アンケート1位記念






「何でブライダルフェア?」

潜入調査は色々経験しているがこんな正のエネルギーしかたまらない場所に来る必要があるのだろうかと#世那#は怪訝がる
そんな彼女はウェディングドレスを身にまとっており、隣にいる悟もタキシードを着用している

「さあ?そういう任務だったし」

ケロッと答えた悟に#世那#は益々訝しんだ
式場への潜入ならスタッフ側でいいはずだ
それに特級が二人も出るものなんてほとんどないに等しい
となると思い当たるのは一つの可能性

「…ねえ、私任務書読んでないんだけど本当にこれが任務なの?」

「そうだよー♪」

にっこりと笑う悟に#世那#はこれは彼の策だと察し盛大なため息を吐く
通りで任務書を頑なに見せないはずだと

「ほらほら、折角なんだから笑顔笑顔」

悪びれもなく告げる悟を恨めしく思いつつも確かにウェディングドレスなんて一生着ることは無いと思っていたのでいい経験かもしれない
しかも隣にいるのは正真正銘恋人の悟だ、結婚というものは呪術師である以前に寿命が短い#世那#の頭にはなかった
だからこそこうやってブライダルフェアに来たカップルとして結婚式を疑似体験出来るのはありがたいのかもしれない

「(それに)」

チラッと横目で見た悟はいつもよりかっこよく見える
中身はアレでも見た目がいいのが五条悟という男だ、#世那#の視線に気がついた彼は首を傾げる

するとスタッフの人が入室してきて二人を式場へと案内する、どうやら写真を撮ってくれるサービスがあるらしい
自然な流れで#世那#をエスコートする悟
そんな彼に絆されている#世那#はつくづく自分は悟に甘いと思いつつも浮き立つ心を抑えきれなかった






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