01
フラン/微甘
「明日、世界が終わるとしたらどうします?」
背中に感じるお互いへ、体重を預けながら他愛も無い事を話して過ごしていた時。
フランが突然そう聞いてきた。
「んー、特に何もしないかな?」
よくある質問だと思いながら答えたものは、やっぱり、よくある回答で。
「姫先輩、面白くないですよー」
それでは彼が満足しない事も分かっている。
ほら、案の定、カエル帽子をゴツゴツとぶつけてくる彼は不満そう。
地味に後頭部が痛い。
「だったらフランは何すんのよ」
負けじと頭で押し返し、聞き返してやる。
「…………」
「…………」
「どうもないですねー」
少しの間考えてみてはいたフランだったが、結局答えは同じ所へ行き着いた様だった。
「ほらね? どうせ普段と変わんないって」
スクとか、当たり前の様に任務に出掛けてそうじゃん。レヴィも。
「ですねー」
「まぁ、強いて言うなら……こうしていたいかな」
床についていた手と手を重ねる。仄かな体温のそれはとても気持ち良かった。
最期。その瞬間まで
こうして貴方の手を握れていたなら
この上ない幸せなんだろう
(で……、いきなりどうしたの?)(テレビでやってましたー)
ちょっと思春期フランくん(違う)。
最近、タイトルに悩みます。
6月29日 灯亞
×End