青春トリップ!!?  | ナノ


REBORN!の世界に行ってきた


今私は本来の世界にはいません。
何処にいるかと言うと…、

「うぉおおい!!何投げてんだテメェはぁ!!!」

…はい、そうです。只今REBORN!の世界に居ます。
いつもの様に滝達の仕業です。
今回の指令は『ボンゴレ独立暗殺部隊にて死なずに一年間過ごす事』で、なんというむちゃぶり。
そして今回の犠牲者は私と、跡部、忍足に謙也君、あと仁王。

みんなそれぞれヴァリアー内で居場所を見つけた模様。

「撫子テメッ、見てるんなら助けろぉおお!!」

「スクアーロ、頑張ってー、私を巻き込まないでぇ、私今忙しいからー。あ、ツインテールにして女装してくれるなら助けてあげてもいいよー。」

撫子は居間の豪華なソファーに寝転んで休憩なう。

「三枚におろすぞぉお!!」

「ザンザスさーん、スクアーロが二度と叫べないように半ボコにしてあげてー。」

「丁度いい、かっ消す。」

「やめっ、ぶぉおおおいいいッ!!!」

「ハァ…愛ですなぁ。」

喧嘩ップル万歳。

ザンザスによって投げられた酒瓶や本、書類の上にのっている文鎮などを避けるために一時避難。廊下に出る。

「撫子じゃーん、謙也どこ行ったか知ってる?」

ベルが撫子の姿を見つけ話しかけてきた。

「あー、庭に居るんじゃない?なんか走るって言ってたよ。」

「丁度いいや、ナイフ投げの的にしよう。」

「お手柔らかにね。私ら一応パンピなんだからねー。」

「しししッ冗談。撫子ら毎日毎日平隊に混ざって訓練してんだろ?」

「だって何もしなかったらなまるじゃん?皆テニスバカだから。」

「撫子はなんで参加してるのさ?」

「あー…ダイエット。」

「……ダイエット感覚であれについて行ってる撫子が怖い。
……………まぁいいや、いってきまーす。」

「はいはい行てらー。」

謙也…生きて帰れよ。

「む、撫子ではないか。」

今度はレヴィが登場。

「レヴィか…忍足なら自室に居るよー。」

「そうか。」

レヴィは大体忍足と行動を共にしている。
何故かって?二人ともロリコンなんだよ!!

「撫子、仁王はどこ?」

ふわふわと浮かんで移動中のマーモン。
ショタなのかロリなのか、
どちらかはわからないけど、とりあえず撫子の萌えのツボにはジャストミートである。

「仁王は…えーっと、屋根の上?」

「なんでまたそんなところに?」

「仁王の考えることなんて摩訶不思議なことばかりだよ。気にしたら負け。
さぁ!!報酬を頂こう!!1ハグでいいよ!1ハグで!!」

マーモンには教え事をしたら報酬をもらうことにしている。
だってマーモン自身現金報酬を集るから目には目を、と言うことで撫子はマーモンを抱きしめると言うことを報酬にしてる。

「マーモン、ハァハァ…。」

「……………もう、いいよね!」

撫子の腕の中から姿を消して脱出したマーモン。

「あぁッ!!?クッ…後10秒ッ!」

崩れ落ちる撫子。

「おい椿崎。」

惨めにしゃがみ込んでいる撫子を見下ろす様に跡部が居た。

「……なに?」

「ザンザスはここか?」

「…うん。今、八つ当たりにスクアーロをボッコしてる。そろそろ終わるんじゃないかな?入ってみれば?」

「…そうか。」

撫子の言葉通りに跡部が部屋の中に入って行った。
しばらくしてザンザスと跡部が出てきた。

「おい。」

「ぅい?」

「手当しとけ。」

顎でスクアーロを指し、手当を促す。

「ういーっす。」

ツンデレご馳走様です。

居間にはいつも救急箱がある。使っているのはスクアーロだけなので、スクアーロ専用なのではないか?と語られている。
それだけスクアーロは被害にあっていると言うことだ。
撫子はその救急箱をとって来てその辺に転がされてるスクアーロに近づいた。

