小説を詰めていく場所(Log) | ナノ


手を伸ばしたら


スモーカー(OP)/ギャグ甘?
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「言いたい事はあるか?」

「……デスクワークは苦手です。海賊を捕まえたいのでした」

だろうな。と煙混じりの溜息を吐き出すスモーカー大佐。
デスクワークと言ってもお使いの様なものだったのだが。お正月によくやっている『初●てのお使い』的な……。

ん、という事は、だ。
それに失敗した私は3歳以下って事になるのか?
まさかまさか。アレは成功している様に見せ掛けて後ろからアシスタントさんが着いていっているのだ。……隠れて。

結局自力かよ。

一本取られたよ、ヒーハー!


はんば自棄(やけ)なテンションだ。

そんな可笑しなテンションも大佐の一言によって、直ぐに一掃される事となった。

「いいか、次何かやってみろ。何処か適当な部所に飛ばしてやる」

「なっ、……」

それって、大佐とさようならって事?

嫌だ、スッゴく嫌だ。
スモーカー大佐だからこそ、ついて行こうと思えるし……それに実は、れ、恋愛感情、とかあったりするのに。

大佐にとって私は、そんなに簡単に飛ばせれる様な奴なんですかー?

取り敢えず、次に書類を受け取る時は枚数をよく数えようと思いました。


* * *

「よし、よくやった」

うっしゃあ! 思わず心の中でガッツポーズをとる。大佐の手にきちんと握られているそれを見て、またにやけてしまう。やれば出来たっ、みたいな。

「勿論ですよー。何処かに飛ばされちゃうのは勘弁ですから」

「あァ。あれ、冗談だ」

「ええーっ!」

結構本気で悩んだのに。

「そこらの連中に、簡単にやれるか」

そう言って、大佐は窓の方へと向いてしまった。

これは、もしかして……

手を伸ばしたら
(届かない距離ではなくない、こともないのかも知れない)




×End