Romantic Star
ロー/七夕、甘
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「今日は七夕だってさ」
「……何だそれ?」
分厚く、その角っこで人をノックアウト出来そうな医学書をパタリと閉じて、ローは姫の方を向いた。
「えーっと、星が年に一度、川を渡る日なんだって」
「……あァ?」
自分から振ったくせに、非常にアバウトな説明。
ローの眉間へと、僅かに皺が寄る。
――あ、伝わってない。
実は姫も今さっき、その話を聞いたばかりだ。所謂、うろ覚えの状態な訳で。
「ちょ、ベポー! 何だったっけあの話」
「アイアーイ、姫どうしたの?」
慌てて姫は、ベポを呼んだ。
* * *
「ロマンだな」
正しい説明を聞き直した二人は甲板に行って、夜空を眺める。
天の川を挟んで、大きく輝いている二つの星が織り姫と彦星。
ハッキリとは分からないが、とにかく星が何時もより綺麗だった。
「でも、好きな人と逢えるの一年に一度って酷いよね」
更に雨が降ったら、それさえも無くなるとか……私だったら絶対に嫌だと、ローに寄り掛かりながら言う姫。
「それは、大人の事情ってやつだ」
「……ローってロマンチストなんだか現実主義者なんだか、分かんない……」
変態なのには間違い無いだろうけど。
「でも、さ。逢えてたらいいよね」
「そうだな」
大好きな人と居ると
こんなにも幸せなんだから
(一年に一回か……彦星も大変だな)(ちょっと!!)
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タイトルに悩む日々……。ついつい、英語に逃げてしまいます。(反省)
七夕に便乗。
どうしても今日中にアップしたく、焦りながら作りました
(ノ△T)
ってか、偉大なる航路に七夕も何も無い気がするけれど(冬島に居た場合どうするんだか……)、華麗にスルーして下さい。
7月7日 灯亞
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×End