「ちーっす。ナース撫子たんが手当てしに来ましたぉ!!」

「…撫子テメェ。」

俺を見捨てたな、と恨めしそうな目で撫子を睨む。

「やー、私Mじゃないもん。とりあえず痛くならないように手当してあげるよ。どっこいしょ。」

オプションでスクアーロの頭を自分の膝の上に乗せる。
所謂膝枕だ。

撫子は手当を始める。
一瞬静かになった空間。
撫子がスクアーロの腕に巻く包帯のシュルシュルと言った音しか聞こえなかった。

「……撫子…いつ、帰るんだぁ?」

「一年だから…明日。」

「もうそんなになるんだな。」

「そう…だね。
色々あったねー。最初の頃は跡部とザンザスの仲が悪すぎてねぇ。大変だった…。」

「だなぁ、俺もそれには苦労したぜぇ。」

「スクアーロって本当に苦労性の…オカンだねぇ。」

「ハァアッ!?ッいててて……。」

思わず起き上がるスクアーロ。

「動かないでよー。手当なうなんだから……ありがとう。」

「はぁあ?」

「明日私たち居なくなるけど、みんな変わらない接し方してくれてさ。
お別れなのに、なんか…悲しくないよね。まだまだここで過ごせるような錯覚だよ。」

「………………。」

「1年間散々邪魔してごめんね。いきなり異世界人で現れて…ホント、邪魔してばっかで……ゴメン。」

「そんなことねぇ。正直言って楽しかったぜぇえ?」

「は?」

「いきなり現れた時はどこの暗殺者が来たんだと思ったがなぁ、
お前らの呑気なオーラはここの連中には無いもんだったぁ。
そんなオーラの癖にお前らは訓練についてきた。俺らよりも暗殺者の素質あんじゃねーのかぁあ?」

「冗談。私たちは殺しもしないし、マフィアなんて関わらない。
元の世界に戻ったら私たちは普通の生活に戻るんだから。
普通の学校に行って、普通の友達と話をして、普通のことしかしない日常に戻るんだから。
そしたら………スクアーロをこんな風に手当てすることも無くなっちゃうんだよねー……。」

「撫子……。」

「もう、最後だから言うけど…私、スクアーロのことが好きだった。
だから…こうやって手当てするのは私にとって幸せな時間だったんだよ。スクアーロにとっては最悪な時間だったと思うけどね。
もう、ザンザス…に…たき付ける、私はッ居なくなるから…、ね?怪我…しなくなる、よ。」

涙がこぼれそうだ。
私が恋愛とかギャグだからしないだろうなぁって思ってたのに…油断したって言うべきなのかな。
誰にも…もちろんスクアーロにも言おうとは思わなかったのにな。
明日がお別れって思って…頭のねじが緩んだのかな。口が滑っちゃったよ。

「撫子、」

「ゴメン、いきなりゴメン。」

「俺も、この時間は幸せだったぞぉ。」

「へ?」

「俺も、撫子と同じ気持ちだぁあ。
俺も、撫子のこと――。」

「ゴメン、それ以上言わないで?
私達は明日帰る。もう…二度と会うことは無いと思う。だから私は…この世界に悔いが無いようにって…スクアーロに思いを伝えた。
スクアーロの気持ちを聞いたら…スクアーロ自体が私の悔いになる。
だから私は言い逃げするよ。ごめんね、卑怯で。
はい、手当は済んだ。じゃ私お世話になった人たちに挨拶してくるからね。……またね?」

撫子はスクアーロの制しも聞かず部屋を出た。
スクアーロをその部屋に残して、

別れの挨拶も少し早いけど、言った。
「さようなら」とは言えなかった。
「またね」ってまた……もう一度この世界に来れることを期待して、さようならとは言わなかった。言えなかった。


夢をもつかぎり 努力するかぎり 夢は遠くない。

だから、またね?スクアーロ―――――。




――――――――――――――
200000hit企画第5弾
紅姫様リクエスト「リボーンにトリップ跡部、W忍足、仁王で。主がリボーンキャラに恋するみたいな甘切。暴君か義手の剣帝」でした。

うーん…やっぱり練詠は甘切が苦手だと改めて思わされましたね。
どこかで読んだことのあるような横道なモノしか…書けてない気がする……。
精進ッ!!!

夢がある限り―――って言うのは練詠の出身中学校の石碑の文章ww

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