青春トリップ!!?  | ナノ


Belly blackの世界からやってきた


「――――――ちゅーわけでや!腹黒もいき過ぎたら人を不幸にするだけであって、自分の身にカウンター食らう思うねん!!どや!?」

「おおー、流石蔵さんリアリティに定評があるね!」

「確かにそのような解釈もあるな。しかし俺はあえて腹黒は最強だと言う事に賛成だ。真っ向から対立しよう。」

「教授、また俺と試合をするのか、受けて立とう。」

只今四人、撫子と柳と白石と乾でディベートなう。
議題は『腹黒は最強か否か。』

最強だと思う立場に立っているのは撫子と柳。
最強ではないと思う立場に立っているのは白石と乾。
白熱なう。

どっちも譲らない展開となっている。
とその時である。

「イッタァ!?何……はぁ?」
「グェっ、なんやもう……は?」

「うわッ!?俺のドッペルゲンガーや!?」

「わぁ!眼福眼福、エックスッタスィイ!」

ディベート中にやって来たのは白石と金太郎。
もうこのメンバーは慣れっこであり、滝達の仕業だとおk把握。
しかしこの白石と金太郎、この二人はどの世界からやってきた二人だろう?
ここで言っておこう。Belly blackの金太郎と白石である。いわゆる腹黒さん達。

その二人にはトリップと言った知識は無いようだから後ろに後ずさって、怯える様にして二人で庇い合う様にした。

(な、稀菜、これどういう事や?)

(さぁ?私にだって分からないことだってあるよ。まぁ所謂トリップってとこだろうけど…とりあえず君のそっくりさんが居るから白くなってた方が良いかも?)

(了解や。)

こそこそと話し合った結果。猫かぶりを行うことにした。

「あの…俺のそっくりさん、これどういう事か分かるか?金ちゃんダブル毒手や言うて怖がっとるんやけど…。」

「ヒッぃ…毒手が二つも!嫌やー!ワイ死ぬんか!?」

「あー…俺の毒手ちゃうねん。実は黄金のガンドレットを隠しとるだけやから安心してええでー。」

「…ホンマ?」

「金ちゃんが変な事せーへんかったら俺も毒手ださんで。」

「うわぁぁぁ…!素敵、久しぶりに怯える金ちゃんが見れたー。」

「…ねぇちゃん誰や?」

「ぐがっ!?そっちの世界に私は居ないのかッ!!」

「まーそうだよねー。そう言う世界あるもんねー。…ハァ……。」

「そうだ撫子さん。折角だからそっちの世界の白石にも参加してもらったらどうだ?」

「え?…もう一人の蔵さんよ。アーユーオタク?」

「ハ?…こっちの世界の俺はオタクなんか?」

「うん、そうだよ。結構重度な感じ?ね、蔵さん。」

「せやなぁ。腐っとるしなぁ。」

「…そか。」

(ブッハ、こっちの君腐ってるってさー、やっば面白!)

(なんや、ここも原作とは違うんか?)

(うん、そんな設定なかったし。)

