11.
※ ??? side
「ただいまーーー!」
騒がしい声が聞こえ、薄く笑って迎える
「お帰り」
「あっ、じーちゃん!!今日おれねー、白狐に会ったよ!!」
「私もみたー!!キレイなお姉さんだったよ!」
あの時の記憶は今でも鮮明に思い出せる
俺の初恋であり、…世界で最も愛した人。
「そうか…まだ生きていたんだなぁ」笑
「元気そうだったよ!おれと白狐は白狐のこと見えないフリしたけど!」
「銀太それややこしい〜」笑
「しょーがないだろー!」
いつかまた、もう1度白狐に会えるだろうか。
白狐はどんな反応をするだろう
怒るか、泣くか、…笑うか。
あいつの事だ、笑うんだろうな。
そう考えまた薄く笑う
ガラッ
「あっ…もう、銀太に白狐!帰ったなら手を洗いなさい!」
「今じーちゃんと話してたのー!」
「そーなの!おじいちゃんに今日あったこと話したの!」
「そう、お祖父ちゃんは何か言った?」
「うん!嬉しそうだったよ!」
銀太と白狐はこちらを振り向き、手を2回叩きお辞儀をしてまた俺に手を振った
「じゃ、じーちゃんばいばい!」
「ばいばーい!」
俺はまた薄く笑い、目を閉じた
※ No side
「………あ」
「…?どうしたの、銀太」
「…じーちゃん、……逝っちゃった」
「…そっか。成仏出来たんだね、良かった」笑
「…白狐って、妖怪なんだよね?狐の」
「うん、そーっておじいちゃん言ってた」
「そっか…。ならまた会えるかな?」
「きっと会えるよ。だっておじいちゃん、あんなに会いたがってたんだもの」笑
「だよな!」笑
ーーーー『銀、もしまたいつか出逢えたなら
その時はまた_________』
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