青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第113話


それぞれのボトルを回収して再び水道場へ。
無くなるまで飲まれているボトルを補充して日陰に置いておこう。
次の休憩時間に配ることにする。

そしてにこやかにニヤやかに部室に走っていく。

うっ腐腐腐腐腐腐…三角関係キッター!!
いや、四画関係?
マネージャーが部長に惚れるのってセオリーだしぃ!!

うっほほーぃ、たぎりますなぁ、テラたぎりますなぁ…。
そうだ!!白石君は忍足君を好きってことにしてやろ。
うん、問題ない。さっきまで二人で連んでたみたいだし。
忍足←白石←財前さん←財前君
……………よし、忍足君は財前君の方を好きになってもらおう。うんおkおk。綺麗な四画関係の完成だぜ!!

さてこのネタを忘れないうちにメモっとこ。

財前君ヤンデレでも良いな…むしろ財前さんもヤンデレで、

………………………。

うぉおぉぉ!!ヤバい!!禿げ萌える!!
うっそ、そんな展開になっちゃうの!?
いやーん、妄想した私でもってびっくりぃ。

イメソンとしてはあれだな愛情狂現だな。
たしか私のiPodの中に入ってたはずぅ。


ガチャリ…。
と扉を開け目に飛び込んできた光景は財前が撫子のiPodを聞きながら部室の中に入ってきた撫子を驚いた表情で見上げている。

……………。
アナタと目があった瞬間目をそらすことが出来ないのーよー…。


撫子の脳内は
何で財前さんがiPodを聴いてるの?
そのiPodって私の?
聞いてるってことは…あれか?私の音楽のデータを聞かれたったことなのかい?
え?アニソン、キャラソン、ボカロ、を…だと?
という疑問でいっぱいだ。

撫子は逆に冷静になり部室の中に静かに入り、静かにドアを閉める。

さて、どうしよう。

音楽リストを見られたなら私がヲタって事がバレたということで…。
クールビューティーでないと言うことがバレたということで…。
=幸村君からの黒魔術を受けなければならないということで…。

俺、オワタ。

「椿崎さん!!」

「はッはいぃ!!」

財前は叫んだ。
撫子も叫んだ。

何事だ。

「椿崎さんは撫子さんなんっすか!?」

「え?えぇ、私の名前は撫子ですけど…。」

「そうやない!!笑顔動画で活躍しとる撫子さんやろ!!椿崎さんは!!」

バーレーたー。
完璧にオーワーター。

「ナナナナナっ何言ッテルンデスカ?アハ…アハハハハハ……。」

「俺!!ぜんざいPです!!」

うわー!俺っ子キター。
………ん?
ぜんざいP?

「ぜんざいPさん!?」

『ぜんざいP』とは笑顔動画で人気を博しているボカロの神調教師だ。
調教もとても滑らかでしっかり聞かないと機械音には聞こえない、という事態になる。
また、作られる曲も昔はバラード系が多かったが最近はロックでシャウト系をうpしておりどれも殿堂入りしている。
ときどき『ぜんざいPの暴走』といったタグがあり、絶対に人間では再現できないだろうという曲をうpしたりする。高すぎたり、滑舌がヤバかったり、シャウトが長かったりと。

それらを歌ってうpしているのが撫子だったりする。


「せや!!」

「え、嘘!?え…ぇえ!?
えっあの!!お会いできて光栄です!!」

「俺もっすわ!!結婚して下さい!!」

「そんなッぜんざいP様から俺嫁発言!?」

でもぉ、私みんなのアイドルだしぃ…一人の物になるなんてぇ、出来ないぃ。

と言うぶりって子的な考えが思いついたので、ついでに死ぬまでに一度は言っておきたいセリフを吐くことにする。

「嬉しいのですが、
私、誰か一人の物になることなんて出来ません。」

まぁ、私は一腐多妻制度を推進してるから財前さんが私の嫁になるのなら良いけどな。

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