青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第115話


時計に目をやるとすでに12時を回っていた。
どれだけ財前との会話に花が咲いていたのだろう。

「で…椿崎。それどういう状況なんじゃ?」

仁王に言われ自分がどの様な状態にいるかを確認する。
自分が床に仰向けで倒れている。
財前は撫子を踏まない様にと腕を床について体制を整えてる。


あ、私が押し倒されている構図になってる。
是非とも写メって絵の資料にしたいものだな。

「あー…話すには少々長くなるので…。」

「そう…だったら後で、あ と で教えてね?」

訳:面白いことを独り占めしてんじゃねーよ。吐け。

「ハーイ。
財前さん、ごめんね?避けてくれるかな?」

「あ…すみません。」(まだ撫子さんをこの体勢で眺めたかったわ。)

すごすごと避ける財前。
立ち上がる撫子。
視線をもう一度扉の方へ向けると奥の人。その人から強い視線を感じる。
白石が口を押さえてこちらをガン見していた。

「…あの…白石君?」

「え、ちょっ。めっちゃ百合や…目の前に百合の花畑が見えるで!!んー、エクスタシィィイ!!」

「…………エクスタ?」

百合て…その発想…
エクスタシって…
まーさーか、ホワイトストーンさんってこの人ぉ!?
男なのぉ!?
こんなイケメンがぁ!?

うっそ!!信じれない!!
そうよ、私の耳がいかれてただけよ。空耳だよきっと、
うんそうだ、そうだ。

「サイト更新が忙しゅうなるでぇ!!せや、注意書もせなな!俺活動がBLやし!!こんなに百合ネタでたぎったんは初めてや!!」

はい、ホワイトストーンさん確定ですね。
日本オワタ。
むしろ始マタ。

「白石!!あっち行けぇ!!」

謙也が叫ぶ。

「あ…すまんな。」

「…ホンマ堪忍してぇな、俺がそういうん大っ嫌いな事言ったやん!!考える分は別に構わんけど口に出すとかホンマ止めてや。」

あーん?この忍足謙也っちゅーやつは私を、女のほとんどを敵に回したな?
大っ嫌い?
その定義はどこから?理由は?
ゴルァアアア!!言えやゴルァアアア!!
ただじゃすまさんぞワレェ!!!

「撫子さん。少し水道場まで付いてきてくれないか?」

「あ゛?」

「来い、と言っている。」

柳開眼。

「…はい。」

柳と撫子、おまけで幸村が水道場に移動。
他のメンバーは部室に入り各自昼食。

「撫子さん、怒りのオーラが隠せれていなかったぞ?」

どうやら柳が撫子を部室から連れ出した理由は撫子の怒りオーラを四天王寺に見せないためであった。

「マスターよぉ…当たり前じゃないか、私の存在意義頭から否定だぞ?
腹立つわぁ、あの野郎。チッ」

静かに舌打ち。

「しかし、BLだって苦手な人種だって居るだろう。撫子さんだって百合には抵抗あるんじゃないか?」

「いんや、全然。かわい子ちゃんがかわい子ちゃんとランデブーしてていいじゃん。むしろ癒されるわ。」

「………撫子さんは無敵か?
まぁいい。そういう人も居るのは確かだ。
たまたま俺達の周りにそういう人種が居なかっただけだ。」

「…まぁ、そうだけどさ…あんなにはっきり声を大にして言わなくても良いじゃん!!」

「それは…そうだな。」

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