作文 | ナノ

 たまにあいつと目が合うと、瞳が一瞬輝いたように見える。
そして俺はその光を知っている。我が魂とも呼べる銀河の瞳を持つ龍の、瞳のような、深い青やそのほかの小さく輝くものを散りばめたように煌めく、そんな色だ。
惚れた女だから、贔屓目もあるのかもしれないが、それでも俺はあいつの瞳の色の中に銀河を探すことをやめない。

「おまえの目には宇宙があるのか?」
「あらあら天城様ったら、何を仰っているのでしょうか?とても詩的で嬉しい例えですが、わたしはそんなに美しいものではございませんよ」

 小さく微笑を零す彼女の瞳の中で、シリウスが揺らめいたように見えた。一際明るく光を放つ星を、俺は確かにあいつの目の中に見た。

「おまえの目は、綺麗だな」

 勇気を出して、「女性を褒める」ことをしたのだが、「天城様はロマンチストなのですね」と薄く微笑まれて終わってしまった。まだ、俺の胸の中には上手く言い表せなかった言葉がくすぶっている。いつか、いつの日か、溢れ出てしまう、そんな気がしてならなかった。
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