戦国無双の世界に行ってきた 只今撫子と幸村と忍足と白石が畳の上でゴローンとなって休息なう。 この世界に来て何日か何十日か…とりあえず、今の所は平和である。 「いやー…まさか精市君までこっちに来るとは思わなかったよ。ね、忍足?」 「せやなー。自分は送るだけの奴や思うとったんやけど。」 「それよりも俺地味に初めてのトリップやったんやけど、いきなりこの作品とかホンマテンションあがったわ。」 「フフフ、満足してもらってるようで何よりだよ。僕だって他の世界に行くことには興味あるんだよ。それよりも案外転移する時のあの空間、気分が悪くなるね。」 「そうなのだよ。実はね、私が酔いにくい体質だからよかったけど…精市君改善の方を…!」 「え、面倒くさい。俺はそんなにトリップしないし、俺にとっては些細な事だからねー。」 「クッ…流石精市君…自分にメリットしかないことしかやらないのね!!」 「え?何か問題でもある?」 「いや、無いです。」 「あ、お菓子がなくなっちゃった。」 「ホントだ。お菓子も無くなっちゃった。」 「「三成、おかわり。」」 「何故貴様らは俺の部屋でそんなにもだらしのないことが出来る!!俺はここの城主だぞ!」 そう、この世界は戦国無双。 撫子達が居るこの和室は石田三成の自室。 城主の目の前でこの4人はあんなにもだらけていたのである。 「もー、そんなに怒るなって!君が怒ったところで私にはタケポニア聖地に変換するという最終ウエポンがあってだな!ツンデレにしか聞こえぬのだよ!!後ギャグ。」 「せやでー。自分そんなに怒らんと、乳酸菌とりや。白石クン、乳酸菌って何から多く取れるんや?」 「ヨーグルトなんやけど…この時代には無いわな…。代わりにカルシウム摂っとこうか。」 小魚は何処にあるっけ。と白石と忍足が三成の部屋を物色し始める。 「うっとうしいな!止めぬか!!」 「止めろと言われて止めるやつは居らんのんやで!三成もそろそろ学習したらどうや?」 今までもこのやり取りは何度かあったのだろう。 白石の口ぶりにはどこか慣れを感じた。 「不愉快な奴だな!残滅してやろうか!!」 「ちょ、この三成は残滅言うたらあかんやろ。誰や、撫子か?教えたんは。」 「勿論ワタクシですが何か?いやーでも…一回しか頼んでないよ。残滅って言ってって…きっと気に入ったんだろうねぇ。」 言ってもらうまでに何度罵声を浴びたことか…しかし、それもご褒美なので問題は無いのだがな。 それに、大きなツンの小さなデレ…最高ではないか。 ツンデレの黄金率はツンが8でデレは2だ。 それかツンデレにデレは要らない。 「気に入ったんか…そうかそうか。 …今更やけど、ようここに住んどれるなぁ。三成とか一番許可せんやつや思うとったんやけど。」 「いやー…だって、精市君が本気出したら流石の三成も勝てないって…だって精市君に『屑』だとか『目障り』だとか『鬱陶しい』だとか…お前、言えるか?」 「言えへん言えへん。」 「あの時の俺は大人気なかったかなぁ?でもさー…三成がゴミの様な顔って、俺美形なのにね?」 「「「そーですね。」」」 「ちょっとイップスかけたくらいで、ねぇ?」 まさか一国の主が怯んで滞在を許可するなんて思いもしなかったよと、白々しく幸村は発した。 「いやいや、イップス食らっただけでもトラウマものだよ。まぁ、それのおかげでここに住み着いてるんですけどね。」 「ク……貴様ら、いつでも死んでもよいのだからな、それよりも死んでくれないか。」 「え?」 辛辣な言葉をオブラートにくるまずに発した三成。 撫子達にとってはご馳走様な罵倒なのだが、例外が一人。幸村だ。 無理やり顔に張り付けた感のある笑顔を三成に向けた。この表情は二度と見たくないものベスト3にランクインである。 因みに他は滝と不二の似たような張り付けた笑顔である。 それをみた三成はグッと奥歯を噛みしめて、目を逸らす。 …怖かったんですね分ります。 「ッ…俺の無様さに腹が立つ!!」 「その無様のついでにモフ成様、モフモフさせてください。定期的にモフモフしないと禁断症状が出ます。」 「………血に塗れたものでいいなら存分にすればいい。」 「血!?」 「出陣してきたんか!?」 「するに決まってるだろう。ここは戦国の世だぞ?のうのうと寄生している貴様らと俺は違うんだ。」 「人が死ぬのは見たくないけど…合戦での三成の生ボイスが聞きたかったッ!!」 「せや!めっちゃ鬼畜な人なんに、守ってやるっちゅー台詞が出てきたときにはエクスタシーなんに!!」 「せやせや!」 「では人が死ぬところを見ると言うのか?それとも殺すのか?貴様らには出来まい。」 「出来るはずねーじゃん!!私らパンピだもん!」 「椿崎さん、椿崎さん。」 「ん?何かね?精市君。」 「出陣してみようよ。多分、楽しいし。」 「「「え…?」」」 「三成、次からは僕達も出陣するからね。誘ってくれないと、イップスかけちゃうぞ!」 「…承知した。」 ―― ――――― ついに合戦が始まって、幸村の思惑通り4人は出陣することになった。 因みに武器はラケットっぽいものを作って、あとは砲弾的な。殺傷能力だけは高そうだ。 それをそれぞれ装備して合戦場なう。 そこで撫子が幸村に話しかけた。 「精市君。」 「何かな?椿崎さん。」 「いやいや、確かに私は殺したくないとは言いましたけど…。」 「うん、言ってたね。」 「しかし、出陣したいと言いましたけど…。」 「うん。出陣できて嬉しいでしょ?」 「まぁ…嬉しけど…きっと、忍足も蔵さんも思ってることだから言うけど。…敵が大根に見える。」 「わぁ、大成功だね。思う存分、カツラ向きしたり半月切りしてね!」 「その発想が怖いよ!!」 「え?人に見える様に戻してほしいって?」 「勘弁してください。まだこっちの方がましです。」 「撫子さん、諦めや。ここはゲームの世界や言うて割り切った方がええで。」 「せやなー。四天宝寺風に言うんやったら楽しんだもん勝ちや?」 「…そーですね。」 「フン、怖気着いたか撫子。別に帰っても俺の作戦には問題ないからな。帰りたかったら今すぐ帰れ。」 「嫌ですー。三成のデレを拝まないと気がすみませんー。」 「世話の焼ける…俺が守ってやる。」 「ぐはぁ…ッ!デレだっデレが目の前に…俺はもう、死んでもいいかもしれない!!」 突然のデレ、もしくは分り易過ぎるデレは心臓に悪いです。 別つの意味で撫子が瀕死状態である。 「いややー!撫子さん死なんといてぇ!!」 「せやせや!これから三成に守ってもらうんやろ!?」 「ハッ!そうだった!!しかし、私も守る!!」 「「おお!」」 「モフ成のモフモフは俺が守る!!」 「そこなんか!!」 ――――― 500000hit企画第27弾 朔夜様リクエスト「戦国無双へトリップで青春シリーズ主/三成の所でメンバーは忍足(侑)と幸村と白石」でした。 三成の口調や性格を完璧に把握することが出来ずこんな感じになってしまいました。 動画やピクシブで勉強的なことはしたのですが…あまり資料が無く……言い訳にしかなりませんが、スミマセンでした!! [mokuji] |