後書きと補足




これにて霞草を風にのせて完結でございます

アニメの刀鍛冶の里を観て衝動書きした作品でしたが、無事完結させることが出来てありがたく思います

原作沿いではありながらも、原作通りの結末を迎えるか生かすか最後の最後まで悩みました
しかしあそこで命を終えるからこそ時透無一郎の人生だったと思うので、原作通りの結末とさせていただきました

どこか達観していて大人びた祈里は人一倍責任感が強く、そのため罪を抱え込んで生きていました
もっと上手くやれたんじゃないかと過去を嘆くのは人間らしく、葛藤するからこそ人生は面白いのだということを祈里という人物を通して伝えようと思い執筆してまいりました
ずっと無一郎を守るために努力してきた祈里が、死の間際まで無一郎を支え続けたことを表現できていたら幸いです


少し補足させていただきますと、
最後の戦いの後、悲鳴嶼は祈里の遺体を無一郎の隣に移動させています
己が定めのために必死に戦い抜いた2人がどうか黄泉で再会できるようにとの計らいです、おかげで2人は最期に話をすることができました
祈里は柱稽古で悲鳴嶼に結果で証明すると話していましたが、上弦の壱を倒すために必死に戦い抜いた祈里に悲鳴嶼は「(死んでは元も子もないため)合格は出せないがよくぞ戦った…」と声をかけています

更に全てが終わった後、不死川は扇町の先生と隠の守屋と共に景信山に登り、2人を弔っています
これは2人が遺書に書き残していたことであり、最後の願いを叶えたそうです
勿論無限城崩壊と共に2人の遺体は未発見のままですが、隠が刀を回収していたため刀のみ形として残っています
墓に遺骨の代わりに刀を埋め、最終話ではそれが年月を経て出土したということです

鎹鴉の銀子は原作通り無一郎の死に憔悴していましたが炭治郎の鎹鴉の天王寺松衛門と番になりました
颯は若鴉だったため鎹鴉の仲間たち全員が亡くなるのを見届けてから無一郎と祈里の墓の傍で寿命を終えています

そして現代、祈里も無一郎も生まれ変わり各々の時を過ごしていますが、再会と同時に記憶が蘇っています
正式には蘇ったというよりも断片的に流れ込んできたの方が表現が正しいかもしれませんが、とりあえず互いを探していたことを思い出します
生まれ変わった2人がその後どんな人生を歩むのかは分かりませんが、いつぞやに2人で話した未来の話が実現出来るといいですよね

全72話という長編でしたがここまでお読みいただきありがとうございました
今後番外編でキメツ学園軸の話を書くかもしれません

それではまた次の作品でお会いしましょう


2023.8.28. 秋






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