01
リボーン+10/甘
「あだぁっ!」
もう寝ようと、部屋に向かう途中、悲鳴の様な声が聞こえた。
怠さか、好奇心か……少しの間葛藤するが結局、覗きに行ってみることにした。
* * * *
「あっ、リボーンさん! こんばんはー」
ドアの隙間から、僅かに光が漏れている部屋を開けると、女――姫がいた。
「……何してんだ? こんな所で、夜中に」
「ちょっと、手当てをしてまして……」
背後から、急に話し掛けられて驚いたのか、一瞬肩が上がる。
「なんだそれ?」
姫が、主張するかの様に勢いよく振っている手を見ると、二つ折りにくっついた絆創膏が、剥がれかけて危なっかしく揺れていた。
意味ねぇ……。
「片手じゃやりにくいんですよー。それに、私は左利きですっ!」
「何、威張ってんだ。早く貸せ」
頭を軽く叩くと、大人しく手を差し出す。
傷を確かめる振りをして指を握ってみると、既に固くなった豆があちこちに出来ているコトに、気が付いた。
手から微かに漂う、硝煙と火薬の臭い。
「……射的、やってたのか」
「あはは、まだ余り当たらないんですけどね」
「そっか……ま、頑張れよ」
頑張っているって事は、認めてやろう。
恥ずかしそうに笑う姿に、心拍数が少し上がったのは、姫には秘密だ。
絆創膏だらけの彼女の左手
(今度、コツでも教えてやるよ)(わぁ、ありがとうございますっ!)
初リボーン夢。
口調がスッゴく難しいです(-"-;)
1月13日 灯亞
お題:なきむしシェリー様
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×End