カッ、カッ、カッ

黒板に少し癖のある字がチョークで書き込まれる。
月に一度の生徒会会議。顧問の先生が、これからの行事に関しての注意や説明をしてくれるこの会議が、俺は実はとても好きだ。先生の声をずっと聞いていられるから。
時折すこし掠れた低い声が出ると、昨日のベッドでの事を思い出して興奮してくる。会議中に悪戯に先生から意味深な眼差しを送られるのも好きだ。にやりと口角が上がる、大人の笑みはいつ見ても慣れなくってドキドキしてくる。
先生とするキスは少し苦い煙草の味がして、似てるけど滝川とは違くて、大人なんだなって再確認する。

(やばい。今、キス、したいかも)

先生の舌が俺の口の中を舐めあげる、あの何とも言えない感覚を思い出して、勃ちそうになった。落ち着かなくてシャーペンの頭で無意識に、つ…、と唇をなぞる。
今は放課後、あともう少しで会議も終わる。
この会議が終わったらすぐに先生の腕を引いてとなりの仮眠室に籠ろうと、俺は密かに決心した。






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