこう。 いきなりキャラ変えたら変だし。 「何か手伝えること無いっすか?」 「………今は…無いかな。 ボトルはまだ冷やしてる途中だし、 それよりも体調は大丈夫?」 「…平気っすわ。午前中はすんませんでした。」(うわぁ、俺撫子さんに仕事を押しつけたんやった…過去の俺氏ね。) 「体調良くなってよかったわね。」 「はい……あ、これから練習試合が始まるようっすわ。 撫子さん四天宝寺の試合見たいんでしたよね?見に行って下さい。」 「え…でも。ドリンクが出来てない。」(マジ!?行ってきて良いの!?いや、でも仕事を全うしないと幸村君にッ!!) 「そんなん今冷やしとるんやけん見守ることしかないですよね。 ドリンク見つめるよりも試合見とった方がよっぽど有意義すわ。」 「あ……そうだね。 幸村君に許可取ってくるよ。 財前さんも一緒に見よ?」 「ええっすよ。」(撫子さんと!?断る理由なんて無いわ!!) 「先にベンチ行ってて。」 財前は先にベンチへ。 撫子は幸村に見学の許可を取りに、許可は無事におりた。財前の待っているベンチへ。 [mark] [mokuji] |