【モブ及】さんびきのおじさん

むかしむかしあるところにさんびきのおじさんがいました
おじさんはもりのなかにたてたいえで、つつましくくらしていました
しずかなもりのなかにあるひ、ひとりのかわいらしいおとこのこがまよいこんできました
おうちにかえれない、とないているおとこのこのなまえは、とおるといいました
すきなだけここにいていいんだよ
おじさんのことばにあんしんしたとおるは、そのままおじさんとくらしはじめました

はるがきて、なつになって、あきをむかえて、ふゆをあかして
なんかいもくりかえしていたら、ちいさかったとおるもおおきくなり、いえのおてつだいをするようになりました
あるひ、おじさんたちのへやをかたづけていると、まくらのしたからみたこともないふしぎなかたちのどうぐをみつけました
これなあに?
どうぐのつかいかたをしらなかったとおるは、おじさんたちがもどってきてから、きいてみました
おじさんたちのめのまえで、なでたりさすったりしながら、がんばってつかいかたをかんがえました
それはね、ほかのものといっしょにつかうんだよ
ひとりのおじさんが、とおるをねかせておしえてくれました

ねてるときに、つかうものなの?
いつもとおなじように、きているものをぜんぶぬいだとおるは、めをきらきらさせながらおじさんをみあげました
そうだよ、とってもきもちよくてしあわせになれるから、そろそろとおるにもおしえてあげるね
とおるのからだをすみからすみまできれいにふいたあとに、おじさんはなにかをとおるのなかにもぐりこませました
からだのなかになにかがはいってくるのははじめてでしたが、いたいとおもわなかったとおるは、おとなしくしていました
すこししてからひきぬかれて、とおるのなかにはまたすぐになにかがはいってきました
こんどはちがうかたちをしたものでした
おくのほうまでとどく、すこしだけそったなにか
おじさんのいったとおり、とおるはすこしずつきもちよくなってきていました
めをつむっていると、とおるのなかのものはまえへうしろへとうごきます
ほんとに、きもちいいね
からだのなかにぬるぬるしたものをだされながら、とおるのなかからもしろいしずくがでてきて、とおるのおなかをよごしました
おめでとう、とおるもこれでおとなのなかまいりだよ
おじさんのやさしいぬくもりにつつまれて、そのままとおるはねむりました

めをさましても、しあわせなせいかつは、ゆめのようにさめたりおわったりはしません
いつまでも、おじさんといっしょに。

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