青春トリップ!!?  | ナノ


電凹の世界からやってきた


「オーイ、みんな何やってんのさ?休憩時間終わってるぜー?」

休憩時間でレギュラー皆が一度部室に戻って着替えるらしい。
しかし、休憩時間が終わっても戻ってこなかったから撫子はガチャッと開けて入室。

「え?ホンマ?ここにある時計じゃまだ5分やで。休憩は15分までやろ。」

「は?もう20分だよ?ココの時計…ホラ秒針止まってるじゃん。とりあえずさっさとコート戻ろうか。」

撫子が声をかけてコートに戻ろうと扉の方へ体を向けた瞬間、もう一度扉が開かれた。
誰が開けたと言うのだろう。

「んだよこの電車!!いきなり横寄れとかふざけんな!!帰る、行くぞデネブ!」

「あ、待ってよ侑斗ぉ!」

と聞いたことのある名前と口調。
それから両者が対峙した。

「「「は?」」」
「「え?」」

「「うわぁ!電凹やぁああ!!」」
「ああ!テニスの王子様の…泣きぼくろが居る学校?って言うかゼロライナーどこ!?」

「おやおや、この世界に不時着してしまいましたか。」

オーナーがいつもの調子を崩さず言った。

「オーナァア!ダンディズムダンディズム!!」

「横揺れの原因を特定できるまでこの世界で遊んでおいてください。」

そう言ったオーナーはナオミを連れて車掌室のような場所まで行ってログアウト。

「わぁああ!!ナオミちゃんとの交流がぁあ!美人さんがぁあ!!」

「なんで撫子が嘆くんや!そこは俺が嘆くとこやろ!!」

なんてなんでもない会話を繰り広げている間に電凹メンバーが電車から下車して来て勢ぞろいである。

「わー!俺様の美技に酔いなの奴だー!!」
「もう少し女性の居る世界に不時着してほしかったよ。」
「ちょっと、何てこと言ってんのよウラタロス。」
「ったく、めんどくせぇな。」
「ここが漫画の世界…初めて来た……。あ、初めまして野上良太郎です。」