「で、どうなんだ?話し合いには参加してくれるのか?」

「あ、あぁ…どんな話し合いや?こんな俺でもええんなら。」

「腹黒さんは最強か否かって議題。いやー、結構白熱しててさぁ。」

「………へぇ、やったら俺は俺と同じ方に賛同しようか。」

「じゃ、最強じゃない派ね。金ちゃんは……。」

「ワイ、見学しとくー!」

「ですよねー!あー、もう可愛らしい!!抱っこさせて!抱っこ!」

「抱っこか?ええでー。なんやアンタ、ワイのおかんみたいや!」

いいよ、と許可をしただいてしまった撫子。
まさかおkがでるとは…もちろん速攻で抱きしめましたともさ。

「金ちゃん可愛いよー!こんな息子がほすぃ…!!」

「では落ち着いたところで撫子さん、談義を再開しよう。」

「おうともさ。」

「あ、俺も始めの方は見学させてや。」

「ほいさ。了解。
じゃ、俺のターン!やっぱり腹黒さんは最強です!だって主役で腹黒で負けてる所なんて見たこと無いもん!むしろ私の腹黒さんは負かせない。」

「しかしそれでは面白みに欠ける。腹黒の弱点は腹黒だ。」

「しかし乾でんちさんよ。良く考えてみな。それでも最強は腹黒になってるよ。」

「ハッ!?」

「乾でんちさんの考えも悪くは無いんやけどなぁ。やったら俺は革命を起こすで?腹黒さんは最強ではないで!」

「その心はなんだ?」

「天然真っ白、純粋無垢なやつやったら右になる可能性がある!」

「うわぁお!画期的!!」

「例えて言うとあれやんな。腹黒がめっちゃて天然を愛する必要があるねんなぁ。で、や…あー、なんやろ。腹黒が誘い受け?」

「おおー!」

「あ、襲い受けでもええかもしれんな!」

「「「ホワイトさんッ萌えをありがとう!と言うかネタをありがとう!!」」」

「あ、なにこれ最強では無い説の勝ちか?」

「なんや、俺が参加する前に決着ついてもうたんか。」

「ちっがぁあう!!」

「「「あ?」」」

思わぬところから言葉が発せられた。

「腹黒が最強じゃない?そんなわけないでしょう!現に私は最強を自負してるし、結論から言えば私は最強なんだよ!!
本当の腹黒も知らないでディベート?笑わせる!それに誰が純粋無垢には勝てないって?勝つに決まってんじゃん、潰して潰して、それから自分好みの性格につくり上げる。
あぁ…純粋無垢は簡単に壊れてくれるからいいわぁ……。」

「あ、あれ?…金ちゃん、え?」

金太郎が思わぬ台詞を吐き出した。
本来の大阪弁でも、的外れな言葉でもなく、標準語でさらにはなにか黒っぽいものを感じる。

「…稀菜、なんでここで剥がれてまうん。自分言いだしっぺの癖に…。」

「あ………。」

思わぬ展開に撫子もこっちの白石も柳も乾も硬直。

「まぁ、ええやん。稀菜、戻って来ぃ。」

「…ハァア、やっちゃった。私を貶された気がしてついね。私は最強、そうでしょ?白石。」

「まぁ、稀菜に勝てるん見たこと無いしなぁ。」


「え…え?ま、さか…そっちの世界の金ちゃんと蔵さんって…腹黒さん?」

「…はろぅ?こっちのヒロインさんともいうべきか?撫子サン?」

「え、あ…?」

「やだなぁ、そっちこそトリップって言う文化がありながら?私は否定?イヤだなぁ。それ、偏見って言うんだよぉ。
初めましてぇ、私遠山稀菜っていうよ。私の世界では金太郎転生成り代わりをしてまぁす。趣味は、玩具で遊ぶこと!」

「ご丁寧にどうも…。」

「なぁに?その目ぇ…。私を否定する気ぃ?って言うか、私柳嫌いなんだよねー。早々に私を否定してきちゃってさぁ。」

「え…それはすまないことをしてしまったな…。」

「あら、こっちの柳に謝ってもらっちゃった!」

「良かったやん稀菜。」

「ま、ね。こっちは平和そうねぇ。こっちにも玩具…欲しいなぁ。
簡単に堕ちそうな、お も ちゃ どれかなぁ、やっぱり不安定な君だね!きぃみ!」

君、と指を刺した金太郎否、稀菜。
その君とは撫子の事であった。

「え…私?」

「そう、だって君、本来ならさぁ居ちゃいけない存在なんだよぉ?君は異物、異物以外の何物でもない!なのにさぁ、のうのうと主要人物に関わって楽しい?
まぁ、愉しいわよねぇ!実際?こうやってくっだらないことで集まってディベートだっけ?そんなの出来てるんだからさぁ!アハハハハ!!私は君の存在を認めないよ!君は居ちゃいけないモノだもの!」

