青春デストロイ!? 第109話 「これでこっちの自己紹介は済んだで、次はそっちや。」 「そうだが、一つ提案だ。お前達は俺達の名前を知っているだろう。こんな事で時間を潰すより試合に回した方が有意義ではないか?」 マスターGJ!! 「ワイもそっちの方がええー!!」 「せやなぁ…あ、けどそっちのマネージャーの名前教えてもらってもええ?」 「…構わない。」 柳がチラッと撫子の方にアイコンタクトを送る。 お、ついに私の出番ですな? 凛と背筋を伸ばし声をハスキーに、シェリルっぽく…。 「立海のマネージャーをしてる椿崎撫子よ。覚えておいて、」 「では、四天宝寺はあの部屋に荷物をおいてまたこのコートに集まってくれ。」 柳が概要を説明し、一同解散。 撫子は疾風の如く部室に逃げ込んだ。 部室に入り壁や床をしきりに叩く。 バシバシバシ… 「もー、やっだー!!なんなの!?なんなの?私のストライクゾーンを的確にど直球ドーン!! 遠山君とかマジ天使。マジヤバいってあの子。あんなに純粋無垢そうな子初めて見たかも…。ウッハハー妄想しがいがあるぜ!! それよりあの財前さんって子も綺麗だったー…。スペック高杉。 ホントにあんなクールビューティーさんって居るんだ…。しかも身長も高いし、目つきも悪い!!あれ、私とデジャヴ? そんなッ撫子ったらおこがましいわよ!! デモォ…オ友達ニナリタイデース。」 「……撫子さん、いつになく壊れてるな…。」 「!?」 部室入口を見ると柳を先頭に、メンバー達がのぞき込んでいた。 「一応聞いておきますが…いつから?」 「『ド直球ドーン』と言うあたりから。」 「オゥ、ジーザス。」 ほぼ始めからじゃないか。 「まぁ、ここの中では壊れていいと言ったのは確かだからな。続けてくれ。」 「誰が続けるか。」 「幸村君、四天宝寺の方々がコートに集まりましたよ。」 メガネをあげながら柳生が言う。 「あぁ、ありがとう。みんなは行こう。椿崎さんは前作ったみたいにボトルの準備お願いしても良いかな?」 「オフコース!!」 「じゃ、後から向こうのマネージャーも手伝いに行かせるから。」 「はいよー。」 幸村を筆頭に撫子から体を回転させメンバー全員がコートまで移動した。 「っはー…耐えれるのか?俺…。暴走したら幸村君に………うん考えないことにしよう。」 部室を出て水道場まで足を進めた。 そこで気がつく。 立海生の人数分のボトルしかないと。 四天宝寺用の予備のボトルがないと、 「あっちゃー今日も平員居たよなー。52人…誰か休み……居なかったよなー。優秀だなここ、うちの学校だったら何人もさぼってるのに…。」 撫子はとりあえず立海用のボトルを作りながら対策を考えることにした。 あ、四天宝寺の方々からボトルを回収すればいいんだ。 何て言う盲点、テヘ。 と何を思ったのかブリッ子のように頭をコツンと叩いた。 「……何を、やっとるんですか?」 背後から声がする。 イヤな予感しかしない。 ゆっくりと、ゆっくりと体を回転させ声を発した主の姿を確認しようと振り返る。 頭の上に手、なう。 「…財前さん、じゃない……。」 声の主は少し眉の間にしわが寄っている財前だった。 オーノー、見られた! 取り繕わなきゃ!!幸村君の黒m そんなことより財前さん可愛綺麗。 [mark] [mokuji] |