「おぉ、ご丁寧にどうも椿崎撫子です。」

「あの椿崎さん。電凹ってなんですか?」

「そうそう、こっちも聞きたいことが…テニスの王子様ってなんですか?」

互いにそれを不思議に思って解説し合った。


電凹とは、テニスの王子様とは、

「―――へー、この世界って漫画になってるんだ…。しかし私は出てこない、と。」

「うん、もっと深く読んだら居るのかもしれないけど、ちょっと話を知ってるだけだから私達…。
でも私達の世界も特撮になってるんだ…。」

「もー、撫子!そんなのどうでもいいじゃんいいじゃん、すげーじゃん!俺、めっちゃキンタロスに親近感沸くんだC!」

ジローがハイテンションでキンタロスに近づいた。
親近感がわくと言うところはきっと四六時中寝ていると言うところが親近感がわくのだろう。

「ぐぉぉぉ…。」

「キンちゃんは寝ているね。
と言うよりも女性いるじゃん。ね、こんなむさい奴ら放っておいて僕とお茶しにいかない?」

早速、女性、撫子をナンパするウラタロス。

「わぁお!さっそくナンパされたよ。忍足ヤバくね?ウラタロスまじかっこよくね?ちょっとお茶してきてもいい?」

「おー…カッコええけど、その砂の格好でナンパされて撫子は何が嬉しいんや?」

「声、エロいだろ!?」

「そうなんかもしれんけどなぁ…俺、なんて言うん?そっくりな声の奴知っとるから…。」

「誰だ!?その恵まれた声をした方は!!」

「…四天宝寺のテニス部顧問のオサムちゃんや…。」

「え…それは謙也君や蔵さんの話で聞くまるでダメな男、マダオを具現化したような人……。」

「せや…。」

直接会ったことは無いから何とも言えないが、なんか…萎えた。

「どうする?僕に釣られてみる?」

「あー…パス、ちょっと…萎えた。全部忍足のせいだ!!」

「理不尽や!!」

「カメちゃん嫌われてやんのー!プププ!」

「リュウタ、うるさい。そもそもこんな砂の格好で口説けるとか思ってないし。と言う訳でそこの男子、体借りるよ。」

「え、ちょッいやや!!」

ウラタロスは忍足の体を借りてしまおうと忍足に向かって突進していったのだが、忍足はそれを拒否しようと、撫子の影に隠れた。

「ハッ!?忍足テメッ!!」

そして思いっきりウラタロスは撫子の体に憑依した。

「あーもう、女の子に憑依するのは趣味じゃないのになぁ…。」

「カメちゃんびっじーん!」

「え?そう?」

「撫子、すまんな…堪忍してや……。」

『忍足、後で後悔させてやる…。』

「あぁ、忍足?君、この子君を後で後悔させるってさ。」

「やって…得体のしれんもんに憑依させるとか怖いやん?」

「だったら次僕が君に憑依する!」

「やから嫌やて!!」

今度はリュウタロスが忍足に憑依してやろうと突進したのだが、忍足は再びウラタロスin撫子の影に隠れた。

「『うわっ!?』」

ウラタロスは撫子から押し出され、今度はリュウタロスが憑依する形に、
撫子リュウタロスverの完成である。

「もー、避けるなんて生意気ー!おデブちゃんのとこの人間の次にムカつくー!」

「おい、紫。テメェふざけんな。」

思わず握り拳を作り撫子に向けていた侑斗。

「うっわー、仮にも女の子の体殴っちゃうのー?さいってー!やっぱお前になんてお姉ちゃんあげないんだからね!」

「んだとテメェ!その体から出やがれ!!」

「わぁ!暴力反対!やーいやーいのろまぁ!!」

リュウタロスは侑斗の攻撃から逃げるために部室から出て行った。
勿論挑発することを忘れずに、

その光景を妙な視点から見ている撫子。

『え、ちょ、美味しい。美味しい展開だよコレ。本編ではあまりリスペクトされていないと思われるCPの追いかけっこ的なものが繰り広がっている!?
しかし、この視点超怖ェ!!!私無罪!私パンピなのぉおお!!』

そして一方では跡部とM良太郎がコートに立って威嚇し合っている。

「アーン?テメェ、自分が最強だとかほざいてんじゃねーぞ。最強…キングはこの俺様だ。」

「言ってろボンボンが、いいか?何度だって言ってやらぁ。この俺が最強だ。最初から最後までクライマックスだぜ!!」

「勝者は俺だぁあ!!」

『やだっ、あっちはあっちで次元を超えたCPが爆誕する予感ッ!両方とも客観視したい!!!…しゃぁあああんなろぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!』

「え、ちょっうわぁあ!?え、なんで!?追い出されちゃった!?」

内なる撫子の叫びによってリュウタロスの支配から逃れた撫子。
特異点でもないと言うのになんという荒業だろう。

「よっしゃぁ!勝った!!跡部ぇえ!私が判定する前に負けんなよ!!」

「紫テメェ、覚悟しやがれ?」

「わー!ヤダァ!!メガネ、体貸して!」

「やから嫌や言うとるやろ!!」



「なんなのよ、このカオス……。」






――――――――――
500000hit企画第52弾
僕様「青春トリップ/電王の逆トリップ/氷帝にデンライナー/できれば侑斗やデネブ」でした。

んー…不完全燃焼感がぬぐえない…。
あまり逆トリップと言う設定が生かすことが出来なかった気がします。

ただ単に主にリュウタロス達を憑依させたかっただけですわ…。
モモとデネブとキンを憑依させることが出来ませんでした。ハァ…。
自己満足も十分に出来ていないと言うね!←

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