青春デストロイ!? 第116話 「チッ、やっぱりとっちめてやろあのヘタレ。」 「ねぇ、椿崎さん。もう一回聞くけどさっきの体勢…何?」 話に無理矢理割り込んできた幸村。 真の無敵は幸村。 「…あぁ、あれはね。実は財前さんがぜんざいPさんと言う憧れの人で、私が感極まって抱きついてビビられて突き飛ばされて、私が後ろに倒れそうになったのを支えてくれようと財前さんはしたのだが、支えきれず共に転倒しました。」 「へー、そんな面白いことが…ビデオに撮しとけば良かったな…。」 「いや、それは勘弁。」 「……ところでさ、椿崎さんの趣味…バレちゃったんだね。」 「あ…あーそんなー。」 しまったぁ!! 口が滑ったぁ!! 「バレちゃったんだね?」 二度目の質問。 先ほどより声のトーンが下がる。 「……はい…。」 ジ エンド オブ 俺 「へー、あれだけ気をつけてっていったのに。」 「はい…。」 生まれてきてすみません。 「罰として練習試合が終わったら俺と試合してよ。 ほら前言ってたでしょ?」 「…クッ。」 嫌だ、絶対嫌だ。 絶対幸村君のテニス、鬼畜そうだもん。 「拒否権なんてあると思ってるの?」 「…慎んでその話、お請けいたします。」 そう答えるしかなかった。 だって幸村君怖いもん。 「フフッ…楽しみにしとくね?」 何だろ、目から心の汗が…。 「………………あ、そう言えば私の壮大な過去って何?」 「あぁ、それはね。椿崎さんは昔虐めに遭ってて今は更正してるけど、ちょっと前までは話しかけて来なかったし、感情が薄かった。それで今も何がトラウマになってるか分かんないっていう過去。 四天宝寺の人にはそう言っておいた!」 グッと親指を立てる。 とてもいい笑顔だ。 「言っておいた!…じゃねーよ!!」 「だって椿崎さんが白石君の前でクールにしてるから悪いんだよ?」 「いや、クールしとけっつったの幸村君じゃん!!」 「まぁ、そう言うことだから午後も頑張ってね。」 幸村は踵を返し、部室へ。 「ちょっ、幸村くーん!?」 シカトをかます幸村。 姿が見えなくなった。 「あー……あれ絶対、幸村君楽しんでる!!」 ご名答。 「ハァ…ではマスター、私達も部室に戻りますかね?…………マスター?」 先程から柳が一言も話していない。 不思議に思って顔を見上げると、そこには開眼した柳が。 「怖ッ!! ちょ、マスターそれ怖いって。何?うさみちゃん? いきなりとかマジ止めよ。心臓にテラ悪ス。」 「撫子さん…ぜんざいPというのは本当か?」 どうやら柳は財前=ぜんざいPという事実に驚いていたようだった。 「え?あぁ、そうだよ?凄いよね!!そんな大御所に会えるなんて!!後はエクスタさんも!!」 「エクスタさんとは白石蔵ノ介のことか!?」 「あ、そうそう白石君!! 人は見た目で判断しちゃぁいけねーよな!!ホントこんな、ねぇ!!会えると思わなかった!!」 「もう人生の運を使い果たしたのではないか?」 「いや、それを言うならマスターもでしょ。 マスターもぜんざいPさんとホワイトストーンさん好きでしょ?」 「うん!!」 「眩し!?マスターが、うん!!って何?何なのこの気持ち!!これを萌えというのね!! あっ!せっかくだから今日帰って相互の要請してみようかな?」 楽しみだぁ。 [mark] [mokuji] |