もしも闇の魔術に対する防衛術の教授だったら3


 しかし、それは気がしただけであって、勘違いに終わった。
 放課後に闇の魔術に対する防衛術の教室に行けば、何枚もの反省文が置いて合った。恐らく書いておけという意味なのだろう。怖いブラック先生がいないだけラッキーだと思って書いていると、最後の一枚になった時に先生が教室に戻ってきた。出来るだけ早く退散して、二人でいる時間を短くしようと、急いで書き上げて先生に提出すると、彼は反省文を受け取り、一歩後ろに下がってわたしの身体を上から下までなめ回した。やばい、と思った時にはもう遅くて、先生にスカートを短くしていることがバレてしまった。普通の先生なら、一回折りなら絶対にバレることはないのに、どうしてかブラック先生には直ぐバレてしまう。

「またですか」

「……すいません」

「貴女という人は……、何度反省文を書いていると思っているんですか」

「じゅ、10回くらい?」

「13回です」

 知ってるなら聞かなくてもいいのに。ムッとして背の高い先生を軽く睨み付けると、先生の表情がより険しいものへと変貌した。

「何度言ってもわからないものには、身体で教えましょうか」

「な、なにいって」

 壁と先生に挟まれ、身動きの取れない状況にされてしまった。

「どうして脚を露出したがるのですか」

「お、お洒落、だから」

「お洒落? 違ういますね。本当はこうやって僕に迫って欲しかったのでしょう?」

「な、そんなこと考えてません!」

「首にこんなシールまで貼って」

「それは、ヴォルデモート先生が」

「ヴォルデモート先生にも誘惑したんですか。貴女って人は本当に怖い人だ」

「ちが、誘惑なんか! とにかく離して下さい!」

「貴女は今世界一怖い僕に近付かれて、心から怯えているのでしょうね」

 身体が震えていると囁かれて、耳にキスされ、身体が飛び上がる。
 先生の冷たい手が太股を撫で回し、鳥肌が全身に立つ。

「せ、せんせい、本当にやめてください……」

 涙まで零れ落ちた。いつもブラック先生を怖いと思ったことは、なんどもあったけど、男として怖いと思ったことは初めてだった。

「どうして泣くんですか? 貴女が望んでいたことでしょう?」

 涙を舌で舐められて、余計に涙が溢れ出た。眼球まで舐められて、このまま彼に食べられてしまうんじゃないかと、恐怖でさらに身体がガクガク震えた。

「まあ、貴女の泣き顔はとても美しいので別に構いませんが」

 ニヤッと笑うグレーの瞳が、こんなにも悍ましく感じたのは初めてだった。下肢(かし)で嬲(なぶ)っていた彼の左手が、右足の太股の後ろを通り、臀部(でんぶ)へと移動した。グイグイと揉み上げられる肉の感触と左胸を揉みほぐす彼の右手にわたしは言葉の抵抗しか出来なかった。
 しかし、いくら言葉で抵抗したところで、彼が止めてくれるはずもなく、彼の悪戯は更に度が過ぎていった。

――――――
諸手=両手
臀部=尻
下肢=脚、後ろ脚
みたいな意味だった気がします。よかったら調べてみてください。
今回はレギュラスが左利きな感じでかいてみました。左利きってかっこいいですよね。
まあ、恐らく原作でのレギュラスくんは右利きだと思います。

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