「夏也!おかえりなさい!」
世界中を飛び回っていた彼が、帰国するという。空港まで迎えにいくと少し日に焼けて、よりたくましくかっこよくなった彼が大好きな笑顔を見せてくれる。嬉しくなって飛びつくとよろけることなく受け止めてくれた。
「ただいまなまえ!元気だったか?」
「今とっても元気になったところ!」
空港だということも忘れてぎゅうぎゅうお互いに抱きしめあう。夏也だ、夏也が帰ってきたんだ。多分ここに尚がいたら呆れられてると思う。「ほら、土産も買ってきたしそろそろ移動しようぜ」するりと腰に手を回されてエスコートされる。夏也は、いろんな国へ行っては何かしらの女性が喜ぶようなマナーだったり言い回しだったりを覚えて帰ってくる。スポンジのようになんで吸収する男だ。……もちろん、褒めている。
「お土産何買ってきてくれたの?」
「紅茶とチョコ。好きだったよな?」
「合ってる合ってる!ありがとう!帰ったら食べようね」
帰りの道すがら、行った国の話や、大会の話、食べ物や文化の違い、互いの近状なんかを話す。互いに話は尽きなくて、いつの間にか目的地である私の家の前に着いていた。
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私の家に着いてからも、お互いにたくさん話をした。今回は特に色々と私に話したことがあるのだと言う。
リクエストにお答えして簡単な和食を作れば「変わった料理も美味いけど、やっぱり和食が一番だなあ」と味噌汁を飲み干してしみじみ呟いてくれるものだから笑ってしまった。喜んでもらえたなら何よりだ。
夏也がシャワーを浴びている間に食器を洗って、片付けも全て終わらせてしまおう。明日は休みだから二人でゆっくりしたいのだ。
夏也の話を書いていたのですが長くて収集がつかなくなってきたので供養
書きたい部分もそれはそれで書きます