青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第114話


「ッ……でも諦めませんから。」

「財前さんとっても男前だね。
あ、そうだ。ゴメンね?ここで休んでいろなんて言って、みんなの練習風景見たかったよね?」

「…そんなん見んでもええですわ、毎回見とるんで。撫子さんはええんですか?」

「私も…立海は見てるけど、四天宝寺の方が気になるかな?」

かけ算的な意味で。

「そうっすか。なんか俺のせいで部室に押し込まれてしまったようで…。」

「違うよ?私は休憩もらったんだぁ。昼間で仕事はないってマ柳君が、」

「そうなんすか…。」

「ねぇ!!財前さんから見た四天宝寺の人達の性格教えてよ!!」

「……別に構わないっすわ。」

財前と撫子の長いながーい雑談が始まった。
白石はただの変態だとか、
謙也はただのヘタレだとか、
一氏はただのホモだとか、
小春はただの危険人物だとか、
千歳はただのジブリ好きだとか、
銀は唯一の常識人だとか、
金太郎はただのアホだとか、

基本辛辣なコメントが多かった。

財前は撫子の為に情報を提供する。
撫子は聞いているうちに小刻みに震え始める。

ヤバーい!!
四天宝寺の方々スペックたっかぁ!!え?なんなの?もっと妄想してもいいのよ?おk把握。

ん?あれ?財前君は?財前さんから見た財前君の像は?
ここ重要。

「ねぇ、財前さんから見た財前君の像は?」

「へ?…あ!!」(ヤバ、俺今光(ひかり)やった。)

「どんなの!?」

「えーっと……秘密です。」(何が悲しゅーてナルシにならんとあかんのんや。)

撫子から顔を背けるように言う。

が、撫子には財前君は自分の物だから渡さない。渡したくない。情報なんて渡さない。
というようにフィルター加工。

「グッハァ!!なんて…なんて財前さんは可愛いの!?私の嫁ぇ!!好き好き大好き愛してるぅ!!」

ガバッと財前に抱きつく。

女友達に抱きつくのは当たり前だろJK。

「うわ、ちょ!!止めて下さいっ!!」

反射的にどついてしまう。
嬉しい反面、いきなりな抱き付きによる驚きで。

「あ?」

思いのほか手に力が入ってしまったようで撫子の体が後方へ大きく傾く。
倒れる一歩手前だ。

「わぁ!?すみません!!」

財前がとっさに転倒しないように撫子の服を掴むが…財前の腕の力だけでは制止させることが出来なかった。
二人諸共派手な音を立て倒れてしまう。

「「イテテテテ…。」」

そして部室の扉が開いた。

「何をしてるのかな?」

扉の方を見ると立海メンバーと四天宝寺メンバーが居た。

「…あら皆さんお揃いで…練習は?」

「撫子さん…もう昼だ。」

「え?」

[ 115/392 ]

[*prev] [next#]
[mark]
[mokuji]