「………………。」

「あっはぁ?声も失っちゃう?ねぇ、そんな異物は私のモノになりなよ!シアワセにしてあげるよぉ!」

驚いて目を見開いている撫子の頬にそっと手を添えて優しく語りかける。
そして撫子はガシッと自分に添えられている稀菜の手を両手でつかんだ。

「……え?」

今度は稀菜が驚く番だ。

「ちょ、蔵さんこれヤバくね!?これヤバくね!?これ新しくね!?新境地じゃね!?」
「せやな!せやな!!腹黒な金ちゃんかぁ…いじめられた、おっとこれ以上は…。」
「白石、何を考えているんだ。羨まけしからん。しかしこれはいいな…咄嗟に謝ってしまうというオーラの持ち主か…。」
「実に興味深いな、しかし転生成り代わりと言ったな。感覚としてはどうなんだ?やはり小さい頃からの記憶はあるものなのか?感覚は?知識は?どうだ?」
「もー、乾でんちさん質問攻めにちゃダメでしょ!でも…ね!さっきから一人称は私ってことは前世は女!?ってことは恋愛的には!?男好き!?女好き!?」
「撫子さんも負けずに質問しとるで。やけど、作品にリアリティが欲しい俺にとったらこれは転機や!得意やなかったジャンルにも手出せるわ!!」

矢継ぎ早に紡がれる言葉。
というかマシンガントーク。
流石オタク、というものなのだろうか、目の前の萌えさえあれば突き進む感じである。

「え、ちょっ。」

「ねーねー!そっちの蔵さんも、どう?どう!?恋愛感情的にはって言うか!金ちゃん、いや、稀菜ちゃんだっけ!?どうよ、男に見てる!?女に見てる!?」
「確かにそれは興味深いな。そうだ、そっちの俺はすぐに否定したと言っていたがオタクではないのか…ではこのデータはどういった活用をしているのだ?」
「と言うか、そっちの世界にももれずに俺達が居ると言う事か、他の登場人物もそうやって成り代わりだったり腹黒だったりするのか?あぁ、そっちの白石は成り代わりだったりしないのか?」
「え、そっちの俺って成り代わりなんか?もしかして前世女やったりせんの?それはそれで美味しい言うか…。」

「あ、あーあー、?ハハハハハ?なぁ、稀菜…。」

「いやー!ホント萌えるわぁ!!ねー!稀菜ちゃん、どや?蔵さんイケメン?イケメンだよね!恋愛感情とかないのかね!?」
「ふむ、並列世界か…大変興味あるな。そっちの人物の性格など教えてもらえるとありがたいな。むしろ精市はそっちでも魔王か?」
「俺としては人としての記憶の量をその脳の中に全てつまっているのか?ならば君の脳の容量が気になるな。」
「おー、…しっかしドッペルゲンガーか…俺、そろそろ死ぬんかな。ハハハハ!!!」
「「「アハハハハハハハハ!!!………………あ?」」」

四人が爆笑していたらいつの間にかあっちの白石とあっちの金太郎が帰ってしまっていた。

「あー…帰っちゃってる……。」

「まぁ、滝達もどうして呼んだか分からないしねー。」

「そうだな。そうだ、今度は議題を変えてもう一度ディベートを行うか?」

「「「賛成ー。」」」


―――――
――


そして元の世界に戻ってきた白石と稀菜。


「………。」
「なぁ…稀菜?」


「…今話しかけないで、疲れた。」

「せやなぁ…。」

「寝る。膝貸して。」

「はいはい。」





――――――――
500000hit企画第51弾
夢蒔様「Belly blackの主と白石が青春シリーズにトリップ/青春主と白石含むオタクキャラが居るところに二人がトリップしてオタクのテンション&ペースにちょっと巻き込まれて、その後何故か二人の本性がばれて「なにそれ、おいしい!」みたいな感じで青春主が暴走して、そのペースに二人は完全に巻き込まれて、帰った時には二人はグッタリ」でした。

なんだろ…こんな感じになってしまいました。
ちょっと金ちゃん主の言い分が無理やりになってしまいましたけど←

夢主同士のコラボ…難しいね!←
自分の考えたキャラ同士を絡める…というか金ちゃん主を他の世界に持ち出すの大変だなって思いました。
あのキャラはあの世界から出してはいけませんね!←

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[mokuji]